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介護ベッド、エアマットの停電時の対応

介護ベッド、エアマットの停電時の対応

 東日本大震災の影響で、電力使用量が増大する夏季に計画停電のおそれが指摘されている。こうした事態を受け、国内主要な電動介護ベッド、エアマットメーカーは、停電時の対応について情報提供している。各社の対応をまとめた。

介護ベッド

 介護ベッドの停電時の対応は、メーカー・機種によって多少違いはあるものの、計画停電が予定されることがわかった段階で、事前に「最も低い位置に下げておく」「背上げ、脚(膝)上げを戻して、床板面を水平する」など。ただし、利用者の症状によって水平状態が困難な場合は、医師・看護師の指示を受けることとしている。 また、停電復帰時に一斉に電気製品が作動し始めると故障することも考えられるため、「停電中は電源コンセントを抜いておくこと」を求めている。

 その上で、万一急な停電に陥り、背上げ・足上げ状態のまま操作不能になった時の対応には、緊急的な手法で水平状態に復旧させる必要があるが、その方法はメーカー/機種によって異なる。

 パラマウントベッドの施設向け電動ベッド(メーティスシリーズ・ウッディー/ドージェシリーズ・KA-5000シリーズ・アルフォーネシリーズ等)では、停電ハンドルが付属されており、「膝上げ・高さ・背上げ」の各リニアアクチュエーターの溝に停電ハンドルを差し込んで、手動操作することができる。

 フランスベッドの「ヒューマンケアベッド」シリーズ(FBN-JJおよびFBN-PJJ)では、緊急時の解除レバーを操作することで、停電時でも背下げ・脚下げができ、水平状態に戻せるようになっている。なお、解除レバーを使用したあとは、電力復旧までにレバーを元の位置に戻す必要がある。ほかにも病院施設向け「テラペイア」は、別売りオプションのハンドルを使用することで、背上げ、脚上げ、高さ調整が手動でできるようになる。

 その他のベッドの対策は大きく3タイプある。

 最も多いのは電源コンセントを抜き、使用者をベッドから安静できる場所に移した上で、背(脚)ボトムを上げてアクチュエーター(動作装置)と連結しているピンを抜き、水平位置に復帰させる。電力復旧時には逆の行程--【アイシン精機】「ベルグランド」「ジャストベルグランド」【シーホネンス】「和夢“純”/“雅”」シリーズ、「ケプロコアー850R/880R」「CORE-820R、830/810R」「カメリアCC-2202、2203」【パラマウントベッド】「楽匠S」「楽匠」「アウラ21」「キューマアウラ」「カリストエール」シリーズ、「カリスト」シリーズ、「モネータ」シリーズ【プラッツ】「ミオレット」シリーズ、「アルティメット」シリーズ、「プリモレット」「ケアレット(1モーター)」「ケアレット ネオ(1モーター)」「ビカム」シリーズ【モルテン】「インプレス」「トゥルース」【ランダルコーポレーション】「リライフベッド」「リバティー彩」シリーズなど。

 ほかにも電源コンセントを抜き、使用者をベッドから安静できる場所に移した上で、背(脚)ボトムを上げてモーター部を取り外し、水平位置に復帰させる。電力復旧時には逆の行程--【プラッツ】「PZB-V」シリーズ(モーターに乾電池なしの場合)、【フランスベッド】同社製品のうち「ヒューマンケアベッド」シリーズ以外。

 さらに電源コンセントを抜き、使用者をベッドから安静できる場所に移した上で、背(脚)ボトムを上げてモーター部に非常用の電池を接続して操作するものがある。電力復旧時には逆の行程--【プラッツ】「ケアレット(1+1モーター)」「ケアレット ネオ(1+1モーター)」「PZB-V」シリーズ(モーターに乾電池付きの場合)。

詳細は各社ホームページまたは下記問い合わせ電話番号まで。

各社の問い合わせ先(50音順)

【アイシン】(キープエイブルチーム)☎0566・24・8882【シーホネンス】☎0120・20・1001【パラマウントベッド】(パラテクノコールセンター)☎0120・54・8639/月~金曜日・9~17時20分、祝日・夏期休業・年末年始休業を除く。ただし、計画停電エリア(千葉)の為、つながらない場合は▽札幌☎011・271・1181▽仙台☎022・239・5211▽さいたま☎048・852・0707▽横浜☎042・795・8800▽名古屋☎052・661・3113▽大阪☎06・6443・9971【フランスベッド】☎0120・39・2824【プラッツ】☎092・584・3433【モルテン】☎082・842・9975【ランダルコーポレーション】☎048・475・3662。ただし計画停電エリア(埼玉県朝霞市)のため、時間帯によりつながらないことがある。

エアマットレス

 エアマットレスは時間の経過にともなって空気が抜け、体圧分散性が低下し、底着きのおそれもあることから、各社の推奨する方法での対応を求めている。

 ケープ社製品の場合、製品によって対応が異なり▽「ビッグセル-EX」「トライセル」「アクティ」「エアドクター」の場合、送風チューブをポンプに接続したまま、チューブを途中で折り曲げて固定する▽「ネオ(体位変換エアマットレス)」停電2時間前までに寝返り動作をすべて解除し、上向きのみが点灯するようにセットし、水平状態にした上で、送風チューブの折り曲げ固定(前出の方法)をする▽「ネクサス」停電対応機能付きのため、短時間(「エアセル」約8時間、「ベースマット」約1週間エアを保持)は特別な操作なくそのまま使用できる――としている。停電復旧後には、同社製品は安全上、初期設定に戻るため、送風チューブの折り曲げ固定を解除し、体重設定や各種モード設定を再設定する必要がある。約20分程度でエアが充満し、通常使用ができるようになる。

 モルテン社製品の場合、短時間(3時間)程度であればそのままで使用できるが、停電が長時間に及ぶ場合は「“厚手”“静止型”を選択することで長時間の体圧分散性を保持できる」(「アドバン」「グランデ」「プライムレボ」「クレイド」「ステージア」)とし、さらにエア抜けを遅らせ方法として「エアホースを折り曲げて固定する」(全製品)としている。停電復旧時には、ホースを元の状態に戻すことを求めている。なお同社製品は復旧後に再設定の必要がなく、電源コンセントの抜き差しをしなくても自動で停電前の状態に戻る。

 パラマウント社製品「ここちあ」の場合、停電前に電源ボタンを押して電源オフにして、空気漏れしない状態にすることで、計画停電中に底着きする可能性はほとんどなくなる。万一、「電源オフ」状態にできなかった場合は、頭やかかとの下に枕やクッションを入れて対応する。停電復帰後には自動で電源が入り、停電前の状態で使用することができる。

 タイカ社製品「アルファプラ ソラ」の場合、エア抜けが発生しても、静止型マットレスとのハイブリッド構造のため、底着きの心配はない。

【ケープ】☎046・821・5511。ただし、計画停電エリア(神奈川県横須賀市)のため、時間帯により電話が通じないことが想定される。

【タイカ】☎03・5648・6630

【パラマウント】(ここちあセンター)☎0120・02・5518。ただし、計画停電エリア(千葉)のため、時間帯により電話が通じないことが想定される。

【モルテン】☎082・842・9975


(シルバー産業新聞2011年4月10日号)

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