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毎時間の夜間巡回が1日1回に ~キヤノンシステムアンドサポートの伴走支援~

毎時間の夜間巡回が1日1回に ~キヤノンシステムアンドサポートの伴走支援~

 特別養護老人ホーム紫雲の園は一昨年、補助金を活用しキヤノンシステムアンドサポートの支援のもと介護ICT機器を完備した。築40年以上の同施設は平屋で、ショートステイを含む居室が1フロアに広く長く伸びる構造。「必要以上に長い職員の動線と移動距離を、何とか改善したい一心でした」と岡田昌孝施設長は話す。

長い廊下が伸びる平屋の施設。ドア外にはマットセンサーの通知ランプが残る

長い廊下が伸びる平屋の施設。ドア外にはマットセンサーの通知ランプが残る

 従来のマットセンサーは離床・端座位を検知するもので、発報は音と居室外に設置したランプで知らせる。介護課長の金海将士さんは「どこで音が鳴りどのランプが光っているか、施設内を探し回らなくてはなりませんでした」と述べる。

 今回、全床に導入した見守り機器は呼吸・脈拍・睡眠状態を常時把握するタイプ。加えて、ベッド周りの体動を捉えるカメラタイプも約半数の居室で併用し、転倒リスクが高い人、夜間にトイレに行くことが多い人を重点的に見守る。

 転倒件数はICT導入後に減少。特徴的なのはヒヤリハットが年間450件程度から1.5倍に増加したこと。岡田施設長は「利用者の状況を細やかに把握できた結果の一つです」と分析する。夜間巡回は「毎時間に1回」から「ひと晩に1回」へ大幅に減少。訪室が減り睡眠を妨げない点もメリットになっている。

 また、見守り機器を通じて把握した睡眠データから就寝時間を設定する試みも。朝は起床を検知した利用者から順に離床支援を行う。

入力・連絡にインカムフル活用

 同施設は5年以上前から介護ソフトとタブレット端末を使用し、ペーパーレスが定着している。ここへインカム(ヘッドセット)とスマートフォンを追加し、手入力から音声入力へ一段階、業務効率をアップデートさせた。

 「ケア中、ケア直後でも手を止めずにリアルタイムで記録できるのが何より便利です。時間が経ってからのまとめ入力は記憶も曖昧で、書き漏れも起こしやすい」と金海さん。特記事項は要点を一旦短く音声入力し、後に詳細を補足する。

 今後の課題は「職員間での記録能力の平準化」と金海さん。スマートフォンに不慣れな職員には、操作用語を分かりやすい言葉に置き換えるなど、個別のマニュアルも整えるそうだ。

 インカムは職員間の連絡手段にも有用性を発揮する。例えば入浴後に処置が必要な場合、以前は職員が看護師をその都度呼び、探す必要があった。フロアの見守りや利用者の対応中でその場を離れられない場合でも、インカムを通じて「〇〇様がトイレに向かいました」と他スタッフに伝え、スムーズな連携が可能となった。
インカムが落ち着いたケアを支え、利用者との時間を生み出す

インカムが落ち着いたケアを支え、利用者との時間を生み出す

【導入機器一覧】

●見守り機器(マットレス下)99台
●見守り機器(カメラ)52台
●インカム(ヘッドセット)50台
●ナースコール99台
●スマートフォン50台
●タブレット端末15台

(シルバー産業新聞2026年6月10日号)

キヤノンシステムアンドサポートではICT機器導入施設の見学を承っております。ぜひお問合せください。

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