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大阪・河内長野 「できる」「できない」示す 地域包括が「ケアマネのトリセツ」作成
河内長野市の地域包括支援センターが「ケアマネのトリセツ」を制作した。大阪介護支援専門員協会河内長野支部に所属する東部地域包括支援センター(峯山建道センター長)によるもので、ケアマネジャーの本来業務への理解を広げるための3つ折りの啓発チラシだ。作成のきっかけは、ケアマネジャーに対する苦情や、本来業務の範囲を超える依頼、ハラスメントへの対応が相次いでいたことである。
内容は、「ケアマネができること」「ケアマネができないこと」、そしてハラスメントへの注意喚起で構成する。ケアマネができることとしては、「本人・家族らと相談しながら、本人が自分らしく生活するために必要と判断される支援」と位置付け、ケアプラン作成、サービス事業者との連絡調整、専門機関へのつなぎ、サービス担当者会議の開催、給付管理業務、定期的な訪問などを掲げている。
一方、ケアマネができないこととしては、金銭管理、病院への付き添い、保証人、買い物・掃除などの家事支援、継続的な日常の安否確認、預貯金の引き出し、税金などの支払い、携帯電話の操作、庭の草刈りなどを挙げる。
横浜市の先例を参考にし、河内長野市介護保険課も制作に協力した。市内では2カ月に1回、市役所で全事業所が集まる連絡会が開かれており、さらに主任ケアマネの連絡会も組織されている。
チラシは1500部作成し、費用約3万円は河内長野支部の支部運営費と地域包括支援センターの委託費で折半。地域包括支援センターの業務にはケアマネジャー支援が含まれており、印刷費への充当についても行政の了解を得た。
一方、ケアマネができないこととしては、金銭管理、病院への付き添い、保証人、買い物・掃除などの家事支援、継続的な日常の安否確認、預貯金の引き出し、税金などの支払い、携帯電話の操作、庭の草刈りなどを挙げる。
横浜市の先例を参考にし、河内長野市介護保険課も制作に協力した。市内では2カ月に1回、市役所で全事業所が集まる連絡会が開かれており、さらに主任ケアマネの連絡会も組織されている。
チラシは1500部作成し、費用約3万円は河内長野支部の支部運営費と地域包括支援センターの委託費で折半。地域包括支援センターの業務にはケアマネジャー支援が含まれており、印刷費への充当についても行政の了解を得た。
大切な関係機関との話し合い
「救急車への同乗もケアマネの本来業務ではないことについては、消防に出向いて説明した」と峯山さんは話す。「ある自治体では、行政担当者が『ケアマネに頼めばよい』と受け止めている例もある」とし、関係機関の理解が欠かせないと指摘する。
裏面には「ケアマネの仕事の流れ」も示した。①利用者・家族との面接:困っていることや、どんな暮らしをしたいかを聞き、専門的なアドバイスを行う②医療機関や介護サービス事業者との連携・アセスメント③ケアプラン作成④アフターフォロー:サービスが適切に行われているかを確認し、状況に応じて見直す――につなげる構成だ。チラシには「ケアプランは必要に応じて変更できます。お気軽にケアマネジャーにご相談ください」とも記した。
こうした状況の中で、ケアマネジャーの業務整理だけでなく、保険外サービスを誰が担うのかも今後の大きな論点になっている。シャドーワークを自己負担サービスにするのか、地域支援事業や社会福祉協議会、地域包括支援センターが担うのか――。議論はあるものの、現時点では「結局、誰がやるのか」が決まっていない。ごみ屋敷の片付けなども、実際には地域包括支援センターや社会福祉協議会が動いているが、制度的な整理は追いついていない。
裏面には「ケアマネの仕事の流れ」も示した。①利用者・家族との面接:困っていることや、どんな暮らしをしたいかを聞き、専門的なアドバイスを行う②医療機関や介護サービス事業者との連携・アセスメント③ケアプラン作成④アフターフォロー:サービスが適切に行われているかを確認し、状況に応じて見直す――につなげる構成だ。チラシには「ケアプランは必要に応じて変更できます。お気軽にケアマネジャーにご相談ください」とも記した。
こうした状況の中で、ケアマネジャーの業務整理だけでなく、保険外サービスを誰が担うのかも今後の大きな論点になっている。シャドーワークを自己負担サービスにするのか、地域支援事業や社会福祉協議会、地域包括支援センターが担うのか――。議論はあるものの、現時点では「結局、誰がやるのか」が決まっていない。ごみ屋敷の片付けなども、実際には地域包括支援センターや社会福祉協議会が動いているが、制度的な整理は追いついていない。
東部地域包括支援センターで。センター長の峯山建道さん(61)は、元プロボクサー。保育士の資格をとり特養勤務を始めた
現実は支援せざるを得ないケースも多い
一方で、身寄りのない高齢者など、現実には支援せざるを得ないケースも多く、単純に線引きできない難しさもある。だからこそ、まずはケアマネジャーとして「できること」「できないこと」を明確にする必要があるとしている。
配布先は幅広く設定した。医師会を通じ、市内の医師会加入の病院・診療所すべてに800部を配布したほか、社会福祉協議会、介護保険課、薬剤師会、市議会各会派、ケアプランセンターなどにも配った。ケアプランセンターは市内に36事業所あり、各事業所に10部ずつ配布。必要な事業所には追加で取りに来てもらう形とし、実際に希望も多かったという。大阪南医療センターにはデータを渡し、掲示板への掲示も依頼した。
配布先は幅広く設定した。医師会を通じ、市内の医師会加入の病院・診療所すべてに800部を配布したほか、社会福祉協議会、介護保険課、薬剤師会、市議会各会派、ケアプランセンターなどにも配った。ケアプランセンターは市内に36事業所あり、各事業所に10部ずつ配布。必要な事業所には追加で取りに来てもらう形とし、実際に希望も多かったという。大阪南医療センターにはデータを渡し、掲示板への掲示も依頼した。
連携し支援を再設計
ハラスメント対策も大きなテーマだ。「本来業務以外のことを断ると、威圧的な言葉や態度をとられる場合がある」として、チラシにはその趣旨も盛り込んだ。河内長野市では弁護士を招いた検討会も計3回開いた。
市内のケアマネジャーは現在約110人、事業所は36事業所。人材不足は深刻で、介護職がケアマネ資格を取得しても、処遇改善加算の対象外で給与が下がるため、ケアマネになりたがらないという声もある。
「トリセツ」の反響として、府内の自治体でも同様のものを作りたいという声が出ている。研修会で他市の関係者に紹介したところ、「非常に良い」との反応があった。河内長野市版は、現場の切実な問題意識から先行して作成されたものだ。ケアマネジャーの業務を整理し、地域全体で「誰が何を担うのか」を考える出発点にもなっている。現場の善意だけでは支えきれない段階に入りつつあり、行政、医療、介護、地域団体が連携しながら仕組みを再設計する必要があるという問題意識が強く示されている。
市内のケアマネジャーは現在約110人、事業所は36事業所。人材不足は深刻で、介護職がケアマネ資格を取得しても、処遇改善加算の対象外で給与が下がるため、ケアマネになりたがらないという声もある。
「トリセツ」の反響として、府内の自治体でも同様のものを作りたいという声が出ている。研修会で他市の関係者に紹介したところ、「非常に良い」との反応があった。河内長野市版は、現場の切実な問題意識から先行して作成されたものだ。ケアマネジャーの業務を整理し、地域全体で「誰が何を担うのか」を考える出発点にもなっている。現場の善意だけでは支えきれない段階に入りつつあり、行政、医療、介護、地域団体が連携しながら仕組みを再設計する必要があるという問題意識が強く示されている。
(シルバー産業新聞2026年4月10日号)


