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車いす「ワンタッチ固定」JIS制定へ コンソーシアム原案作成
「車椅子簡易固定標準化コンソーシアム」(主催団体=日本福祉車輌協会)は4月16日の第8回総会で、JIS規格化に向けた3年間の開発事業が完了したと報告した。最短で2026年度中のJIS制定を目指す。これに先立ち、独自のガイドラインもJIS原案に合わせた内容へと改訂した。送迎時の事故防止と業務効率化に繋がる標準規格の成立が注目される。
フック式からワンタッチ固定へ
「車椅子簡易固定標準化コンソーシアム」は、車椅子や福祉車両、バス等の開発メーカーが結集して活動する業界横断の連携プラットフォーム。同コンソーシアムが推進する「ワンタッチ固定(車椅子簡易固定システム)」は、従来の前後4箇所によるフック固定に代わり、車椅子側の専用「アンカーバー」を車両側装置へ連結させるだけで固定が完了する。
すでにコンソーシアムの独自ガイドラインに準拠した対応製品が市場投入されているが、フックの掛け間違いなどの固定不良のリスクを構造的に低減する新技術として関心が高まっている。通所介護事業所を対象とした実証実験(3カ月間、計6事業所)で、簡易固定システム搭載車での車椅子固定に起因するヒヤリハット報告はゼロだった。ただ現場職員からは高い評価を得たものの、利用者が所有する車椅子の買い換えを要するなど、普及に向けた課題も顕在化している。
すでにコンソーシアムの独自ガイドラインに準拠した対応製品が市場投入されているが、フックの掛け間違いなどの固定不良のリスクを構造的に低減する新技術として関心が高まっている。通所介護事業所を対象とした実証実験(3カ月間、計6事業所)で、簡易固定システム搭載車での車椅子固定に起因するヒヤリハット報告はゼロだった。ただ現場職員からは高い評価を得たものの、利用者が所有する車椅子の買い換えを要するなど、普及に向けた課題も顕在化している。
早ければ年度内にJIS制定へ
今回の総会では、JIS開発の進捗状況が報告された。事務局の太田吉彦氏の説明によると、今年1月に開催されたJIS開発委員会の最終会議にてJIS原案が承認され、3年間の事業が終了した。現在は日本産業標準調査会(JISC)への提出に向けた書式整備のフェーズにあり、順調に進めばパブリックコメントを経て、来年3月に規格が公布される見込みだ。
策定されたJIS原案は、車載車椅子の国際規格であるISO7176―19をベースとしつつ、日本独自のニーズを反映した。主な追加点として、35㎏までの車椅子に適用可能な「アンカーバー固定方式」や、大規模な試験設備を必要としない「静的試験法」の参考追加が挙げられる。
特に静的試験法は、スレッド試験(衝突模擬試験)を補完する「参考試験方法」として位置づけられている。多大なコストと期間を要する従来のスレッド試験は、メーカー各社の開発における障壁になっていた。同コンソーシアムによる実証試験では、静的試験によってスレッド試験と同等の負荷・変形状況を再現できることが確認された。これにより、各メーカーは開発段階で迅速かつコストを抑えた性能確認が可能となり、対応製品のラインナップ拡充が期待される。
JIS原案に沿った改訂版ガイドラインは、4月中に日本福祉車輌協会のホームページで公開される予定だ。
(シルバー産業新聞2026年5月10日号)
策定されたJIS原案は、車載車椅子の国際規格であるISO7176―19をベースとしつつ、日本独自のニーズを反映した。主な追加点として、35㎏までの車椅子に適用可能な「アンカーバー固定方式」や、大規模な試験設備を必要としない「静的試験法」の参考追加が挙げられる。
特に静的試験法は、スレッド試験(衝突模擬試験)を補完する「参考試験方法」として位置づけられている。多大なコストと期間を要する従来のスレッド試験は、メーカー各社の開発における障壁になっていた。同コンソーシアムによる実証試験では、静的試験によってスレッド試験と同等の負荷・変形状況を再現できることが確認された。これにより、各メーカーは開発段階で迅速かつコストを抑えた性能確認が可能となり、対応製品のラインナップ拡充が期待される。
JIS原案に沿った改訂版ガイドラインは、4月中に日本福祉車輌協会のホームページで公開される予定だ。
(シルバー産業新聞2026年5月10日号)


