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「大阪コロナ高齢者医療介護臨時センター・ほうせんか」開設
大阪府は、要介護度の高い高齢の新型コロナウイルス感染者を受け入れる臨時医療施設「ほうせんか」を開設した(大阪市住之江区新北島)。大阪府とともに医療法人成和会と社会福祉法人福祥福祉会が連携し対応を図った。7月4日より患者受け入れを開始し、23年3月末まで設置する。40床を用意し、医師、看護師、薬剤師のほか理学療法士や介護福祉士などがリハビリや介護ケアにあたり、中和抗体薬や経口薬による治療を行う。早期から治療とリハビリを同時に受けることにより、ADL低下を防ぎ、療養期間短縮を目指す。
対象となるのは、軽症、中等症Ⅰ程度の自力で立ち上がることのできないような要介護3以上の患者で、原則として自宅で介護サービスを受けることが難しい場合。中等症Iは、血中の酸素飽和度96%以下や呼吸困難、肺炎のある状態だが、それらの症状がない軽症例でも高齢や慢性肺疾患、脳血管疾患などが重症化や死亡のリスクとなり入院勧告の対象(厚労省新型コロナウイルス感染症診療の手引き)。
厚労省によると、4月4日事務連絡で臨時の医療施設をはじめとする病床について、要介護の高齢者に対応した人員配置、環境整備を行い、高齢感染者の受入れ能力を高めるよう通達。今回の事例はその流れに沿うものであり、足元の感染者数は落ち着きつつあるものの引き続き体制の拡充が求められる。