介護報酬単価
2021年度介護報酬改定の概要(訪問介護)
厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会が12月23日にとりまとめた「令和3年度介護報酬改定に関する審議報告」より、各サービスの改定ポイントをまとめた。「審議報告」は次期改定の骨子にあたる。これに基づき、厚労省がより具体的な制度設計に着手する。新報酬などは、同省より1月~2月に公表される予定だ(1月18日に公表されました。下の赤い記事リンク「【速報】21年度介護報酬単価はこちら」より、記事がご覧いただけます)
認知症専門ケア加算創設
認知症専門ケア加算を創設する。
(参考)すでに設置されている通所介護などでは現行、▽看護または介護職員の増置▽認知症利用者の割合20%以上▽認知症ケアの研修修了者の配置――が要件として求められている。
(参考)すでに設置されている通所介護などでは現行、▽看護または介護職員の増置▽認知症利用者の割合20%以上▽認知症ケアの研修修了者の配置――が要件として求められている。
サ高住での適正なサービス提供の確保
事業所と同一の建物に居住する利用者へサービス提供する場合は、その建物に住む利用者以外にも、サービスを行うよう努めることとする。
また、指定権者が事業所を指定する際、例えば、その事業所の利用者のうち、一定割合以上を事業所併設の集合住宅以外の利用者とするよう努める、あるいはしなければならない等の条件を設けてもよいこととする。
また、指定権者が事業所を指定する際、例えば、その事業所の利用者のうち、一定割合以上を事業所併設の集合住宅以外の利用者とするよう努める、あるいはしなければならない等の条件を設けてもよいこととする。
看取り期「2時間ルール」外し、頻回訪問評価
ターミナルケアや看取り期での頻回なサービスや柔軟な対応を評価するため、いわゆる「2時間ルール」を弾力化する。
複数回サービスの間隔を2時間以上空けずに提供した場合、現行では各サービスの所要時間を合算して報酬算定するのを、それぞれの訪問時間の単位数で算定できるようになる。
たとえば現行では、身体介護を分提供後、2時間以上間隔を空けず身体介護を25分行うと、のべ50分(30分以上1時間未満の395単位)として算定しなければならないが、改定後は「20分以上30分未満」の249単位×2回=498単位で算定できる。
複数回サービスの間隔を2時間以上空けずに提供した場合、現行では各サービスの所要時間を合算して報酬算定するのを、それぞれの訪問時間の単位数で算定できるようになる。
たとえば現行では、身体介護を分提供後、2時間以上間隔を空けず身体介護を25分行うと、のべ50分(30分以上1時間未満の395単位)として算定しなければならないが、改定後は「20分以上30分未満」の249単位×2回=498単位で算定できる。
病院間の移送も乗降介助算定可
「自宅から内科へ向かい、続いて整形外科を受診する」など、利用者の居宅が始点か終点のいずれかである場合、同一訪問介護事業所による目的地間の移送に対し、通院等乗降介助を算定できるようにする。目的地に通所系サービスがある場合は、同サービスの送迎減算が適用される。短期入所系サービスがある場合は、同サービスの送迎加算は算定できない。
特定事業所加算の見直し
特定事業所加算は、他サービスの類似の加算である「サービス提供体制強化加算」の見直しを踏まえ、職員のキャリアアップを一層推進するため、勤続年数が一定期間以上の職員の割合を要件とする新たな区分を設ける。
認知症に係る取組の情報公表の推進
研修の受講状況等、認知症に係る事業者の取組状況について、介護サービス情報公表制度において公表することを求める。
特例居宅介護サービス費による地域の実情に応じたサービス提供の確保
中山間地域等で、特例居宅介護サービス費等の対象地域と特別地域加算の対象地域について、自治体からの申請を踏まえて、それぞれについて分けて指定を行う等の対応を行う。
生活機能向上連携加算の見直し
算定率が低い状況を踏まえ、以下の見直し及び対応を行う。
①同加算(Ⅱ)について、サービス提供責任者とリハ専門職等がそれぞれ利用者の自宅を訪問した上で、共同してカンファレンスを行う要件に関して、サービス担当者会議の前後に時間を明確に区分した上で実施するサ責とリハ専門職等によるカンファレンスでも差し支えないことを明確化する。
②外部リハ専門職等の連携先を見つけやすくするため、算定要件上連携先となり得る訪問・通所リハ事業所が任意で情報を公表するなどの取組を進める。
①同加算(Ⅱ)について、サービス提供責任者とリハ専門職等がそれぞれ利用者の自宅を訪問した上で、共同してカンファレンスを行う要件に関して、サービス担当者会議の前後に時間を明確に区分した上で実施するサ責とリハ専門職等によるカンファレンスでも差し支えないことを明確化する。
②外部リハ専門職等の連携先を見つけやすくするため、算定要件上連携先となり得る訪問・通所リハ事業所が任意で情報を公表するなどの取組を進める。
処遇改善加算の職場環境等要件の見直し
介護職員処遇改善加算と介護職員等特定処遇改善加算の算定要件の一つである職場環境等要件について、以下の見直しを行う。
①職場環境等要件に定める取組について、職員の離職防止・定着促進を図る観点から、以下の取組がより促進されるように見直しを行う。
▽職員の新規採用や定着促進に資する取組▽職員のキャリアアップに資する取組▽両立支援・多様な働き方の推進に資する取組▽腰痛を含む業務に関する心身の不調に対応する取組▽生産性の向上につながる取組▽仕事へのやりがい・働きがいの醸成や職場のコミュニケーションの円滑化等、職員の勤務継続に資する取組
②職場環境等要件に基づく取組の実施について、過去ではなく、当該年度における取組の実施を求める。
①職場環境等要件に定める取組について、職員の離職防止・定着促進を図る観点から、以下の取組がより促進されるように見直しを行う。
▽職員の新規採用や定着促進に資する取組▽職員のキャリアアップに資する取組▽両立支援・多様な働き方の推進に資する取組▽腰痛を含む業務に関する心身の不調に対応する取組▽生産性の向上につながる取組▽仕事へのやりがい・働きがいの醸成や職場のコミュニケーションの円滑化等、職員の勤務継続に資する取組
②職場環境等要件に基づく取組の実施について、過去ではなく、当該年度における取組の実施を求める。
介護職員等特定処遇改善加算の見直し
平均の賃金改善額の配分ルールについて、「その他の職種」は「その他の介護職員」の「2分の1を上回らないこと」とするルールは維持した上で、「経験・技能のある介護職員」は「その他の介護職員」の「2倍以上」とするルールについて、「より高くすること」とする。
介護職員処遇改善加算(Ⅳ)(Ⅴ)の廃止
上位区分の算定が進んでいることを踏まえ、廃止する。その際、2021年3月末時点で同加算を算定している介護サービス事業者については、1年の経過措置期間を設ける。
サービス提供体制強化加算の見直し
より介護福祉士の割合が高い、または勤続年数が10年以上の介護福祉士の割合が一定以上の事業者を評価する新たな区分を設ける。
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