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在支診1.4万カ所 届出増へ往診要件緩和など意見

在支診1.4万カ所 届出増へ往診要件緩和など意見

 厚生労働省は8月25日に中央社会保険医療協議会総会(中医協)を開催、2022年診療報酬改定に向け在宅医療をテーマに議論した。在宅療養支援診療所の届出数が近年横ばいである現状について、委員からは算定要件の緩和を求める意見で概ね一致した。

 高齢化の進展、および病床機能の分化・連携により、在宅医療の需要は今後大幅に拡大。25年時点で約130万人分(一部介護施設、外来対応含む)が必要だと同省は推計している。

 その中核を担う在宅療養支援診療所(在支診)は①24時間連絡を受ける体制②24時間の往診体制③24時間の訪問看護体制④緊急時の入院体制⑤連携する医療機関等への情報提供⑥年1回の看取り数等の報告――が基準。届出を行っていない診療所より高い点数で訪問診療および関連加算を算定することができる。

 2012年改定では上位区分の「機能強化型」在支診(単独型・連携型)を創設。単独型の場合、従来の在支診の要件に加え⑦在宅医療を担当する常勤医師3人以上⑧過去1年間の緊急往診の実績10件以上⑨過去1年間の看取り実績または超・準超重症児の医学管理の実績いずれか4件以上――を課す(表)。
 19年7月時点で在支診の届出数は、従来型1万956カ所、機能強化型(単独型)197カ所、機能強化型(連携型)3161カ所で計1万4314カ所。最も多かったのは16年の1万4845カ所で、ここ5年は増加傾向がみられない(グラフ)。

 在支診の届出を行っていない診療所へ理由を聞いたところ、83.5%が「24時間の往診担当医の確保が困難」と回答。委員からはこの「24時間往診体制」の基準緩和を求める声が多く、補完策として例えば、地域の病院と連携した在宅医療チームを評価するしくみなどが提案された。

 なお18年改定では、在支診以外の診療所が他の医療機関と連携し、かかりつけの患者に対し24時間往診・連絡体制を確保した場合の評価として「継続診療加算」(216点、月1回まで)を創設。20年5月実績では、在支診を除き訪問診療を行う診療所の約6%が算定している。「協力医療機関が確保できない」(48.6%)が未算定の理由で最も多かった。

(シルバー産業新聞2021年9月10日号)

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