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27年改正法案 ケアマネ更新制廃止へ 継続研修は義務化
政府が今国会に提出した「社会福祉法等の一部を改正する法律案」では、ケアマネジャーの資格制度の抜本的な見直しが盛り込まれた。今回の改正の最大の目玉として、介護支援専門員証の有効期間と更新制の廃止が明記された。
これまでケアマネジャーは、5年ごとの資格更新のたびに研修の受講が義務付けられており、負担の大きさが問題視されていた。改正後はこの有効期間および更新のための研修が廃止される。
一方で、ケアマネジメントの質を担保するため、厚生労働省令で定める者を除く全てのケアマネジャーに対し、資質の保持および向上のため、都道府県知事が行う法定研修の受講が義務付けられた。これに伴い、研修の受講状況を適切に管理するため、新たに「指定研修受講管理機関」という仕組みが創設される。
一方で、ケアマネジメントの質を担保するため、厚生労働省令で定める者を除く全てのケアマネジャーに対し、資質の保持および向上のため、都道府県知事が行う法定研修の受講が義務付けられた。これに伴い、研修の受講状況を適切に管理するため、新たに「指定研修受講管理機関」という仕組みが創設される。
知事が受講を命令
また、研修をより実効的なものにするため、知事の監督権限が強化される。これにより、正当な理由なく研修を受けないケアマネジャーには、知事が受講を命じることができ、従わない場合は、1年以内の期間を定めて業務への従事を禁止することが可能となる。
併せて、介護サービス事業者の責務も明確化。事業者は、雇用するケアマネジャーの氏名や業務への従事の状況などを都道府県知事に報告するとともに、法定研修を受講できるよう、受講機会の確保などの措置を講じなければならない。
これらに違反した事業者に対しては、知事による勧告や命令、さらにはその旨の公表などの措置が行われる。
これらの改正規定は、来年4月1日の公布日から、1年6カ月以内に政令で定める日から施行される予定だ。
併せて、介護サービス事業者の責務も明確化。事業者は、雇用するケアマネジャーの氏名や業務への従事の状況などを都道府県知事に報告するとともに、法定研修を受講できるよう、受講機会の確保などの措置を講じなければならない。
これらに違反した事業者に対しては、知事による勧告や命令、さらにはその旨の公表などの措置が行われる。
これらの改正規定は、来年4月1日の公布日から、1年6カ月以内に政令で定める日から施行される予定だ。
新研修の制度設計へ
新たな研修の具体的内容は今後、省令などで定められる見通しだ。その基礎資料として、今年3月、2025年度老人保健健康増進等事業「介護支援専門員の法定研修の在り方に関する調査研究事業」の報告書がまとめられた。
現行の法定研修の実態を把握したうえで、分割受講の仕組み、一部研修の一元化、研修向上委員会の在り方などについて、制度設計に向けた方向性を整理している。
現行の法定研修の実態を把握したうえで、分割受講の仕組み、一部研修の一元化、研修向上委員会の在り方などについて、制度設計に向けた方向性を整理している。
法定研修、多くのケアマネの負担に
本調査では、研修効果を担保しつつ負担軽減を図るために適切な分割受講期間として、「5年」が27.8%で最も多く、「3年」19.6%、「1年」17.0%が続いた。分割受講が求められる背景には、法定研修の負担感の大きさがある。報告書では、「負担だと思う」「やや負担だと思う」の合計が、▽演習の事前準備・受講▽講義の事前準備・受講▽受講料の経済的負担――で90%を超えた。交通費・宿泊費や会場への移動、研修実施機関や事業所内での手続きも課題として挙げられた。
個別の意見として、▽緊急の予定で受講できない日があると研修終了できず、救済措置もない▽業務時間内の受講が認められているが、本体業務が滞ってしまうので受講できない▽オンライン研修の環境整備に経済的負担があった――などの声が挙げられた。
個別の意見として、▽緊急の予定で受講できない日があると研修終了できず、救済措置もない▽業務時間内の受講が認められているが、本体業務が滞ってしまうので受講できない▽オンライン研修の環境整備に経済的負担があった――などの声が挙げられた。
分割受講は4課程対象
こうした状況を受け、報告書は分割受講の具体像を整理した。対象となるのは、専門研修Ⅰ相当、専門研修Ⅱ相当、主任介護支援専門員更新研修相当、再研修の4課程である。実務研修は初めて受講する基礎的な研修であり、主任介護支援専門員研修は資格取得にあたり集中的に学習することが望ましいとして、分割受講の対象外とした。
転居や県境を越えた異動にも対応できるよう、分割受講は全都道府県で原則一斉に導入する方向が示された。分割年数は5年、分割単位は原則として科目単位とした。専門研修Ⅰ相当は、就業後初めて受講する研修であることから、講義部分について受講する科目の順番をあらかじめ定めることが望ましいとした。一方、専門研修Ⅱ相当と主任介護支援専門員更新研修相当は、受講順を固定せず、受講者が比較的自由に科目を選べる仕組みを基本とする。講義演習一体型科目については、演習受講にあたり、講義部分の視聴を条件とする方向で整理された。
転居や県境を越えた異動にも対応できるよう、分割受講は全都道府県で原則一斉に導入する方向が示された。分割年数は5年、分割単位は原則として科目単位とした。専門研修Ⅰ相当は、就業後初めて受講する研修であることから、講義部分について受講する科目の順番をあらかじめ定めることが望ましいとした。一方、専門研修Ⅱ相当と主任介護支援専門員更新研修相当は、受講順を固定せず、受講者が比較的自由に科目を選べる仕組みを基本とする。講義演習一体型科目については、演習受講にあたり、講義部分の視聴を条件とする方向で整理された。
受講管理体制が鍵
研修受講は法律上の義務として位置づけ、ケアマネジャーとして業務に従事していない期間は対象外とする考え方も示された。正当な理由なく受講しない場合には、現行制度の履行確保の仕組みも踏まえ、段階的な措置を講じる必要があるとした。事業所側にも、ケアマネジャーが研修を受けられるよう必要な配慮を求める。
さらに、制度運用の鍵として受講管理の仕組み整備を挙げた。都道府県が対象者を把握し、未受講者の抽出や受講勧奨につなげられる体制を整える。既存の受講管理システムの活用を基本としつつ、年度をまたいだ受講状況や他都道府県での受講状況を把握できるよう、国の介護保険事業者・介護支援専門員管理システムの機能追加も求めた。
報告書は、分割受講の導入には、対象課程、受講方法、履行確保、受講管理を一体的に制度設計することが不可欠だと指摘。今後は、制度改正後の実務運用に向け、受講対象者の把握方法、本人への通知・勧奨、事業所による受講支援、再従事時の取扱いなど、詳細な設計が課題とした。
さらに、制度運用の鍵として受講管理の仕組み整備を挙げた。都道府県が対象者を把握し、未受講者の抽出や受講勧奨につなげられる体制を整える。既存の受講管理システムの活用を基本としつつ、年度をまたいだ受講状況や他都道府県での受講状況を把握できるよう、国の介護保険事業者・介護支援専門員管理システムの機能追加も求めた。
報告書は、分割受講の導入には、対象課程、受講方法、履行確保、受講管理を一体的に制度設計することが不可欠だと指摘。今後は、制度改正後の実務運用に向け、受講対象者の把握方法、本人への通知・勧奨、事業所による受講支援、再従事時の取扱いなど、詳細な設計が課題とした。
(シルバー産業新聞2026年5月10日号)


