連載《プリズム》

全国展開の介護現場革新会議

全国展開の介護現場革新会議

 政府の「介護現場革新会議」が18年度にスタートし、介護現場の業務の洗い出しや仕分けを行う一方で、元気高齢者の活用、ロボット・センサー・ICTの活用、介護業界のイメージ改善などの基本方針に沿って、在宅・施設・医療の場での生産性向上ガイドラインが作成された。(プリズム2020年2月)

 今年度は、宮城県(協同組合によるマネジメント)、三重県(介護助手)、熊本県(介護職による魅力発信)、北九州市(介護ロボット)など、7つの先進的な取り組みが実施されている。

 20年度には、このパイロット事業を全国展開し、都道府県ごとに革新会議を持って、人材不足の解決に向けた対応を検討する。モデル施設を決めて、業務コンサルタントを置き、タイムスタディ調査を行って、業務改善に着手する。その経費として、コンサル費や介護ロボット、インカム等の導入費など上限500万円(補助額2分の1以内)の助成をはじめ、介護施設等の大規模修繕に合わせ、Wi―Fi環境の整備を含む導入支援などの財政支援が次年度予算で組まれた。業務改善に欠かせない施設内の意識改革を進めるために、経営層やミドル層を対象に全国セミナーを行う。介護現場での推進者、ファシリテーターも養成する。

 地域医療介護確保基金を活用した介護ロボットの導入は36都道府県に達し、導入計画数は15年度58件から18年度1037件まで拡大してきた。20年度は、人口減少や高齢化が急速に進む離島や中山間地域等における介護人材の確保を行うほか、事業所内のICT化を進める厚労省の上限補助額(ICT導入支援事業)を、現在の30万円(事業費60万円)から、職員数に応じて増額する。介護離職ゼロに向けて、介護付き有老ホームの整備も補助対象になる。

 1月24日開催の「介護ロボット全国フォーラム」のキャッチフレーズは、「新しい介護のカタチがここにある」。生産年齢人口が65年までに4000万人減少と予測される中で、国は業務効率を高める介護現場革新へアクセルを踏み出した。

(シルバー産業新聞2020年2月10日号)

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