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リフトレンタルで進める在宅のノーリフティングケア

介護老人保健施設アルカディア(沖縄県浦添市) 在宅まで移乗支援体制を
同施設では、1997年の開設当初からノーリフティングケアの理念を掲げ、入居フロアに加えてデイケアでもリフトを活用する。将来の高齢化と働き手不足を見据え、だれもが長く働き続けられるウェルビーイングな職場を目指す。
同施設では訪問リハなどの在宅サービスでもノーリフティングケアを実践する。利用者には福祉用具貸与でリフトを導入し、自宅で移乗する際も抱え上げない。
「施設ではリフトで安全に移乗していた人が、自宅では家族に抱えられていた。これでは職員や家族の腰痛リスクも高まる。自宅でもリフトの導入をお願いしている」と在宅総合センター長で理学療法士の古謝早苗さんは語る。
「なぜ職員のためにお金を出してリフトを借りなければいけないのか」といった声も聞かれるが、安全で質の高い移乗と職員の腰痛予防などの理由を丁寧に説明し理解を求める。
住み慣れた地域で長く生活するためには、移乗の制約がないなど快適な環境整備が重要。「“人が抱えて移乗する”というこれまでの常識を変えなければ、介護は続けられない。利用者・家族・介護に携わる専門職を守る。それがこれからの介護の当たり前になってほしい」と古謝さんは強調する。
同施設では訪問リハなどの在宅サービスでもノーリフティングケアを実践する。利用者には福祉用具貸与でリフトを導入し、自宅で移乗する際も抱え上げない。
「施設ではリフトで安全に移乗していた人が、自宅では家族に抱えられていた。これでは職員や家族の腰痛リスクも高まる。自宅でもリフトの導入をお願いしている」と在宅総合センター長で理学療法士の古謝早苗さんは語る。
「なぜ職員のためにお金を出してリフトを借りなければいけないのか」といった声も聞かれるが、安全で質の高い移乗と職員の腰痛予防などの理由を丁寧に説明し理解を求める。
住み慣れた地域で長く生活するためには、移乗の制約がないなど快適な環境整備が重要。「“人が抱えて移乗する”というこれまでの常識を変えなければ、介護は続けられない。利用者・家族・介護に携わる専門職を守る。それがこれからの介護の当たり前になってほしい」と古謝さんは強調する。

古謝早苗センター長
障害者支援施設エフォール(大阪府大阪市) 障がいのトイレ排泄はスカイリフトが必須
1995年開設の同施設では、施設入所支援とショートステイ60人が入居する。先天性の脳性麻痺や脳血管障害、事故による頭部外傷の後遺症などがある人が多く、近年は知的障がいをもつ人も受け入れている。移動支援を使った買い物や施設から作業所への通所、登校時の見守り活動など地域貢献も進める。
身体障がい者のケアでは、知的障がいや高次脳機能障害、四肢麻痺で全介助が必要なケースもあり介護施設での対応が困難な場合も多い。交通外傷や脳血管障害では、比較的若く体格の大きい人もいる。また、脳性麻痺があると体を職員に上手くあずけることができず、一人での介助は困難である。
同施設では、開設当初から床走行式リフトなど移乗支援機器の活用を進めてきた。入居者はおむつをしている人もいるが、トイレ排泄をしたいという希望が多い。そこで、スタンディングリフトのスカイリフト(アイ・ソネックス)を導入し、1フロアで2台を排泄介助に活用している。
「高齢者は次第に筋力が低下し立てなくなるケースが多いが、障がい者は麻痺がありリフトにつかまれないこともある。スカイリフトは膝・背中をスリングでしっかり固定でき、障がいがあっても安全に立ち上がることができる」と施設長の瀬戸康男さんは評価する。
便座に座った時の体幹維持もリフトに体をあずけることで、安定した排泄が可能に。「入居者の自尊心を尊重する点からもトイレ排泄が望ましい」と瀬戸さんは語る。
身体障がい者のケアでは、知的障がいや高次脳機能障害、四肢麻痺で全介助が必要なケースもあり介護施設での対応が困難な場合も多い。交通外傷や脳血管障害では、比較的若く体格の大きい人もいる。また、脳性麻痺があると体を職員に上手くあずけることができず、一人での介助は困難である。
同施設では、開設当初から床走行式リフトなど移乗支援機器の活用を進めてきた。入居者はおむつをしている人もいるが、トイレ排泄をしたいという希望が多い。そこで、スタンディングリフトのスカイリフト(アイ・ソネックス)を導入し、1フロアで2台を排泄介助に活用している。
「高齢者は次第に筋力が低下し立てなくなるケースが多いが、障がい者は麻痺がありリフトにつかまれないこともある。スカイリフトは膝・背中をスリングでしっかり固定でき、障がいがあっても安全に立ち上がることができる」と施設長の瀬戸康男さんは評価する。
便座に座った時の体幹維持もリフトに体をあずけることで、安定した排泄が可能に。「入居者の自尊心を尊重する点からもトイレ排泄が望ましい」と瀬戸さんは語る。

(シルバー産業新聞2025年7月10日号)