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カルバオン「楽歩Basic」 生活のいすとしての快適性

カルバオン(富山県黒部市、金山宏明社長。旧:カナヤママシナリー)は長時間でも疲れない座り心地を追究した車いすを介護、障がい向けに開発している。特徴の一つが、あえて折りたたみを採用しない固定式のフレーム。福祉用具の設計・開発を担当する稲葉聡氏は「座面にたわみができると臀部の両側に圧がかかり、長時間座ると痛くなりやすい。固定式にすることで車いす全体の剛性を高め、安定した座位で長く座っていただくことをめざした」と説明する。稲葉氏自身も設計作業では同社車いすを使用するが、腰や臀部への負担をほとんど感じないという。
2020年には「楽歩」(らっぽ)シリーズ4代目となるモジュラー式車いす「楽歩Basic」を発売。業界では珍しい、自走式かつティルト&リクライニング機能を搭載する。残存能力を活かし、移動や休息、食事、趣味活動など生活シーンにあわせた最適な姿勢を1台で調整できるのが特徴。「施設を訪問すると、長い時間車いすで生活する人も多く見かける。車いすである前に、日常生活のいすとして、座り心地の価値を見出したい」と稲葉氏は話す。
座幅は37㎝、40㎝、43㎝の3種類。座面高は37.5㎝または40㎝で調整可。背張りベルトは左右独立し、腰部や背中のカーブにきめ細かく対応。介助型へのタイヤ組換えも行える。
座幅は37㎝、40㎝、43㎝の3種類。座面高は37.5㎝または40㎝で調整可。背張りベルトは左右独立し、腰部や背中のカーブにきめ細かく対応。介助型へのタイヤ組換えも行える。
介護ニーズ掘り起こす簡易型+電動姿勢変換
一昨年には、本体はそのままで電動ティルト&リクライニング(電動アクチュエータ)、ヤマハ製の簡易電動ユニットをボルトオンで装着できる仕様にアップデート。より幅広い用途に対応する。標準仕様のほか、両ユニットを搭載したフル電動タイプでテクノエイド協会のTAISコード・貸与マークを取得した。
住環境に合わせた寸法特注への対応、軽量かつ比較的安価等の理由で、今までは補装具費支給制度での実績はあったが、TAIS取得を機に介護保険のレンタル市場への展開も視野に。同社西村健マネージャーは「コンパクトかつ電動でのティルト&リクライニング機能としたことで、従来の大型電動車いすと、簡易型電動車いす(標準型)の隙間のニーズを埋められる」と強調。販売先はレンタル卸をメインに考えていると述べた。
製品に関する問合せは同社(TEL0765・57・3888)まで。
同社は1953年創業。金属加工が主事業。アルミ加工・溶接技術を活かし、99年より福祉機器の製造を開始した。2023年9月に現社名へ変更。
住環境に合わせた寸法特注への対応、軽量かつ比較的安価等の理由で、今までは補装具費支給制度での実績はあったが、TAIS取得を機に介護保険のレンタル市場への展開も視野に。同社西村健マネージャーは「コンパクトかつ電動でのティルト&リクライニング機能としたことで、従来の大型電動車いすと、簡易型電動車いす(標準型)の隙間のニーズを埋められる」と強調。販売先はレンタル卸をメインに考えていると述べた。
製品に関する問合せは同社(TEL0765・57・3888)まで。
同社は1953年創業。金属加工が主事業。アルミ加工・溶接技術を活かし、99年より福祉機器の製造を開始した。2023年9月に現社名へ変更。


(シルバー産業新聞2025年1月10日号)