人工筋肉の収縮運動により移乗介助の負担を軽減する装着型移動支援機器。手動ポンプで送った空気が人工筋肉を収縮させ、抱上げなどの中腰姿勢から上半身を上方へ引っ張る力が働く。最大２５.５kgの物を持ち上げる力でサポート。体格、筋力にあわせて空気量で調整できる。

　シーツ交換やベッド上の排泄介助など、長時間の中腰姿勢にも最適。従来機種の「マッスルスーツ」「マッスルスーツ　Ｅｄｇｅ」など計６台を導入している特別養護老人ホーム「砧ホーム」（東京都世田谷区）では、清掃や配膳など介助作業以外でも使用を推奨。導入以降、腰痛による離職者は出ていない。

　電力不要で災害・停電時も使用が可能。防水・防塵設計で入浴介助や屋外での作業にも活用できる。

　本体の重量は３.８kg。長時間使用でも疲れにくい設計。装着方法は、本体を背負って太腿のパッドをフィットさせ、胸と腰のベルトを締めるだけ。慣れれば１０秒程度で装着できる。肩紐部分にある程度遊びを持たせ、腰ベルトを低めの位置で留めるのがコツ。パッドを当てた太腿を支点に、踏ん張って上体を起こすと楽に持ち上がる。

　人材確保等支援助成金や介護ロボット導入助成の対象機器。より重いものを持ち運べる「ソフトフィットタイプ」と中腰姿勢を維持しやすい「タイトフィットタイプ」。介護現場ではタイトフィットタイプを推奨している。

　サイズはＳ－Ｍ（１５０～１６５cm）とＭ－Ｌ（１６０～１８０cm）の２種類。価格は１４万９６００円（税込）。　問合せは同社（☎０１２０・０４６・５０５）まで。

（シルバー産業新聞２０２０年７月１０日号）