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最高位「A級」へ 気持ちと技術を調和させ

最高位「A級」へ 気持ちと技術を調和させ

 今年のねんりんピックで、日光 他家志さん(66)・節子さん(62)夫婦のペア「日光組」はダンススポーツ通算138試合目の出場を果たす。競技ダンスは、「ワルツ、タンゴ、チャチャチャ、ルンバなど、種類によってリズムがガラっと変わるのが、難しさであり醍醐味」と語る。

積み重ねた経験

 他家志さんが取り出した「競技会成績」には、これまで2人が出場した大会の全記録が。大会名と開催日、エントリークラスと種目、結果、それに参加組数などがくまなく記録されており、他家志さんの几帳面さが垣間見える。
 競技以外でも、県ダンススポーツ連盟の記念イベントや、カラオケパーティーといった社交場で、いわゆるデモンストレーションとして演じることがしばしば。「中学校ではダンスが選択科目になっています。そこへボランティアで指導に行くこともよくあります」と節子さん。2人とも日本ダンススポーツ連盟の公認指導員の資格をもち、技術指導だけでなく、普及のためのサークル運営なども担う。
 「大会だけでなく、さまざまなダンスの場に参加することも、競技を続けるための良い刺激になっています」と他家志さんは話す。ダンス歴は共に40年。ちょうど会社でダンスパーティーが流行していた頃に、のめり込んだ。2人がダンスパートナーとして本格的に大会に出はじめたのは2001年。130回以上を数える戦歴は、ここから築き上げてきた。

ダンススポーツの醍醐味

 普段の試合は級ごと、つまりレベル別で分けて行われる。結果次第で昇級できるしくみ。日光組は7月時点で、上からの2番目のB級。「昇級するほど、全体のレベルが高くなる。今は決勝6組に残るだけでも大変です。しかも、結果が悪いと降級もあります」(他家志さん)。
 「ワルツ、タンゴ、チャチャチャ、ルンバなど、種類によってリズムがガラっと変わるのが、難しさであり醍醐味」と他家志さん。①音のテンポに合わせた動き②姿勢③足づかい(フットワーク)――を基本とし、そこへ全体的な印象といった総合評価が加点される。
 「衣装や髪型、表情といった見栄えもとても重要です。いかに華やかさを演出するか。ああ見えて、終盤は相当体にきていますからね」と節子さん。「男性は特に大変だと思います。全体をリードする立場なので、音を外すわけにいきません」。1分半の演技で、200mの全力疾走に相当する疲労感があるそうだ。
 地元で運営するダンスクラブでは、指導ももちろんパートナー編成などにも気を配る。ダンスパートナーとして長続きの秘訣を聞くと、他家志さんは「技術的なシンクロ感はもちろん大切ですが、まずは相手を思いやり優しく対応する気持ちじゃないでしょうか。気持ちは演技に現れます」と答える。
 「他人どうしで合わなければ、喧嘩して『さようなら』で済む話ですけどね」と節子さんは笑う。日常生活のパートナーでもある2人。年賀状にはいつも、前年の競技で気に入った写真を使う。
小矢部市 日光 他家志さん(66)・節子さん(62)

小矢部市 日光 他家志さん(66)・節子さん(62)


(ねんりんピック新聞2018in富山)

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