ニュース

オンライン診療 初診認める特例を継続 

オンライン診療 初診認める特例を継続 

 厚生労働省は8月6日、「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」を開催し、新型コロナ禍における電話・オンライン診療の特例について当面継続することを決めた。新型コロナ感染拡大を踏まえ、初診であっても電話やオンラインでの診断や処方が4月より認められている。「感染が収束するまで」の時限的な取り扱いのため、原則3カ月ごとに同検討会が検証することになっている。

 今回開かれた検討会では、6月下旬より感染者数が再度増加し、新型コロナ以外の疾患について受診控えがみられている状況を踏まえ、当面の特例の延長が事務局から提案され、委員の了承を得た。「収束」を判断する目安は「患者が安心して医療機関の外来を受診できる頃」とし、次回の検討会で改めて検証する。

 同検討会では4~6月の電話・オンライン診療の実績も報告され、初診件数は4月5,300件、5月9,740件、6月5,760件だった。オンラインで受診した患者を年代別にみると、「0~10歳」(37.4%)が最も多く4割近くを占める。「31~40歳」17.6%、「21~30歳」14.0%、「41~50歳」12.9%と続く。一般的に若い子育て世代などと比べてビデオ通話に馴染みがない71歳以上は全体の3%ほどに止まった。電話診療では6.7%と、オンラインよりも割合は若干高くなっている。

 事務局は今回の実績について、▽電話・オンライン診療の患者は小児が多い▽全体の傾向として、軽症と思われる患者を中心に、初診からの電話・オンライン診療が行われていた――とまとめている。一方で、「初診で麻薬や向精神薬の処方をしてはならない」などの特例の要件が守られていないケースも一部でみられた。こうしたケースに対しては、引き続き「厳正に対処するとともに改めて周知する」とし、近く事務連絡を示す考えだ。

 7月末時点で電話・オンラインによる診療を実施する医療機関の数は1万6,202カ所(全体に占める割合は14.6%)。このうち、初診も実施する医療機関は6,801カ所。

関連する記事

2024年度改定速報バナー
web展示会 こちらで好評開催中! シルバー産業新聞 電子版 シルバー産業新聞 お申込みはこちら

お知らせ

もっと見る

週間ランキング

おすすめ記事

人気のジャンル