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ジェイテクト 軽量アシストスーツと歩行訓練ロボ発売

ジェイテクト 軽量アシストスーツと歩行訓練ロボ発売

 トヨタグループの部品メーカー大手・ジェイテクト(愛知県刈谷市、佐藤和弘社長)は、介護向けパワーアシストスーツと歩行機能訓練を補助するロボットを3月9日に正式発売した。

パワステ技術で自然なアシスト

 同社はこれまで、製造・物流現場など向けにパワーアシストスーツを2機種発売。今回介護向けの新機種「J―PAS fleairy」(ジェイパス・フレアリー)を追加した。

 同品はアシストにモーターを使用。本体はフレーム(骨格)がないため、約1.6㎏(装具除く)とモーター搭載型では最軽量クラス。背中に背負うモーターで、脚のサポーターにつながるベルトを巻き上げる機構で、必要なときだけ介助動作をアシストする。

 シーツ交換や起き上がり介助などで中腰姿勢になったとき、腰に対し上方向にアシスト力を働かせ、腰にかかる負荷を9割以上低減させる(同社調べ)。利用者を抱き上げての立位保持や移乗介助などの際にも、腰の負担を軽減する。

 同品には、運転者のハンドル操作などを検知し制御する、自動車の電動パワステに使われる技術を応用。姿勢や身体の動きを検知し、適切なタイミングで適切なアシスト力を発し、自然な身体の動きを助ける。

 同品は、条件により国の介護ロボット導入支援助成金や人材確保等支援助成金、エイジフレンドリー補助金が活用できる。本体と装具(ベスト、膝パット、ベルト)、バッテリーをセットし、29万8000円(税抜)。装具はS、M、Lサイズがあり洗濯可能。オプションでも提供する。

腕振り歩行でバランスよく訓練

ノルディック・ウォークのようなトレーニングができる「J-Walker テクテック」

ノルディック・ウォークのようなトレーニングができる「J-Walker テクテック」

 歩行の機能維持や回復訓練・リハビリ向けに開発した「J―Walker テクテック」は、電動アシスト機能を備えるトレーニングロボット。東京大学大学院の中澤公孝教授の監修を受けた「腕振り歩行」によるトレーニングで、歩行に必要な能力をバランスよく鍛えられる。

 ハンドル部のグリップを握り、腕を振るように前後に動かすと、ロボットが動きを感知し前進する。歩行機能が低下し始めた人でも、しっかり腕を振りながら正しい姿勢で歩行訓練できる。

 通常の歩行器のようにハンドルを握り、キャスターにブレーキを効かせて負荷をかけながら歩行訓練もできる。また電動アシスト歩行器としても使用できる。

 トレーニングを楽しみながら継続できるよう、スマホなどで使う利用者向けアプリも開発。ゲーム感覚で訓練に臨んだり、家族のメッセージを流すなどの機能を備える。秋には、利用者のトレーニング状況の記録、報告書の自動作成などができる事業者向けクラウドアプリもリリース予定。

 サービスロボット・生活支援ロボットの安全規格ISO13482を取得。また、都道府県によって介護ロボット導入支援助成金の対象にもなる。

 本体・バッテリーの「エントリーパック」は39万8000円、タブレットやホルダー、利用者向けアプリの使用権がついた「スタンダードパック」は49万8000円(いずれも税抜)。

 同社では、両商品とも現場のニーズに合わせて今後も改善を図っていく。3月17~19日に開催の「ケアテックス東京21」では、豊通オールライフとの共同ブースで、両商品を展示する。

 製品に関する問合せはジェイテクト(▽ジェイパス・フレアリー:fleairy_jpas@jtekt.co.jp、▽ J ― Walker テクテック:techtech@jtekt.co.jp)、購入については豊通オールライフ(☎075・353・1701)まで。

(シルバー産業新聞2021年3月10日号)

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