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「ケアマネジャーを紡ぐ会」 業務効率化の実践セミナー開催

「ケアマネジャーを紡ぐ会」 業務効率化の実践セミナー開催

 ケアマネジャーのスキルアップと関係機関への提言を行う団体「ケアマネジャーを紡ぐ会」(宮崎直樹会長)は11月18日、都内でセミナー「現役ケアマネが話す!!ストレス溜めず、効率よく仕事する方法~段取り8割、実行2割~」を開催した。モニタリング、サービス担当者会議などの書類業務効率化について実務的な研修を行った。

 講師を務めた宮崎氏は冒頭、「ケアマネの本質は対人援助であり、書類に追われて利用者と家族に向き合う時間を削るようなことはあってはならない」と強調。当月の仕事を当月中に終わらせる循環を作ることで、モニタリング時間の確保とスケジュール調整が円滑に行えると話した。

 まず準備編として同氏は、業務の種類別に利用者1人あたりの所要時間を書き出す「仕事の見える化」を提示。その中から優先順位を決め、1日の仕事の予定を作る必要があるとした。

 また、モニタリングは1日3件を目安とし、書類作成は事業所に戻ってすぐに行うようアドバイス。「単純計算だと毎月22日には担当利用者分が全て終了するペース。残りの1週間を翌月のアポイント調整に使うことができる」(同氏)。

 さらに、「QOLを高めるための情報収集の場であるにも関わらず、ただの議事録になっているものが多い」と同氏が指摘するケアプラン4票「サービス担当者会議の要点」については、作成のポイントを①会議の目的②当該サービスが必要な理由③実際に話した内容④本人・家族の希望、気持ち⑤総合的な援助の方針――に整理。この中で、ケアマネジャーの見解部分については会議前の時点で記入しておくこととした。

 同氏は業務全体について「今までの仕事のやり方を一変させないといけない人もいるはず。慣れるまでのトレーニングはどうしても必要だが、1分1秒も無駄にしないという意識と、その時間を利用者・家族へ還元する気持ちで取り組んでほしい」と述べた。

 同会は昨年9月に設立し、12月時点で会員は58人。現在は20~25人程度を対象とした実践セミナーを行うと同時に、ケアマネジャーどうしが集まる機会を通じ孤立感の解消、情報共有をはかっている。

 同会(☎03・5876・7032、ホームページhttp://tsumugukai.net/

(シルバー産業新聞2016年1月10日号)

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