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ベネッセパレット パレットデリに普通食・軟菜食追加

ベネッセパレット パレットデリに普通食・軟菜食追加

 ベネッセパレット(東京都新宿区、永緑剛社長)は9月、完全調理品の介護食「パレットデリ」に普通食/軟菜食を新たに追加し、Neoきざみ食、ソフト食、ミキサー食とあわせて4形態で嚥下調整食の提供を開始した。人手不足で悩む厨房業務でのさらなる省力化・効率化をサポートする。

 パレットデリは加水を抑えて食材比率を7割とし、少量でも十分な栄養を確保できるのが最大の特長。食材比率が高い分、素材の味や香りが残り、従来の完全調理品と比べても美味しさの評価が高い。3食×4週間を想定した70品目を揃え、主食もゼリー粥、パン粥を取扱う。食形態は日本摂食嚥下リハビリテーション学会基準に準拠する。

 商品は真空パックの冷凍便で届き、冷蔵庫で一晩解凍、必要に応じて温め盛り付けるだけ。グループ会社・ベネッセスタイルケアでは、きざみ・ミキサー食の場合、手づくりと比べて1日あたり調理時間は4分の1に削減された。朝食を準備する早番職員は出勤時間を1時間遅くでき、採用につながった施設もある。

 今回ラインナップに追加した普通食・軟菜食は、献立1日あたりの栄養価の差異が±5%以内と安定し、栄養管理に活用しやすいのも特長だ。

パレットデリ活用事例

厨房業務を再設計 特別食加算取得へ

 先を見据えた食形態の整理は、加算取得だけでなく厨房業務そのものの改善・見直しに貢献。病院・介護施設にとって、避けて通れないテーマとなっている。

 パレットデリは病院でも栄養管理・食事提供体制の見直しや特別食加算の取得に活用されている。鹿児島徳洲会病院(鹿児島市)とベネッセパレットは、食形態の整理から院内での運用までを徳洲会本部栄養課のバックアップのもと共同で実施。その取り組みを9月11~13日の日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会で発表した。

 診療報酬の特別食加算は患者の病状などに応じて医師が指示し、特別な食事を提供した場合に算定するもの。今年6月の診療報酬改定では、病態の一つに「嚥下調整食」が追加された。医療現場では加算取得を見据え、学会分類に沿って食形態を整理し直す動きが少しずつ広がっている。

 加算の申請基準として、普通食と同等の盛付けや味、栄養量などへの配慮、また多職種による定期的なミールラウンド、試食会、カンファレンス等を通じた継続的な評価・見直しなどが必要。鹿児島徳洲会病院管理栄養士の松木田夕子氏は「適切な食形態の提供には、単に献立を変えるだけでなく、多職種連携の強化が重要だと考えた」と述べる。

 加算取得へ一部採用したのがパレットデリ。松木田氏は「既存の食形態を学会分類へ再整理し、あらゆる嚥下状態へ対応するために欠かせなかった」と採用の経緯を説明する。今年4月より①既存の嚥下調整食との比較・整合②言語聴覚士と連携し新しい嚥下調整食のたたき台作成③多職種カンファ・試食会による食形態と運用方法の確認④食事規約等の院内周知――のステップで準備を進め、7月に提供を開始。同時に対象者のミールラウンドもはじめた。

(シルバー産業新聞2026年10月10日号)
嚥下調整食の提供数は食形態整理前から2割近く増加。松木田氏は、継続的に嚥下評価を進め、対象者を拡充することを今後の課題に挙げた。

ミールラウンドは月1回以上を基本とし、摂食状況などから気づいた点をカンファレンスで共有。献立、提供方法に都度反映する体制をとっている。松木田氏は「情報共有がしやすくなり、言語聴覚士や看護師との連携が活性化された」と多職種連携の変化を語る。

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