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GPS靴のある暮らし 【こんなに変わる!④】

GPS靴のある暮らし 【こんなに変わる!④】

「福祉用具の日しんぶん」を読んで、福祉用具にはいろいろな種類や機能があることがわかった! だけど、実際の生活はどれくらい便利になるんだろう?(写真:靴底にGPSを搭載)

迷っても家族が見つけてくれる魔法の靴

Q:いかにも「介護」って感じはちょっと…。

 認知症の症状の一つである徘徊。少し席を外した間にも外へ出て行ってしまうのではと、昼夜問わず注意を払う家族の負担感は大きい。
 千葉県に住む山上武雄さん(仮名)もそんな悩みを抱えていた一人。近所の友人宅を訪れようと外出し、道がわからなくなって彷徨(さまよ)うなどする妻の依子さんを見るにつけ、不安を感じつつも、「閉じ込めることはしたくない」と思っていた。
 そんなとき知ったのがGPS付き介護シューズ。外観は普通の靴だが、中敷きの底に小型GPS端末を搭載しており、利用者宅から一定程度離れたときは徘徊発生と現在位置情報を、PCやスマホに送信する。依子さんにはクリスマスプレゼントとして贈ることで、外出時には決まってGPSウォークを履いてもらえるようになった。

A:一般商品と同じ見た目で、効果抜群の靴もある

 真価を発揮したのは外出先でのこと。武雄さんがトイレに行っている隙に、依子さんは徘徊を開始。通りかかった巡回バスに乗り込み、川間駅で下車。川間駅から電車で柏駅、柏駅で乗り換え、新柏駅から周辺散策。さらに新柏駅から電車で高柳駅に向かい、タクシーに乗り換えて姉の家に向かうが分からず、再度、柏駅へ移動。柏駅から帰宅するために川間駅で下車するところ、間違えて豊四季台駅で下車。その足にはしっかりクリスマスプレゼントの靴を履いていたため、位置情報をつかめ、無事家族と合流できた。
 食事中、武雄さんは事故に巻き込まれることなく、妻を無事に保護できたことを思い、依子さんは何処かわからなくなった時に、ふっと家族が現れたことを思い、お互いに笑顔がこぼれた。
 保護された時の 実際の写真

 保護された時の 実際の写真


(福祉用具の日しんぶん2017年10月1日号)

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