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高齢者施設の医療連携に大差 協力医療機関の確保進むも実効性が課題
厚労省は3月30日の介護給付費分科会で、高齢者施設等と医療機関の連携体制が一定程度整いつつある一方、施設類型によって医療対応力に大きな差があるとする調査結果を示した。2024年度介護報酬改定では、特養、老健、介護医療院、養護老人ホームで協力医療機関を定めることが義務化され、軽費老人ホームや特定施設入居者生活介護、認知症グループホームでは努力義務とされた。本調査は、制度見直し後の実情把握を目的に実施された。
調査結果によると、義務化の対象では、特養67.9%、老健83.3%、介護医療院84.9%、養護老人ホーム60.4%が、①常時相談対応を行う体制②常時診療を行う体制③入所者の入院を原則として受け入れる体制――のすべての要件を満たす協力医療機関を定めていた。努力義務の対象では、軽費老人ホーム59.5%、特定施設入居者生活介護73.6%、認知症対応型共同生活介護64.2%が要件①②を満たす協力医療機関を定めていた。
via 3月30日介護給付費分科会資料
要件を満たす協力医療機関を定めている高齢者施設等
介護医療院の69.1%が病院を併設しており、老健でも法人内に病院を持つ割合が高いなど、医療との距離が近い施設が目立った。一方、特養や特定施設、認知症グループホームなどは、外部医療機関に依存する構図が強い。
協力医療機関の選定状況をみると、いずれのサービスでも2024年度報酬改定前から定めていたケースが7割超を占め、平均では2医療機関程度だった。
協力医療機関を定めていないケースでは、「まだ検討を行っていない」と回答した施設が2~5割を占めた。課題としては、「周辺に医療機関が少ない」「休日・夜間の対応が困難として提携を断られた」などが挙げられた。
協力医療機関の選定状況をみると、いずれのサービスでも2024年度報酬改定前から定めていたケースが7割超を占め、平均では2医療機関程度だった。
協力医療機関を定めていないケースでは、「まだ検討を行っていない」と回答した施設が2~5割を占めた。課題としては、「周辺に医療機関が少ない」「休日・夜間の対応が困難として提携を断られた」などが挙げられた。
前回改定で新設された協力医療機関連携加算は、特養37.6%、老健58.3%、介護医療院51.8%が、上記3要件を満たす月50単位を算定。特定施設入居者生活介護61.5%、軽費老人ホーム36.7%は、上記2要件を満たす月100単位を算定していた。算定しない理由としては、「定期的な会議の負担が重く実施できていない」の割合が高かった。
また、対応可能な医療処置をみると、介護医療院では胃ろう96.1%、喀痰吸引97.9%、酸素療法96.4%、ターミナルケア95.5%と高水準で、老健も比較的高かった。一方、認知症グループホームでは胃ろう8.1%、経鼻経管栄養5.5%、気管切開ケア2.1%にとどまり、現場の医療対応力の課題が示された。


