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日本介護食品協議会 災害時のUDF活用 常温や冷凍も

日本介護食品協議会は病院や介護施設向けに、災害時に市販の介護食活用を促す「災害時ユニバーサルデザインフード活用サポートブック」を作成している。
同協議会が策定した規格「ユニバーサルデザインフード(UDF)」はかたさや粘度の規格により①容易にかめる②歯ぐきでつぶせる③舌でつぶせる④かまなくてよい――の4区分と、飲み物などに混ぜてとろみをつける「とろみ調整」区分がある。
2025年2月末時点のUDF登録状況は2000品以上。そのうち、約半数は冷凍食品(表1)。介護施設や病院では、UDFの冷凍食品が多く活用されている。
ガイドブックでは▽備蓄食の考え方▽常温・冷凍食品活用方法▽停電時に冷凍食品を長持ちさせる対策▽UDFを活用した災害時の献立例▽被災した施設に学ぶ食の教訓――などを約30ページにまとめている。
災害時は断水や停電の他、職員の確保が困難になる可能性もある。既存の介護食を活用することで、調理の手間をかけずに、エネルギーや栄養を補給でき、さらに衛生的な食事提供に繋げることができる。
備蓄食は主食(白米やパン類)のウエイトが多くなりがちで、これが続くと糖尿病等の症状悪化や、免疫力の低下に繋がる恐れがある。そのため備蓄食ではたんぱく質や野菜などを摂取できる食品を積極的に組み入れるほか、栄養補助食品で必要な栄養を補うのも方法の1つだとしている。
備蓄例(表2)のように、備蓄している食品の種類と、食形態を合わせて記載することで、患者や利用者、職員や避難者などへのスムーズな食事提供にも繋げられる。
2025年2月末時点のUDF登録状況は2000品以上。そのうち、約半数は冷凍食品(表1)。介護施設や病院では、UDFの冷凍食品が多く活用されている。
ガイドブックでは▽備蓄食の考え方▽常温・冷凍食品活用方法▽停電時に冷凍食品を長持ちさせる対策▽UDFを活用した災害時の献立例▽被災した施設に学ぶ食の教訓――などを約30ページにまとめている。
災害時は断水や停電の他、職員の確保が困難になる可能性もある。既存の介護食を活用することで、調理の手間をかけずに、エネルギーや栄養を補給でき、さらに衛生的な食事提供に繋げることができる。
備蓄食は主食(白米やパン類)のウエイトが多くなりがちで、これが続くと糖尿病等の症状悪化や、免疫力の低下に繋がる恐れがある。そのため備蓄食ではたんぱく質や野菜などを摂取できる食品を積極的に組み入れるほか、栄養補助食品で必要な栄養を補うのも方法の1つだとしている。
備蓄例(表2)のように、備蓄している食品の種類と、食形態を合わせて記載することで、患者や利用者、職員や避難者などへのスムーズな食事提供にも繋げられる。


自然解凍可の製品を活用しよう
近年、冷凍食品の中でも自然解凍で食べられる製品が増えている。これらは、加熱しないことを前提に製造されており、各メーカーが生菌数等の検査を通じて安全性を確認している。
パッケージに「自然解凍」の文字が記載されているほか、「加熱の必要はありません」「自然解凍調理が可能」「自然解凍でもおいしく召し上がれます」などが記載されているのを参考にできる。災害時にガスや電気が使用できない場合のアイテムとして活用が考えられる。
ただし、全解凍後も長時間放置すれば、微生物的な危害の恐れもあるため、停電時などで冷凍状態を保てない場合は、いつ解凍が始まり、いつ全解凍したかをチェックしておく必要がある。
パッケージに「自然解凍」の文字が記載されているほか、「加熱の必要はありません」「自然解凍調理が可能」「自然解凍でもおいしく召し上がれます」などが記載されているのを参考にできる。災害時にガスや電気が使用できない場合のアイテムとして活用が考えられる。
ただし、全解凍後も長時間放置すれば、微生物的な危害の恐れもあるため、停電時などで冷凍状態を保てない場合は、いつ解凍が始まり、いつ全解凍したかをチェックしておく必要がある。
冷蔵・冷凍庫の開閉を最小限にして、食品を長持ちさせる
また、災害時に停電が発生した場合は、冷凍庫・冷蔵庫内の温度上昇に注意が必要。庫内の温度上昇を抑えることで、食品を長持ちさせることができる。
温度上昇を抑える工夫として▽ドアの開閉回数を少なくする▽冷凍食品を隙間なく詰める▽食品を断熱シート等で包む――などが挙げられる。また、停電時は冷蔵・冷凍庫の温度計も使用できないため、電池式の温度計を備えることで停電時でも温度管理が容易になる。
この他、冷凍・冷蔵庫のそれぞれの扉に「何の食材が入っているか」を貼りだすのもポイントの1つ。管理栄養士や調理師だけではなく、その他の職員が食事提供する際にスムーズに出し入れできるようになる。
同協議会の藤崎享事務局長は「災害時の備蓄食について、常温だけではなく、日常使いしている冷凍食品も活用頂くことで、備蓄食の管理がよりしやすくなる。冷凍食品のローリングストックとして活用頂きたい」と話す。
ガイドブックはQRコードよりダウンロードできる。
温度上昇を抑える工夫として▽ドアの開閉回数を少なくする▽冷凍食品を隙間なく詰める▽食品を断熱シート等で包む――などが挙げられる。また、停電時は冷蔵・冷凍庫の温度計も使用できないため、電池式の温度計を備えることで停電時でも温度管理が容易になる。
この他、冷凍・冷蔵庫のそれぞれの扉に「何の食材が入っているか」を貼りだすのもポイントの1つ。管理栄養士や調理師だけではなく、その他の職員が食事提供する際にスムーズに出し入れできるようになる。
同協議会の藤崎享事務局長は「災害時の備蓄食について、常温だけではなく、日常使いしている冷凍食品も活用頂くことで、備蓄食の管理がよりしやすくなる。冷凍食品のローリングストックとして活用頂きたい」と話す。
ガイドブックはQRコードよりダウンロードできる。

(シルバー産業新聞2025年5月10日号)