インタビュー・座談会
運動継続のコツは「日常生活+α」 済生会滋賀県病院中村隆志総合内科部長
冬場は寒さや雪で外出機会が減少し、筋肉量低下、体力低下、社会参加の機会損失を招きやすい。日照時間が短いことでうつ病などのリスクも高まる。日々の診療で高齢者の運動機能診断や運動習慣のアドバイスなどを行っている済生会滋賀県病院(滋賀県栗東市)の総合内科部長・中村隆志医師に冬場の運動継続の重要性について解説いただいた。
当院総合内科では発熱などの体調不良時を除き、高齢者の診察時に必ず運動能力のチェックを行っている。具体的には▽握力▽開眼片足立ち▽椅子からの立ち座り▽歩行姿勢▽継ぎ足歩行(タンデム歩行)――を確認する。
これは他科受診へ引き継ぐ際の情報、判断基準に必要となる。例えば「片足立ち」の維持が10秒以内の人は脳神経疾患の可能性があるため、脳神経内科紹介やMRI検査を行う場合がある。
必要に応じて、健康増進、生活機能の維持、閉じこもり予防や社会参加を目的とした筋トレ教室、百歳体操やジムなどの地域資源にもつないでいる。
これは他科受診へ引き継ぐ際の情報、判断基準に必要となる。例えば「片足立ち」の維持が10秒以内の人は脳神経疾患の可能性があるため、脳神経内科紹介やMRI検査を行う場合がある。
必要に応じて、健康増進、生活機能の維持、閉じこもり予防や社会参加を目的とした筋トレ教室、百歳体操やジムなどの地域資源にもつないでいる。
家の中でもできる「継続の工夫」
運動習慣は生活機能の維持・改善にさまざまな良い効果をもたらす。例えば夜間頻尿の人は、夕食後に30分程度、少し汗ばむ程度の運動をすることで改善するケースも多い。
ただ、今まで運動をしてこなかった人へ急に習慣化を求めるのは簡単ではない。継続しやすい工夫の一つは、日常生活の延長として簡単な動きを取り入れること。「トイレに立ったついでに5分間部屋の中を歩く」「家の中で15分の歩行を日課にする」などが具体例だ。
歩行が難しい場合は、ベッドで寝たままや、いすや壁を支えに身体を動かす方法もある。特に、ベッドから起きる前に軽くストレッチや運動を行えば身体が温まり、寒さでこわばった関節の動きがスムーズになる。そして、覚醒してからゆっくりと起き上がると離床後のふらつき、転倒を予防することができる。
ただ、今まで運動をしてこなかった人へ急に習慣化を求めるのは簡単ではない。継続しやすい工夫の一つは、日常生活の延長として簡単な動きを取り入れること。「トイレに立ったついでに5分間部屋の中を歩く」「家の中で15分の歩行を日課にする」などが具体例だ。
歩行が難しい場合は、ベッドで寝たままや、いすや壁を支えに身体を動かす方法もある。特に、ベッドから起きる前に軽くストレッチや運動を行えば身体が温まり、寒さでこわばった関節の動きがスムーズになる。そして、覚醒してからゆっくりと起き上がると離床後のふらつき、転倒を予防することができる。
死亡率の低下
運動継続の長期的な効果の1つに死亡率の低下が挙げられる。週3日程度の筋トレを習慣的に行うことで筋トレをしていない人よりも死亡率が15%低下し、さらに有酸素運動も行う場合は死亡率が40%低下することがデータで示されている。
厚生労働省がまとめた「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、高齢者について「歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日40分以上(1日6000歩以上)行うこと」が推奨されている。ぜひ無理なく継続できる運動を見つけてほしい。
(シルバー産業新聞2026年2月10日号)
厚生労働省がまとめた「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、高齢者について「歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日40分以上(1日6000歩以上)行うこと」が推奨されている。ぜひ無理なく継続できる運動を見つけてほしい。
(シルバー産業新聞2026年2月10日号)


