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全老健大会 老健の原点見つめ直し、未来へ向かう<介護施設系団体 全国大会のみどころ>
今大会のテーマ「昭和百年、老健続く。〜想いを継ぎ技を磨き人を繋ぐ〜」には、老健施設が直面する様々な課題を乗り越え、未来を切り拓いていこうという思いを込めた。社会情勢が変化し、老健に求められる役割も多様化する今、我々の原点を見つめ直そうと今回のプログラムを構成した。
大会テーマの「想いを継ぎ」とは、今から35年前、初代会長の矢内伸夫氏をはじめ先人たちが全老健を立ち上げた際の志を受け継ごうというものだ。これに沿って初日には、特別企画「昭和100年企画」を設けた。
ここでは、老健の黎明期から現場を支えてこられた方々に登壇いただく。単なる歴史の回顧ではなく、老健が地域の医療や在宅介護などをつなぐハブとして果たすべき役割を改めて見つめる重要な機会となるだろう。
第1部の講演と対談では、訪問・通所サービスなどと一体的なリハビリテーション・生活支援体制を構築し、在宅復帰・在宅支援を担う中間施設という矢内氏の掲げた理念を再確認し、さらに深く掘り下げながら、未来への礎としたい。
第2部の「江澤和彦氏プロデュース企画」では、今後老健はどのように進化し発展していくべきか、その道筋を展望する場も用意した。
ここでは、老健の黎明期から現場を支えてこられた方々に登壇いただく。単なる歴史の回顧ではなく、老健が地域の医療や在宅介護などをつなぐハブとして果たすべき役割を改めて見つめる重要な機会となるだろう。
第1部の講演と対談では、訪問・通所サービスなどと一体的なリハビリテーション・生活支援体制を構築し、在宅復帰・在宅支援を担う中間施設という矢内氏の掲げた理念を再確認し、さらに深く掘り下げながら、未来への礎としたい。
第2部の「江澤和彦氏プロデュース企画」では、今後老健はどのように進化し発展していくべきか、その道筋を展望する場も用意した。
課題に挑む実践的シンポジウム
理念やビジョンだけでなく、現場が日々直面する様々な課題解決の糸口も示したい。そこで2日目に、実践的なシンポジウムを行う。
転倒などの介護事故への向き合い方をテーマとするシンポジウムでは、事故の責任を職員個人に帰するのではなく、組織全体で再発防止に取り組む文化をいかに醸成するかを議論する。21年に日本老年医学会と合同で発表した「介護施設内での転倒に関するステートメント」の趣旨も踏まえ、現場職員が過度に萎縮することなく、安心してリハビリや自立支援介護に取り組める環境づくりを目指す。
老健の現場は、従来からの専門職に加え外国人人材、元気シニアや子育て世代などの介護助手など、多様な人材に支えられている。「人材ダイバーシティ」がテーマのシンポジウムでは、この人材の多様性を強みとして捉え、そこから生まれるケアの新たな可能性を探り、多様な背景を持つ職員一人ひとりが活躍できる環境づくりを考える。
このほか、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の推進に向けた研究事業報告など、現場が向き合う課題に応えるための議論を深める。
さらに、地元山口出身の故安倍晋三元首相夫人・安倍昭恵氏による記念講演や、ご自身の母親を看取った経験を持つ山口出身のタレント・田村淳氏によるトークイベントを行うほか、下関の歴史を楽しく学べるゼミナールなどのユニークな企画も用意した。
転倒などの介護事故への向き合い方をテーマとするシンポジウムでは、事故の責任を職員個人に帰するのではなく、組織全体で再発防止に取り組む文化をいかに醸成するかを議論する。21年に日本老年医学会と合同で発表した「介護施設内での転倒に関するステートメント」の趣旨も踏まえ、現場職員が過度に萎縮することなく、安心してリハビリや自立支援介護に取り組める環境づくりを目指す。
老健の現場は、従来からの専門職に加え外国人人材、元気シニアや子育て世代などの介護助手など、多様な人材に支えられている。「人材ダイバーシティ」がテーマのシンポジウムでは、この人材の多様性を強みとして捉え、そこから生まれるケアの新たな可能性を探り、多様な背景を持つ職員一人ひとりが活躍できる環境づくりを考える。
このほか、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の推進に向けた研究事業報告など、現場が向き合う課題に応えるための議論を深める。
さらに、地元山口出身の故安倍晋三元首相夫人・安倍昭恵氏による記念講演や、ご自身の母親を看取った経験を持つ山口出身のタレント・田村淳氏によるトークイベントを行うほか、下関の歴史を楽しく学べるゼミナールなどのユニークな企画も用意した。
地域包括ケアでの老健の役割
老健がその役割を十分に果たしていくためには、施設だけでなく、地域のケアシステム全体が健全に機能していることが不可欠だ。
老健が担う在宅復帰支援は、訪問系をはじめ在宅介護サービスなくては成り立たない。ご利用者の住環境、日々の生活の様子など、施設内では知り得ない情報なくして、真に実生活に根差したケアプランは描けない。中山間部など高齢者人口が減少している地域などでは、在宅介護の担い手が不足しているが、それをどう補うか、我々もと
もに考えなければならない。
老健の役割は、入所前から退所後まで、ご利用者の生活を切れ目なく支えることにある。地域の関係機関と緊密に連携しながら、老健がハブ機能をしっかり果たすことで、利用者が安心して地域で暮らし続けられることにつながる。
2日間にわたる大会は、全国の仲間と共に学び、語り合うまたとない研鑽の場となるだろう。皆様にとって新たな知見を得るだけでなく、明日への活力を得る機会となることを願ってやまない。
老健が担う在宅復帰支援は、訪問系をはじめ在宅介護サービスなくては成り立たない。ご利用者の住環境、日々の生活の様子など、施設内では知り得ない情報なくして、真に実生活に根差したケアプランは描けない。中山間部など高齢者人口が減少している地域などでは、在宅介護の担い手が不足しているが、それをどう補うか、我々もと
もに考えなければならない。
老健の役割は、入所前から退所後まで、ご利用者の生活を切れ目なく支えることにある。地域の関係機関と緊密に連携しながら、老健がハブ機能をしっかり果たすことで、利用者が安心して地域で暮らし続けられることにつながる。
2日間にわたる大会は、全国の仲間と共に学び、語り合うまたとない研鑽の場となるだろう。皆様にとって新たな知見を得るだけでなく、明日への活力を得る機会となることを願ってやまない。
(シルバー産業新聞2025年11月10日号)



