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ビジネスチャットを活用した感染症・災害時の情報連携

ビジネスチャットを活用した感染症・災害時の情報連携

 ひまわり在宅サポートグループ(運営=医療法人社団健育会)は、法人内外での連携を推進するためにビジネスチャットの「LINE WORKS(ラインワークス)」を導入している。またリモートワークの推進や円滑な安否確認など、感染症・災害時にも同アプリが活躍しているという。

安否確認15分で

 宮城県石巻市などで訪問看護や訪問介護、居宅介護支援などを展開する同グループ。職員間の相談や円滑な情報連携に課題を感じ、LINE WORKSの導入を決めた。180人全職員がアカウントを持ち、それぞれの関係者のグループごとに情報共有などのやり取りを行うようにしている。訪問看護師など個人で動くことが多い職種でも、いつでも報告や相談がしやすい環境を整えられたという。

 また、感染症や災害時にもLINE WORKSが活用されている。今年2月に福島県沖を震源とした最大震度6強の大きな地震が東北地方を襲った。その時には、LINE WORKSのアンケート機能を使って全職員の安否を確認した。午後11時をまわっていたが、15分ほどで9割超の職員の安全を速やかに確認することができた。同グループでは、月に一度、このアンケート機能を使った安否確認のシミュレーションを続けてきた。「実際に地震が来たときもしっかりと機能することがわかりました」と同グループで在宅部長を務める若林陽盛氏は振り返る。
アンケート機能を使い、15分で9割の職員の安否を確認。自宅や職場以外にいる職員の所在確認も一括で行った

アンケート機能を使い、15分で9割の職員の安否を確認。自宅や職場以外にいる職員の所在確認も一括で行った

 翌日は、利用者の被害状況などをLINE WORKSで共有し、対応に繋げた。地震の影響で自宅が断水してしまった利用者に対しては、「独居だから水を届けたほうがよい」「誰が持っていくか」などすぐに対応策が検討され、対応後はケアマネジャーへ報告した。利用者宅のライフラインの状況は、ケアマネジャーや関係者にとって重要な情報だ。
利用者や事業所の被災状況を関係者で速やかに共有

利用者や事業所の被災状況を関係者で速やかに共有

コロナ禍での働き方改革 情報連携がより重要に

 昨年4月に初めての緊急事態宣言が出る前から、同グループでは感染予防のため、訪問看護師などの直行直帰、事務職の在宅勤務を推進してきた。リモートワークでも、サービスの質を維持するには、より関係者間の情報共有が重要になる。LINE WORKSの利用頻度はさらに高まっているという。「職員もより働きやすくなりました。訪問系サービスとは特に相性がいいのだと思います」と若林部長。カンファレンスも動画のオンライン通話で行っている。そのほか、利用者宅の家族でコロナ感染者が発生したなどの情報も速やかに共有。感染対策を徹底しながら、サービスを継続している。

 コロナ禍で、法人外でもLINE WORKSでやり取りすることが増えたという。「コロナの影響で、昨年6月以降にぐっと増えました。病院やケアマネジャーを始め、在宅医や薬局の訪問薬剤師など20事業所くらいとLINE WORKSで連絡をとっています」(若林部長)。電話で「ショート空いていますか?」と問合せを受けても、例えば事務職員では分からない場合もある。「いつでもどこでも担当者と直接やり取りができることで、確認して折り返すなどの手間をなくし、より円滑な連携や対応に繋げることができている」。
 LINE WORKSを運営するワークスモバイルジャパンでは現在、介護事業者向けのICT活用セミナーを定期的に開催している。導入などに関する問合せは、同社(☎03-4316-2996)まで。

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