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施設内療養のかかりまし費用 療養者1人15万円支給

施設内療養のかかりまし費用 療養者1人15万円支給

 厚労省は5月21日、高齢者施設における新型コロナウイルス感染症クラスター等発生時の対応策や支援策について、施設内療養を行った場合に療養者1人15万円の支給を行うなどとする事務連絡を行った。

 施設内で高齢者の感染者が発生した場合、病院への入院が原則とされるが、病床ひっ迫等により、施設内療養を行う介護施設等に対して、施設において必要となる追加的な手間について、療養者ごとに要するかかり増し費用として、従来の経費支援に加えて、新たに補助を行う。

 補助額は、施設内療養者1人につき、15万円。15日以内に入院した場合は、施設内療養期間に応じて1日1万円を日割り補助する。

 補助の条件として、①必要な感染予防策を講じた上でのサービス提供②ゾーニング(区域をわける)の実施③コホーティング(隔離)の実施、担当職員を分ける等の勤務調整④状態の急変に備えた日常的な入所者の健康管理⑤症状に変化があった場合等の保健所等への連絡・報告フローの確認が上げる。
 対象サービスは、特養、老健、介護医療院、介護療養病床、認知症グループホーム、養護老人ホーム、経費老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き向け高齢者住宅、短期入所生活介護・療養介護。

 地域医療介護総合確保基金(介護従事者確保分)のかかり増し費用を助成する介護サービス事業所等のサービス提供体制確保事業の中で、かかり増し費用のメニューに追加する形で実施する。

 高齢者施設でのクラスター発生が相次ぎ、4月から5月にかけて発生した神戸市長田区の老健施設では、死者数が31人に及んだ。4月14日最初の感染者が発生した後、病床のひっ迫の中で病院への隔離・治療ができず、国のDMAT(災害派遣医療チーム)の支援があったが、感染の拡大を食い止めることができなかった。感染予防策の徹底を行うための支援の必要性が訴えられてきた。

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