ニュース

宍粟市 社協×テクノロジーで見守りネットワーク構築

宍粟市 社協×テクノロジーで見守りネットワーク構築

 兵庫県宍粟(しそう)市は、市の社会福祉協議会と連携して、福祉機器メーカーのテクノスジャパン(姫路市、牛谷定博社長)の見守りセンサーを活用した、一人暮らしの高齢者の安否確認を行う「見守りネットワークサービス実証実験」を2月から開始した。

 実証実験では、見守りセンサーを対象者の自宅に設置し、日常生活での行動に異変がないかを超音波赤外線センサーでチェック。異常や変化を検知した場合には事前に登録してあるメールアドレスに電子メールで通知が入り、電話確認や自宅訪問により安否確認が行われる。

 実証期間は2月1日~来年1月31日までの1年間。今回の「見守りネットワークサービス」が独居高齢者やその家族の安心につながる有効なサービスか、市の将来に向けた対策として有用なものかなどを検証し、本格導入の可否を判断する。

 対象は地域包括支援センターのケアマネジャーが担当する主に要支援1、2の独居高齢者。同意が得られた30人が参加する。

 センサーは利用者が日常生活する動線に設置。長時間(8時間)検知されない場合の「異常」や、検知回数が大きく変化した場合などの「変化」を安否確認が必要な状態として検知。センサーが異変を察知すると、社協へ自動的に電子メールが届く。その後、社協が対象者本人とその家族へ電話連絡し、安否を確認するとともに、訪問の必要性などを市地域包括支援センターに電話などで連絡。訪問が必要な場合は、地域包括支援センターの職員が対象者宅を訪れ、安否を行う流れとなる。

 実証実験は平日8時30分~17時の時間帯で実施。機器の設置・メンテナンスはテクノスジャパンが行う。利用料は無料。

 宍粟市では、1月末時点で高齢化率が37.6%を超え、65歳以上の一人暮らし世帯は、95年の710世帯から1504世帯へ、倍以上増加している。

 人的資源に限りがある中、市域の広い地方自治体の独居高齢者の見守りをどうしていくかは大きな課題。今回のテクノロジーと社協を活用した実証実験の行方に注目が集まっている。
(シルバー産業新聞2024年3月10日号)

関連する記事

2024年度改定速報バナー
web展示会 こちらで好評開催中! シルバー産業新聞 電子版 シルバー産業新聞 お申込みはこちら

お知らせ

もっと見る

週間ランキング

おすすめ記事

人気のジャンル