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東京海上 業界初・認知症者のための保険

東京海上 業界初・認知症者のための保険

 東京海上日動火災保険(東京都千代田区、北沢利文社長)は10月1日、認知症になった人が加入できる専用保険「認知症あんしんプラン」の販売を開始した。認知症になってから加入できる保険は業界初で、認知症の人と家族の会(鈴木森夫代表理事)と連携して開発された。

「認知症あんしんプラン」

 東京海上日動火災保険(東京都千代田区、北沢利文社長)は10月1日、認知症になった人が加入できる専用保険「認知症あんしんプラン」の販売を開始した。認知症になってから加入できる保険は業界初で、認知症の人と家族の会(鈴木森夫代表理事)と連携して開発された。

 加入者は40歳以上で医師から認知症の診断を受けた人や、同社独自アンケートの結果で認知機能・記憶機能の持続的な低下がみられる人で、契約者は家族がなる。保険料は月額1,300円で、来年1月より補償を開始する。

捜索費用や被害者への見舞金補償

 補償内容は①行方不明時の捜索費用補償②個人賠償責任補償③被害者死亡時の見舞費用補償④交通事故等によるケガの補償⑤付帯サービス「捜索支援サービス」――の5つ。

 ①は認知症の人が行方不明になってから24時間経過しても発見されなかったときに、親族が捜索のためタクシーなどを利用して費用を負担した場合に、1事故につき30万円、保険期間1年間で100万円を上限に保険金が支払われる。

 ②の個人賠償責任補償は、認知症の人やその家族が日常生活で他人にケガをさせたり、線路への立ち入りで電車などを運行不能にした場合など、法律上の損害賠償責任を負う場合に、1事故につき国内外それぞれ1億円を限度に保険金が支払われる。

 また、認知症の人が起こした事故で被害者が死亡した場合、賠償責任の有無を問わず見舞費用保険金15万円、事故を起こした本人が死亡した場合50万円、本人に後遺障害が生じた場合は程度に応じて2~50万円を補償する。

早期発見を支援する付帯サービス

 同保険では高齢者の見守り支援を行っているセーフティネットリンケージ(高原達也代表理事)と連携した付帯サービスも提供する。

 行方不明者を発見した人や、医療関係者が家族に連絡を取りやすくするための連絡先が記載された「緊急連絡ステッカー」を10枚配布。連絡先はフリーダイヤルで、発見者と家族の連絡先を非表示にしたまま直接通話することができ、プライバシーにも配慮している。

 同社担当者は「これまでの保険は、認知症になったときに支援するものがほとんどだった。認知症になってからを補償する保険を活用して、本人、そしてご家族の安心した生活をサポートしていきたい」と話す。
(シルバー産業新聞2018年10月10日号)

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