コラム
台湾最大の展示会「ATLife 2026」 開催 「スマート福祉用具」の開発・普及
台湾最大規模の福祉用具展「ATLife2026」が、5月14日から17日まで、台北市の南港展覧館で開催された。今年始動した高齢者介護制度「長照3.0」や、7月からの在宅向け「スマート福祉用具」(介護テクノロジー)のレンタル制度などが話題となる中、海外7カ国を含む210社が出展、570以上のブースが展開され、過去最多となる13万人超の来場者を集めた。
開会式では、主催者を代表し国立陽明交通大学ICF&支援技術研究センター長の李淑貞氏が登壇。「スマート福祉用具の給付制度は日本の介護保険を参考とし、自由な価格設定により、メーカーの革新的な技術開発や製品普及の促進を目指している」となどと語った。
続いて登壇した台湾衛生福利部の呂建德政務次長(日本の厚生労働副大臣に相当)は、「長照3.0関連予算は昨年の700億元から1155億元(約5800億円)へ大幅に増額した。新制度では、頼清徳総統が重視する「医療と介護の統合」や福祉用具のさらなる普及などを目標に掲げており、介護現場へのテクノロジー導入を積極的に支援していく」などと挨拶した。
開会式の前には「第4回台湾補助器具レンタル優秀賞」の授賞式も開催。質の高いレンタル製品の普及や将来的な海外進出なども視野に、移乗、移動、入浴・排泄、在宅介護ベッド、見守りなどの各分野で有識者が審査。テクノエイド協会の五島清国企画部長も審査に加わり、センサーを搭載した介護ベッドや移乗用リフト、ナノミストバス、AIを活用する歩行訓練機など、日本メーカーを含む21社・28製品が選出された。
続いて登壇した台湾衛生福利部の呂建德政務次長(日本の厚生労働副大臣に相当)は、「長照3.0関連予算は昨年の700億元から1155億元(約5800億円)へ大幅に増額した。新制度では、頼清徳総統が重視する「医療と介護の統合」や福祉用具のさらなる普及などを目標に掲げており、介護現場へのテクノロジー導入を積極的に支援していく」などと挨拶した。
開会式の前には「第4回台湾補助器具レンタル優秀賞」の授賞式も開催。質の高いレンタル製品の普及や将来的な海外進出なども視野に、移乗、移動、入浴・排泄、在宅介護ベッド、見守りなどの各分野で有識者が審査。テクノエイド協会の五島清国企画部長も審査に加わり、センサーを搭載した介護ベッドや移乗用リフト、ナノミストバス、AIを活用する歩行訓練機など、日本メーカーを含む21社・28製品が選出された。
在宅での見守り普及へ
名一生物科技の「スマートセンシング分離型移乗ベッド」は、ベッドの中央部分が分離し、そのまま全幅60㎝の車いすとして使える。オプションでシート型のバイタル・離床センサーも用意。利用者の呼吸や心拍、睡眠状態をモニタリング、蓄積したデータをAIが分析し異常時に通知できる。寝たままでの自動体重計測も可能。スマート用具貸与でのレンタル料は、ベッド・センサーのセットで月4500元(約2万2500円)を予定している。
40年以上の歴史を持つ老舗ベッドメーカー、立明精密の「LM―AI168スマートケアベッド」も、フレームにシート型センサーを搭載。管理システムでバイタルデータのモニタリング・分析機能を提供する。ベッドは6つのパーツに分解でき、レンタル時の運搬・設置に配慮。停電時でも、モバイルバッテリーなどを電源にベッドを操作できる。スマート用具貸与でのレンタル料は月3700元(約1万8500円)。
40年以上の歴史を持つ老舗ベッドメーカー、立明精密の「LM―AI168スマートケアベッド」も、フレームにシート型センサーを搭載。管理システムでバイタルデータのモニタリング・分析機能を提供する。ベッドは6つのパーツに分解でき、レンタル時の運搬・設置に配慮。停電時でも、モバイルバッテリーなどを電源にベッドを操作できる。スマート用具貸与でのレンタル料は月3700元(約1万8500円)。
スマートセンシング分離型移乗ベッド
バイタルデータを示す「LM-AI168 スマートケアベッド」のアプリ
磊星科技の「CareStar」は、熱画像検知とミリ波レーダーでトイレやベッド周辺など転倒リスクの高い場所での見守りができるセンサーシステム。トイレでは、便座に長時間座っている状態や立ち上がり動作、転倒状態などを検知し、ベッド周辺では、転倒や低い姿勢での異常動作を把握する。異常検知した場合は、スマートフォンアプリなどを通じて通知する。レンタル料は月2000元(約1万円)の予定。
トイレや居室を見守る「Care Star」
台湾メーカーは、品質とコストのバランスを強みに、介護ベッドや車いす、歩行支援用具などで日本メーカー製品の製造も担ってきた。今後、制度での販売・レンタルを通じ国内での実績を積み上げ、さらなるOEM/ODM受託拡大や自社ブランドでの日本市場進出などを目指している。
次回の同展示会は、2027年5月13日から16日まで同会場で開催される。
次回の同展示会は、2027年5月13日から16日まで同会場で開催される。
島製作所の台湾展開 現地駐在員置き販売拡大
歩行支援機器メーカーの島製作所(大阪市、島義弘社長)は、台湾や韓国、中国への販売展開を進めている。特に台湾では、台北、台中に駐在員を置き、製造・販売のサポート体制を敷く。昨年度は、高齢者施設や介護ショップなどへ、シルバーカーや多点杖を中心に約1億円を売り上げた。台湾では同社が直接販売できず、現地代理店を通じて販売する。6年前から代理店探しを始め、現在は2社と販売提携している。
代理店ブースの前で島社長
「ATLife2026」では、代理店の勝邦福利楽智(台湾新北市)が出展。同社は島製作所のほか、日本のベッドメーカー・プラッツなどの福祉用具も取扱う。同社ブースには島製作所の歩行器・シルバーカーやプラッツの介護ベッドが並び、日本製品の高品質をアピールした。
島社長は「台湾の福祉用具市場は、薬局や病院、介護ショップ、ネット販売などが主で、高齢化の進展で市場への注目度が高まっている。当社にとって台湾は元々製造拠点の一つだが、近年では販売が伸びてきた。高齢化が進む韓国や中国への足がかりとして、『歩く喜びいつまでも』の理念を広げたい」と展望する。
関西シルバーサービス協会(大阪市、福田光正理事長)の副理事長でもある島社長は、日本の自立支援介護を台湾でも広げようと、台湾から介護研修生の受け入れも計画している。
(シルバー産業新聞2026年6月10日号)
島社長は「台湾の福祉用具市場は、薬局や病院、介護ショップ、ネット販売などが主で、高齢化の進展で市場への注目度が高まっている。当社にとって台湾は元々製造拠点の一つだが、近年では販売が伸びてきた。高齢化が進む韓国や中国への足がかりとして、『歩く喜びいつまでも』の理念を広げたい」と展望する。
関西シルバーサービス協会(大阪市、福田光正理事長)の副理事長でもある島社長は、日本の自立支援介護を台湾でも広げようと、台湾から介護研修生の受け入れも計画している。
(シルバー産業新聞2026年6月10日号)


