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通所の代替 訪問・電話でも算定可

通所の代替 訪問・電話でも算定可

 厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症の患者等への対応で一時的に人員基準等を満たさない場合や、休業時の代替サービスに関する介護報酬の取扱いについて通知を発出している。通所は訪問や電話等へ振替え、またモニタリングや、加算等の要件となる会議は電話やメール、ウェブの活用など、対面業務を避けるために柔軟な算定を認める。

新型コロナ対策下での基準・報酬 厚労省通知 

 厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症の患者等への対応で一時的に人員基準等を満たさない場合や、休業時の代替サービスに関する介護報酬の取扱いについて通知を発出している。通所は訪問や電話等へ振替え、またモニタリングや、加算等の要件となる会議は電話やメール、ウェブの活用など、対面業務を避けるために柔軟な算定を認める。

 介護サービスの中でも感染リスクが高いとされる通所系。休業要請または自主的に休業した場合、利用者の同意のもと、デイの職員が居宅訪問し従来のサービスをできる限り提供すれば、引き続き算定できる。

 報酬は従来のデイの時間区分に基づく提供時間で算定。通所介護2時間未満、通所リハビリ1時間未満など短時間の場合は、最短の時間区分(通所介護2~3時間未満、通所リハ1~2時間未満)で算定する。1日に複数回訪問した場合も、それぞれ提供時間に応じた報酬区分を算定できるが、ケアプランに位置づけた提供時間の報酬を1日の上限とする。

 また、利用者等の意向を確認した上で健康状態や食事内容、入浴や外出の有無などを電話で確認した場合、あらかじめケアプランに位置づけた利用日に、1日2回まで算定可。自主的な休業の場合は1日1回までとする。

 機能訓練特化型デイを全国展開するポラリス(兵庫県宝塚市、森剛士社長)は、事象所の一つで利用者135人中40人の自主的な利用控えが発生。うち6人を居宅訪問し、水分補給のサポートや生活動作訓練を1回1時間、週1~2回提供している。

 それ以外の利用者へは電話で水分補給や身体状況を聞き取り、自宅でできる運動などをアドバイスする。

2週間で心身機能低下

 また、名古屋市緑区の居宅介護支援「でんじやま」は、デイ利用者21人中12人の代替サービスを訪問看護4人、訪問介護3人、デイ職員の訪問2人などに調整した。緑区と隣の南区は3月7~20日の2週間、通所介護126事業所が休業要請の対象に。総利用定員は2600人、その8割がサービスを一時中止した。

 「でんじやま」主任ケアマネジャーの水野勝仁氏は、休業後に利用者の心身機能を調査。21人中14人に「日付や曜日がわからない」「自室に閉じこもり認知症が進行。食が細くなり体重が4kg減少した」といった影響がみられた。「デイの休業は閉じこもりリスクを伴う決断。相応の対策をとらなければ利用者の生活機能を奪ってしまう」と同氏は危惧する。

訪介は資格不問

 デイの休業や利用控えで負担増となっているのが訪問サービス。厚労省の通知では、通所介護等が利用できない等による訪問介護の増加や、職員の発熱等の理由で人員基準が満たせない場合も減算などは行わない。

 また、感染が疑われる利用者への訪問は、在宅生活を支援するため必要最低限のサービスを行った場合、生活援助の提供時間が20分未満でも訪問介護計画に位置づけた「生活援助中心型20~45分未満」で算定できる。

医療系も電話 「可」

 訪問看護は感染の不安等を理由に、本人・家族の利用控えがあった場合、看護職員が電話等で病状確認や療養指導等を行えば「20分未満」を週1回に限り算定。当該月に看護職員の訪問看護1回以上の実績等を必要とする。

 なお、診療報酬上でも訪問診療(在医総管・施設総管)、訪問看護、薬剤師の訪問薬剤管理指導について特例的に電話対応での算定を認められた。在医総管は3月に月2回以上の訪問診療を行っていることを要件に、月2回まで算定可。4月のみ「電話2回」で算定でき、5月以降はうち1回を訪問とする。

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000045312/matome.html

(シルバー産業新聞2020年5月10日号)

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