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訪問入浴でロボット活用・腰痛予防

訪問入浴でロボット活用・腰痛予防

 訪問入浴を全国230カ所で提供するアサヒサンクリーン(名古屋市、山田賢治社長)は、腰痛予防対策に、今年度から腰痛予防機器として追加された、イノフィス(東京都新宿区、古川尚史社長)が販売する装着型移乗介助機器の「マッスルスーツ」を活用。移乗動作の負担を和らげ、利用者の安心感にもつながっている。

 マッスルスーツは介助者が装着して使用する動作補助装置。空気圧を使って人工筋肉を収縮させると約25~35㎏の補助力が発揮される。補助力の調整は、呼気やあごのタッチででき、手がふさがっている状態でも可能。本体を背負い、太ももと胸のベルトを締めるだけで、装着も簡単にできる。

 アサヒサンクリーンでは、2013年に同商品を100台導入し、14年には500台を追加し、現在、全事業所で活用している。マッスルスーツは介護職員が着用し、ベッドと浴槽の移乗を中心に使用。「中腰姿勢の時が特に効果を感じる」と職員の1人は話す。本体の重さは7.8㎏だが、肩、腰、太ももで本体を支えるため、重量を感じさせない。導入後、腰痛による離職者は出ていない。

 人力のみの場合、介護職員が勢いをつけて抱え上げることがあり、急激な血圧変化で利用者の心臓に負担がかかる恐れがあった。装着後はゆっくり持ち上げられ、利用者の負担も減ったという。

 別のサービスでも活用できるが、同事業所では、訪問入浴に限定した。「機械が苦手な人にも使用場面を限定すれば、操作も覚えやすいと考えた」と伊藤高規取締役。

 他にも、使用の研修プログラムを独自に組み、座学・実技・自主トレで技術を高められるよう取り組んでいる。

 「20~30代は抵抗がないが、見慣れない機械というのもあり50代の職員にはなかなか普及しにくい。自分の体を守るため、機器を活用し、長く働けるよう体を大事にしてほしい」と伊藤氏は話した。

 商品に関する問合せはイノフィス(☎03・5225・1083)まで。

(シルバー産業新聞2018年6月10日号)

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