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居宅介護支援の18年改定 医介連携、頻回訪問など
居宅介護支援の改定事項は①医療と介護の連携強化②末期がん利用者のケアマネジメント③質の高いケアマネジメントの推進④公正中立なケアマネジメントの確保⑤訪問回数の多い利用者への対応⑥障害福祉制度の相談支援専門員との密接な連携――の6項目だ。
医療と介護の連携
①医療と介護の連携強化では、入院時の連携として入院時情報連携加算を見直す。これまで同加算は、入院先医療機関への情報提供の方法で差を設け、直接訪問を高く評価していた。今後は情報提供の方法は問わず、3日以内に情報提供をすれば(Ⅰ)200単位/月、7日以内なら(Ⅱ)100単位/月の設定となる。情報提供のスピード感を重視する形だ。入院時に医療機関が求める利用者情報の様式例を今後国が示す。また省令改正でケアマネジャーが居宅介護支援の利用開始時に利用者、家族に対して、入院時に担当ケアマネの氏名などを入院先に伝えてもらうよう依頼することを義務付ける。
スムーズな在宅移行に向けた連携促進として、退院・退所加算は単位を引き上げる。退院カンファレンスなどに参加する場合は、初回600単位(現行=300単位)、2回目750単位(同600単位)、3回目900単位(同900単位)。ケアプランの初回作成の手間を評価し、またカンファレンスに参加した場合を上乗せ評価する。
医療機関と総合的に連携する事業所について、特定事業所(Ⅳ)125単位/月を新設しさらに評価。算定要件に▽特定事業所加算(Ⅰ)~(Ⅲ)のいずれかを取得▽退院退所加算の算定に係る医療機関との連携を年間35回以上▽新設のターミナルケアマネジメント加算を年5回以上算定――を設定。施行は19年度。
スムーズな在宅移行に向けた連携促進として、退院・退所加算は単位を引き上げる。退院カンファレンスなどに参加する場合は、初回600単位(現行=300単位)、2回目750単位(同600単位)、3回目900単位(同900単位)。ケアプランの初回作成の手間を評価し、またカンファレンスに参加した場合を上乗せ評価する。
医療機関と総合的に連携する事業所について、特定事業所(Ⅳ)125単位/月を新設しさらに評価。算定要件に▽特定事業所加算(Ⅰ)~(Ⅲ)のいずれかを取得▽退院退所加算の算定に係る医療機関との連携を年間35回以上▽新設のターミナルケアマネジメント加算を年5回以上算定――を設定。施行は19年度。
がん末期のサ担会議招集を不要に
②末期がん利用者のケアマネジメントについて、主治医などの助言を得ることを前提に、サービス担当者会議の招集を不要とし、ケアマネジメントプロセスを簡素化する省令改正を行う。
ターミナル期の頻回訪問、他職種への情報提供を評価する「ターミナルケアマネジメント加算」400単位/月も新設。在宅で死亡した末期がんの利用者(在宅訪問後、24時間以内に在宅以外で死亡した場合を含む)に対して、▽24時間の連絡体制確保▽死亡日および死亡日前14日以内に2日以上在宅訪問し、状態やサービス変更の必要性の把握など▽訪問により把握した利用者情報を記録し、主治医や居宅サービス事業所へ提供――の取組みを評価する。
ターミナル期の頻回訪問、他職種への情報提供を評価する「ターミナルケアマネジメント加算」400単位/月も新設。在宅で死亡した末期がんの利用者(在宅訪問後、24時間以内に在宅以外で死亡した場合を含む)に対して、▽24時間の連絡体制確保▽死亡日および死亡日前14日以内に2日以上在宅訪問し、状態やサービス変更の必要性の把握など▽訪問により把握した利用者情報を記録し、主治医や居宅サービス事業所へ提供――の取組みを評価する。
21年度より管理者要件を主任ケアマネに
③質の高いケアマネジメントの推進では、事業所の人材育成の取組みを推進するため、管理者要件を主任ケアマネに限定。ただし実施まで3年間の経過措置を設ける。
さらに特定事業所加算の要件を限定。(Ⅰ)~(Ⅲ)共通項目として、「他法人が運営する居宅介護支援事業所と共同事例検討会などの実施」を追加。さらに現行では(Ⅰ)のみの要件だった「地域包括支援センターなどが実施する事例検討会などへの参加」が(Ⅱ)と(Ⅲ)にも加わる。単位数は据え置く。
④公正中立なケアマネジメントの確保では、運営基準減算を厳格化し、▽複数の事業所の紹介を求めることが可能であること▽当該事業所をケアプランに位置づけた理由を求めること――について説明を行わなかった場合も減算適用対象となる。また集合住宅居住者のケアプランで、利用者の意思に反して集合住宅と同一敷地内などの居宅サービス事業所のみを位置付けることは不適切であることを通知改正により明確にする。
さらに特定事業所加算の要件を限定。(Ⅰ)~(Ⅲ)共通項目として、「他法人が運営する居宅介護支援事業所と共同事例検討会などの実施」を追加。さらに現行では(Ⅰ)のみの要件だった「地域包括支援センターなどが実施する事例検討会などへの参加」が(Ⅱ)と(Ⅲ)にも加わる。単位数は据え置く。
④公正中立なケアマネジメントの確保では、運営基準減算を厳格化し、▽複数の事業所の紹介を求めることが可能であること▽当該事業所をケアプランに位置づけた理由を求めること――について説明を行わなかった場合も減算適用対象となる。また集合住宅居住者のケアプランで、利用者の意思に反して集合住宅と同一敷地内などの居宅サービス事業所のみを位置付けることは不適切であることを通知改正により明確にする。
集中減算の対象サービス再び縮小
特定事業所集中減算の対象サービスは訪問介護、通所介護(地域密着型含む)、福祉用具貸与に限定する。前回の改定で同減算は、対象を上記3サービスから全サービスに拡大し、さらに集中割合を90%から80%に厳格化した。しかし、会計検査院よりケアマネジメントの公正・中立を確保する観点から「必ずしも合理的で有効な施策であるとは考えられない」との指摘がなされ、事業所数の少ないサービスや主治医の指示で利用する事業所が決まる医療系サービスなどは対象から外すこととなった。集中割合は80%を維持しつつ、対象サービスは15年度改定以前の姿に先祖返りさせる形となった。
頻回プランに届出義務
⑤訪問回数の多い利用者への対応として、訪問介護の生活援助中心型の利用回数が、国が定める基準を超えるケアプランについて、市町村に届け出ることを義務付ける。基準は「全国平均利用回数+2標準偏差」に基づき、今年4月に国が定め、10月から運用される。国が16年10月審査分を用いて算出した例では上位4.8%が基準を超えていた。届け出されたケアプランは、地域ケア会議の場で検証し、不適切な場合はケアマネにサービス内容の是正を促す。
⑥障害福祉制度の相談支援専門員との密接な連携では、ケアマネジャーと障害福祉制度の相談支援専門員の連携を促進するため、指定居宅介護支援事業所が特定相談支援事業者と連携に努める旨を明確化する省令改正を実施する。
⑥障害福祉制度の相談支援専門員との密接な連携では、ケアマネジャーと障害福祉制度の相談支援専門員の連携を促進するため、指定居宅介護支援事業所が特定相談支援事業者と連携に努める旨を明確化する省令改正を実施する。
(シルバー産業新聞2018年2月10日号)