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秋田県 短期入所の1人費用額 全国トップ

秋田県 短期入所の1人費用額 全国トップ

 秋田県の短期入所生活介護(ショートステイ)は299事業所(2025年12月末時点)あり、人口10万人あたり33.9事業所は全国平均の3.9倍に上る。1人あたり費用額は19万9800円で全国の1.7倍となっている。

 一時期、特養などの施設入所の待機者問題から、県がショート開設へ補助金を充実させたことも背景の一つ。それは事業形態に表れている。特養と同一施設で運営する「併設型」は全国平均でみると86.2%で、経営主体の多くは社会福祉法人だが、秋田は54.9%が「単独型」。営利法人の運営も3割以上となっている。

せきれい 単独ショート3カ所在宅独居の受け皿に

 せきれい(秋田県三種町、中川広志社長)は県内に単独型ショートステイ「わかみ」(男鹿市、定員28人)、「げんき」(同市、42人)、「自由が丘」(秋田市、33人)を運営する。

 各事業所の1人あたり平均入所日数はそれぞれ530日、350日、135日と長期利用のニーズが高い。要介護1〜3の利用者が多く、主には独居または日中独居で認知症だが、特養には入所できない人の受け皿的役割を果たす。

 季節による稼働率への影響はそう大きくないが、酷暑や豪雪の時期、また農繁期に介護の時間を確保できない家族から2〜3カ月利用の依頼が来る。

 見守り機器を活用した夜間体制も整える。そのため、徘徊などを理由に、特養入所を断られた人が利用するケースもあるそうだ。現在、介護職員の喀痰吸引等研修を進めるなど、医療対応に向けた体制作りにも取組む。

 屋内外の行事・イベント等アクティビティを通じた運動機会の確保、利用者に合った個別機能訓練メニューも積極的に展開し、要介護度の維持・改善にも貢献している。「それでも、すぐには在宅復帰に至らないのが実際。『1人での生活がどうしても不安』と、継続利用を希望する家族やケアマネジャーが多い」と中川社長。「施設介護志向」が地域に根強く残っていることも長期利用の一因だと明かす。

 なお、3事業所の中で比較的入所日数が短い「自由が丘」に関しては、秋田市が施設系サービスの整備や、また市のケアプラン検討会で利用方法の見直しが議論、検討されるなど、長期利用の適正化への取組みが進められている。

 「自由が丘」利用中の特養待機者は、ケースにもよるが3年前は申請から入所まで3〜4年かかっていたが、今は1カ月以内で入所に至る場合もあるという。高齢者(要介護者)自体が減少期に入っていることも背景。その反面、近年はショートの稼働率が低下傾向にあると中川社長は危機感を募らせる。

 「職員の確保も厳しい。サービスの質と働きやすさ、この2つで差別化をはかることが喫緊の課題だ。食事提供方法の見直しや食事メニューの充実、業務効率化による生産性向上、休暇が取得しやすい環境づくりに励みたい」。
(シルバー産業新聞2026年6月10日号)

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