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厚労省 介護福祉士などの医行為拡大を議論

厚労省 介護福祉士などの医行為拡大を議論

 厚生労働省は2月7日に「社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会」(委員長=田中滋・慶應義塾大学名誉教授)を開催した。現在は一定の研修を修了した介護福祉士などが実施できる医療的ケアの範囲拡大について議論を行った。

 同省は2016年12月22日に「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」を開催し、議論の中間的整理を行った。そこで看護師や介護人材等の業務範囲拡大、さらに今後、急性期と在宅・介護の連携が求められることから、医療と介護の幅広い分野で活躍できる人材の育成が提案された。

 これを受け同省は7日の福祉人材確保専門委員会で、介護福祉士などが業務として実施可能な喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアの範囲拡大は重要な検討事項であるとして議題にあげた。

 委員からは「現場の問題として、医療的ケアが必要になっている」(阿比留志郎・全国老人福祉施設協議会副会長)と賛同する意見や、「医療的ケアは介護職員の専門領域ではない」(井之上芳雄・日本介護福祉士養成施設協会副会長)など意見が分かれた。
 
 この他、「まずは質の担保ができているのか現状を把握したうえで、課題を解決するのが先ではないか」(石本淳也・日本介護福祉士会会長)と実態把握を求める意見が挙がった。同省は、まず、医療的ケアの実施状況や研修の詳細などについて把握していく考えを示した。

(シルバー産業新聞2017年3月10日号)

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