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東京都 介護WITHプロジェクト 柔軟な働き方PRし介護の魅力発信へ

東京都は昨年度より、介護職員の夢や趣味と業務の両立を応援する新規事業「介護WITHプロジェクト」を行っている。働きながら夢や趣味に打ち込む職員を通して、柔軟な働き方ができる介護職のイメージアップをはかる。
昨年9~10月にかけて、夢・趣味と介護の仕事を両立しやすい環境を整えている事業所を募集。13事業所を「介護WITH事業所」に選定した。夢・趣味の分野は女子野球、俳優、格闘技、ライフル射撃など幅広く、事業所はシフト調整や連休制度の創設など工夫をこらして働きやすい環境を整備している。選定事業所は、就職フェアや介護事業者向けセミナーなどプロジェクトのPRに順次登場。奨励金として1事業者あたり100万円が支給される。
高齢者施策推進部介護保険課の寺田靖子課長代理(取材当時)は「介護職、なかでも訪問介護事業所では、Wワークが推奨されていたり、週に1日からでも働けるなど、世間が持つ印象よりも柔軟な働き方ができる職場も多い。いきいき働く職員や、それを支える事業所に、介護現場には多様な働き方があることをアピールしてもらいたい」と期待する。
高齢者施策推進部介護保険課の寺田靖子課長代理(取材当時)は「介護職、なかでも訪問介護事業所では、Wワークが推奨されていたり、週に1日からでも働けるなど、世間が持つ印象よりも柔軟な働き方ができる職場も多い。いきいき働く職員や、それを支える事業所に、介護現場には多様な働き方があることをアピールしてもらいたい」と期待する。
現役格闘家が働く訪問介護事業所
介護WITH事業所に選定された新宿区の訪問介護事業所・ハーモニーヘルパーズ(中西俊勝代表)は「ヘルパーファースト」を掲げ、夢をめざし続ける職員を手厚くサポートしている。
さまざまなバックグラウンドを持つ人材を積極的に採用し、登録ヘルパー30人のうち約10人が俳優や声優、ランナーといった夢と訪問介護の仕事を両立している。
中西代表自身もシンガーソングライター。ほかの職種で働いていたときに「ツアー期間にまとまった休みが取りづらい」などの悩みを抱えていたため、自ら立ち上げた同事業所では、短時間勤務や急なシフト変更などにも柔軟に対応している。
また「ステージに立ち続けるためにはお客さんの応援が必要不可欠」という経験に基づく考えのもと、職員が出演するコンサートや演劇、試合等のチケットを購入し、可能な限り金銭的なサポートもしている。
登録ヘルパーとして働く来家恵美子さんは、現役の総合格闘家。プロボクサー時代は「風神ライカ」として活躍し、世界王座三階級制覇を達成するなどの偉業を成し遂げた。中西代表の誘いを受けて昨年5月から同事業所に入職。研修を修了して現在は週2~3日働き、主に外出、移動時の介助などを行っている。
スポーツ選手は体が資本。シフト調整が不自由だった職場では、試合に向けて調子を整えることができず、無理がたたって身体を壊した経験もあるという。「特定の曜日と時間だけで良いのはとても有難かった。ここなら自分のペースで無理なく働ける」と来家さんは笑顔を浮かべる。
同事業所はスポンサーとしても協力しており、来家さんの試合用のユニフォームの最も目立つ位置にロゴを入れている。「来家さんに試合で一度でも多く勝ってもらうことが、事業所の1番のPRになる」と中西代表は力強く話した。
さまざまなバックグラウンドを持つ人材を積極的に採用し、登録ヘルパー30人のうち約10人が俳優や声優、ランナーといった夢と訪問介護の仕事を両立している。
中西代表自身もシンガーソングライター。ほかの職種で働いていたときに「ツアー期間にまとまった休みが取りづらい」などの悩みを抱えていたため、自ら立ち上げた同事業所では、短時間勤務や急なシフト変更などにも柔軟に対応している。
また「ステージに立ち続けるためにはお客さんの応援が必要不可欠」という経験に基づく考えのもと、職員が出演するコンサートや演劇、試合等のチケットを購入し、可能な限り金銭的なサポートもしている。
登録ヘルパーとして働く来家恵美子さんは、現役の総合格闘家。プロボクサー時代は「風神ライカ」として活躍し、世界王座三階級制覇を達成するなどの偉業を成し遂げた。中西代表の誘いを受けて昨年5月から同事業所に入職。研修を修了して現在は週2~3日働き、主に外出、移動時の介助などを行っている。
スポーツ選手は体が資本。シフト調整が不自由だった職場では、試合に向けて調子を整えることができず、無理がたたって身体を壊した経験もあるという。「特定の曜日と時間だけで良いのはとても有難かった。ここなら自分のペースで無理なく働ける」と来家さんは笑顔を浮かべる。
同事業所はスポンサーとしても協力しており、来家さんの試合用のユニフォームの最も目立つ位置にロゴを入れている。「来家さんに試合で一度でも多く勝ってもらうことが、事業所の1番のPRになる」と中西代表は力強く話した。

(シルバー産業新聞2025年5月10日号)