インタビュー・座談会
礎 大塚洋幸社長 医療・介護・福祉の礎を目指して
礎(埼玉県越谷市、大塚洋幸社長)は、地元を中心に管理者などの経験者が集まり、2011年に5人で立ち上げられた。グループ全体の従業者数は6年間で130人まで拡大した。大塚社長に聞いた。
――「訪問看護」「入居サービス」「障がいサービス」と多岐に渡ります。
モットーは、当社を通じて「利用者、社員、地域住民などみんなの夢をかなえること」。地域の介護・医療・福祉の礎になりたいという思いが社名の由来でもある。
2011年の創業時から、介護、看護、入居系、障がいの各サービス分野に従事してきた仲間が経営陣として参加することで、地域貢献を模索してきた。
障がい者サービスも、18年改正では「地域共生型サービス」創設の方向性が示されている。当社では、障がい者の就労移行支援サービスを提供し、後に当社の有料老人ホームなどの入居系サービスで雇用し、掃除等をしてもらっている。障害・介護保険サービスをただ利用するのではなく、障がい者自身の自立した生活を支援するのも役割の1つだ。
また、グループ内で訪問看護サービスを提供することで、地域の医療ニーズのある患者さんを支えることもできると考えている。
――共生型サービスの展開も見越したということですか。
障がい者だけ、軽度者だけ、重度者だけ、在宅療養者だけといった展開でなく、グループ内に様々なサービスをもつことで、ノウハウの共有ができることも強みだ。
私もケアマネジャーであると同時に、介護施設現場なども経験してきた。どのようなサービスが求められているのかも見てきた。
たとえば看護事業を展開することで、訪問看護や療養通所介護も展開することができている。このことは、介護保険制度改正の度に、求められる体制づくりに右往左往することなく、利用者本位のサービス提供をする上でも有効だと考えている。
――短期間で事業拡大ができている原動力は何でしょうか。
ボトムアップ式の経営を実践している。経営陣は大枠と方向性だけを決めて、後は現場の責任者と共に事業計画を作成している。そのことで次代を担う経営者候補も育っている。訪問看護、障がい者サービスを除く、17年度(~17年6月末)の介護事業売上は約3億円。7月より新たな事業年度を迎えるにあたり、介護事業売上約6億5000万円を目指す。
――各事業所に特徴があるのですね。
独自性は強みでもある。たとえば医療・介護特化型サービス付き高齢者向け住宅「わらい」では、見守り型のロボットを導入し、頻回なかけつけによる職員の負担を軽減した。ICTを活用することは、今後、外国人介護職員の受入れが進むなかで、日本語記入の困難さを解消する効果が期待できるなど、将来の介護現場を見据えての展開でもある。
愛犬・愛猫と同居ができる有料ホーム「輪」は、ペット同居が認められない事業所が多い中で、家族の一員となったペットと一緒に移り住みたいというニーズに応えることを目指した。
――外国人介護職の採用にも積極的なのですか。
まだ少数ではあるが、採用するにあたって「外国人介護職の中心的人物」となれるような意欲と統率力のある人材を採用している。将来的に外国人介護職の方の採用が一般的になった時に、そうした人材であれば、チームワーク構築で力を発揮してくれるのではないかとみている。外国人介護職の就業環境を充実させるため、様々な取り組みも考えていきたい。
(シルバー産業新聞2017年7月10日号)
モットーは、当社を通じて「利用者、社員、地域住民などみんなの夢をかなえること」。地域の介護・医療・福祉の礎になりたいという思いが社名の由来でもある。
2011年の創業時から、介護、看護、入居系、障がいの各サービス分野に従事してきた仲間が経営陣として参加することで、地域貢献を模索してきた。
障がい者サービスも、18年改正では「地域共生型サービス」創設の方向性が示されている。当社では、障がい者の就労移行支援サービスを提供し、後に当社の有料老人ホームなどの入居系サービスで雇用し、掃除等をしてもらっている。障害・介護保険サービスをただ利用するのではなく、障がい者自身の自立した生活を支援するのも役割の1つだ。
また、グループ内で訪問看護サービスを提供することで、地域の医療ニーズのある患者さんを支えることもできると考えている。
――共生型サービスの展開も見越したということですか。
障がい者だけ、軽度者だけ、重度者だけ、在宅療養者だけといった展開でなく、グループ内に様々なサービスをもつことで、ノウハウの共有ができることも強みだ。
私もケアマネジャーであると同時に、介護施設現場なども経験してきた。どのようなサービスが求められているのかも見てきた。
たとえば看護事業を展開することで、訪問看護や療養通所介護も展開することができている。このことは、介護保険制度改正の度に、求められる体制づくりに右往左往することなく、利用者本位のサービス提供をする上でも有効だと考えている。
――短期間で事業拡大ができている原動力は何でしょうか。
ボトムアップ式の経営を実践している。経営陣は大枠と方向性だけを決めて、後は現場の責任者と共に事業計画を作成している。そのことで次代を担う経営者候補も育っている。訪問看護、障がい者サービスを除く、17年度(~17年6月末)の介護事業売上は約3億円。7月より新たな事業年度を迎えるにあたり、介護事業売上約6億5000万円を目指す。
――各事業所に特徴があるのですね。
独自性は強みでもある。たとえば医療・介護特化型サービス付き高齢者向け住宅「わらい」では、見守り型のロボットを導入し、頻回なかけつけによる職員の負担を軽減した。ICTを活用することは、今後、外国人介護職員の受入れが進むなかで、日本語記入の困難さを解消する効果が期待できるなど、将来の介護現場を見据えての展開でもある。
愛犬・愛猫と同居ができる有料ホーム「輪」は、ペット同居が認められない事業所が多い中で、家族の一員となったペットと一緒に移り住みたいというニーズに応えることを目指した。
――外国人介護職の採用にも積極的なのですか。
まだ少数ではあるが、採用するにあたって「外国人介護職の中心的人物」となれるような意欲と統率力のある人材を採用している。将来的に外国人介護職の方の採用が一般的になった時に、そうした人材であれば、チームワーク構築で力を発揮してくれるのではないかとみている。外国人介護職の就業環境を充実させるため、様々な取り組みも考えていきたい。
(シルバー産業新聞2017年7月10日号)