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ハートサービス 社員のやる気引き出す多角経営

ハートサービス 社員のやる気引き出す多角経営

 クリーニング・理美容チェーンを運営するハートサービスグループは、2002年より福祉用具貸与事業所「ハートサービス」(埼玉県桶川市、髙安正典社長)を運営している。現在、同グループでは▽クリーニング店67カ所▽福祉用具貸与事業所2カ所▽理美容店7カ所――など多岐にわたる事業を展開している。

2年連続離職者ゼロ

 貸与事業所では評価制度に上司・部下・同僚それぞれが評価しあう「360度評価」を導入し、2年連続で離職者ゼロを達成している。

 評価方法は、それぞれ良い点を挙げ、その内容を社内で共有する。指摘や批判を主としないのが特徴だ。「改善点や注意点は誰にでもあるが、それだけを指摘していては過去から進まない。この先どうするかを良いところから広げていく方が、前向きなアイディアが出る」と専務取締役の髙安敏行さんは強調する。

 社員との打合せで事務所ではなくカフェを利用したり、ランチミーティングを実施するなど意見を出しやすい雰囲気作りも行っている。「食のなかにコミュニケーションが生まれると考えており、場所の雰囲気を変えることで、前向きな意見が言えたり、些細な悩みでも話せるようになる」と髙安さん。ここで社員から聞いた目標に対して、社員がやること、会社として支援できることなどを共有し、実現に向け積極的にサポートしている。

社員を大切にする経営

 昨年3月にオープンしたリハビリデイへの参入のきっかけは、経営者の視点とケアマネジャーを目指す職員が実務経験を積みたいという思いが重なったことで実現した。

 介護事業部統括マネージャーの大崎陽平さんは「上司との距離が近く、経営理念などが共有できているのが良さの一つ。『今の介護業務経験を踏まえて、将来どうしたいか』など声をかけてもらったことがあり、一緒に進んでいると感じられた。自分も部下に同じように声をかけて、その思いを繋いでいきたい」と話す。

 髙安さんは「世界で一番働きたい会社が、世界で一番住みたい街を創る」を社内で掲げている。「社員がワクワクするような事業に取組むことが成功の秘訣だ」と話す。

多角経営を生かしたサービス提案

 同社の貸与事業所はクリーニング店と併設しているのが特徴で、介護にあまり関わっていない人でも、杖を見るなど興味をもってくれるという。実際に、クリーニング利用者から「杖を買いたい」など問合せに繋がっているという。

 ほかにも、介護ベッドの利用者にはシーツのクリーニングサービスなども実施する。介護保険サービスと介護保険外サービスを利用者のニーズに合わせて提供できることも強みだ。

 現在、介護事業部の社員数は29人、グループ全体では約200人となっている。髙安さんは「それぞれの社員が目指すことをカバーしていくためにも、多角経営が必要だった」と説明する。

 また、様々な事業を経験することが能力の向上にも繋がっているという。

 例えば、同グループで最も店舗数の多いクリーニングを担当していた場合、67店舗の▽稼働率▽売上▽クレーム対応▽人材雇用▽多店舗の人のマネジメント――などをこなす。

 「OJTはもちろん、定期的にグループ全体の食事会などを開催することで、一つの業界に限らない広い視野・考え・人脈を持つ環境づくりをしている」(髙安さん)

 次はアクティブシニア向けの「学び」の場

 「次はアクティブシニア向けの未来型生涯学習教室の開校を予定している。地域のコミュニティスペースを作るとともに、介護事業部の女性社員を柱に定年になった社員や、障がい者などを雇用する予定だ。地域の方々に喜ばれることを社員とともに積極的に取組んでいきたい」と髙安さんは語った。

(シルバー産業新聞2018年9月10日号)

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