コラム
ケアプランデータ連携システム導入で実績入力10時間減 ゆうらいふ居宅介護支援事業所(滋賀県)
滋賀県守山市で介護サービスなどを提供するNPO法人ゆうらいふ(山田亘宏理事長)は、居宅介護支援を中心に、訪問介護・看護、通所介護などでケアプランデータ連携システムを活用している。導入後、居宅介護支援事業所では、実績入力時間や返戻件数が大幅に削減。業務効率化と働きやすい環境づくりの両立につなげている。
ゆうらいふ居宅介護支援事業所の職員は、ケアマネジャー11人と事務員1人。相談件数が年々増加する中、月初に集中する実績入力や給付管理などの事務作業がケアマネジャーの本来業務を圧迫し、大きな負担となっていた。
そこで「とにかく一度やってみよう」という前向きな判断のもと、2023年7月にケアプランデータ連携システム(以下、CPD連携システム)を導入した。
まずは、業務効率化を担当する職員2人が、動画で操作方法を確認。①介護ソフトで作成した提供票をCSVファイルで出力②システムにドラッグ&ドロップして送信――という流れから、特別なITスキルは不要と判断した。
そこで「とにかく一度やってみよう」という前向きな判断のもと、2023年7月にケアプランデータ連携システム(以下、CPD連携システム)を導入した。
まずは、業務効率化を担当する職員2人が、動画で操作方法を確認。①介護ソフトで作成した提供票をCSVファイルで出力②システムにドラッグ&ドロップして送信――という流れから、特別なITスキルは不要と判断した。
複数事業所に一括送信する場合、宛先が自動で振り分けられ入力作業が不要
最初の連携先に選んだのは、居宅同様に担当件数が多く、ICT環境も整っていた福祉用具貸与事業所。数カ月は紙媒体も併用し、誤りがないかを丁寧に確認しながら運用を進めた。
システム上で取り込んだ利用票は自動で反映されるため、実績入力は事務員に一任し、ケアマネジャーは最終確認に専念するタスクシフトが実現した。
現在、同事業所がケアプランをやり取りする介護サービス事業所111カ所のうち、約4割がCPD連携システムを導入。連携先の拡大に伴い、ひと月あたりの実績入力時間は18時間から7・2時間に短縮、用紙や郵送にかかる費用は年間約6万円削減された。
また転記作業の削減により、返戻件数は導入当初の74件から約45%減少。ケアマネジャーの秀熊有里さんは「実績入力で感じていた精神的・時間的な負担が軽減され、利用者と向き合うことに余裕が生まれた」と話す。
システム上で取り込んだ利用票は自動で反映されるため、実績入力は事務員に一任し、ケアマネジャーは最終確認に専念するタスクシフトが実現した。
現在、同事業所がケアプランをやり取りする介護サービス事業所111カ所のうち、約4割がCPD連携システムを導入。連携先の拡大に伴い、ひと月あたりの実績入力時間は18時間から7・2時間に短縮、用紙や郵送にかかる費用は年間約6万円削減された。
また転記作業の削減により、返戻件数は導入当初の74件から約45%減少。ケアマネジャーの秀熊有里さんは「実績入力で感じていた精神的・時間的な負担が軽減され、利用者と向き合うことに余裕が生まれた」と話す。
1日がかりの実績まわりが約2時間に
同法人のサービス事業所からも、CPD連携システム導入を評価する声があがっている。
ゆうらいふヘルパーステーションでは以前、市内外のケアマネ事業所を回って実績を手渡す業務に半日~丸一日を要していた。現在、システムを導入しているケアマネ事業所は全体の約4割にとどまるが、実績提出にかかる時間は約2時間まで短縮。訪問介護の複雑なサービスコードの転記ミスも減り、返戻件数の抑制につながっている。
リハビリサポートすいれん(通所介護)の管理者・武田美津子さんは「月初の限られた時間で、多くのケアマネ事業所に実績を届けなければならないプレッシャーから解放された」と、心理的なゆとりが生まれたと話す。
ゆうらいふヘルパーステーションでは以前、市内外のケアマネ事業所を回って実績を手渡す業務に半日~丸一日を要していた。現在、システムを導入しているケアマネ事業所は全体の約4割にとどまるが、実績提出にかかる時間は約2時間まで短縮。訪問介護の複雑なサービスコードの転記ミスも減り、返戻件数の抑制につながっている。
リハビリサポートすいれん(通所介護)の管理者・武田美津子さんは「月初の限られた時間で、多くのケアマネ事業所に実績を届けなければならないプレッシャーから解放された」と、心理的なゆとりが生まれたと話す。
「地域全体への導入促進が必要」
厚生労働省によると、CPD連携システムを複数事業所で導入している自治体の割合は、昨年9月時点で7・4%にとどまる。
システム活用に手ごたえを感じた同事業所は、導入5カ月後に、地域のサービス事業所向けの説明会を主催。18事業所が参加したが、「上層部の許可が下りない」「サービス事業所へのメリットが見えにくい」などの理由から、導入にはいたらなかった。
ケアマネジャーの山瀬芳樹さんは「小規模事業所にとっては、初期設定が心理的なハードルになる。導入事業所が増えるほど利便性が高まるシステムだからこそ、行政が旗振り役となって地域全体で導入を後押しする仕組みが必要」と指摘する。
同法人では、CPD連携システム導入をきっかけに、音声入力による会議録作成やAIケアプラン作成の試行などICT活用の幅も広がっている。「CPD連携システムを使ったことで、職員のICTに対する抵抗感が薄れ、他のデジタル活用にも前向きな空気が生まれた」(山瀬さん)。
システム活用に手ごたえを感じた同事業所は、導入5カ月後に、地域のサービス事業所向けの説明会を主催。18事業所が参加したが、「上層部の許可が下りない」「サービス事業所へのメリットが見えにくい」などの理由から、導入にはいたらなかった。
ケアマネジャーの山瀬芳樹さんは「小規模事業所にとっては、初期設定が心理的なハードルになる。導入事業所が増えるほど利便性が高まるシステムだからこそ、行政が旗振り役となって地域全体で導入を後押しする仕組みが必要」と指摘する。
同法人では、CPD連携システム導入をきっかけに、音声入力による会議録作成やAIケアプラン作成の試行などICT活用の幅も広がっている。「CPD連携システムを使ったことで、職員のICTに対する抵抗感が薄れ、他のデジタル活用にも前向きな空気が生まれた」(山瀬さん)。
業務効率化に取組んだ中心メンバー。前列右から2人目が山瀬さん、同4人目が秀熊さん。
今年6月の介護報酬臨時改定で拡充される介護職員等処遇改善加算では、居宅介護支援など今回新しく加算対象となった3サービスの算定要件として、ケアプランデータ連携システムへの加入が求められる。あわせて、訪問・通所系サービスの上位区分取得要件にも同システムへの加入が位置付けられている(加算の申請時点では誓約でも可)。
同システムは昨年より、利用料の年間2万1000円が無料になるフリーパスキャンペーンを行っており、来年度も継続されることが決定。また、28年4月からの本格運用を予定している介護情報基盤への接続サポートを受ける場合、CPD連携システムの導入・設定のサポート費用も助成される。
助成金についての詳細はこちらから。
同システムは昨年より、利用料の年間2万1000円が無料になるフリーパスキャンペーンを行っており、来年度も継続されることが決定。また、28年4月からの本格運用を予定している介護情報基盤への接続サポートを受ける場合、CPD連携システムの導入・設定のサポート費用も助成される。
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