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27年度介護報酬改定 処遇改善が焦点
社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=岩村正彦・東京大学名誉教授)は8月28日、2027年度介護報酬改定に向け、介護人材確保のための処遇改善について議論した。政府の「骨太の方針2026」が掲げる「他職種と遜色のない処遇改善」をどう実現するかが焦点。委員からは、3年に1度の介護報酬改定では民間の賃上げや最低賃金、物価上昇に追いつけないとして、毎年機動的に対応できる仕組みを求める声が相次いだ。
厚生労働省は27年度の通常改定を待たず、今年6月の期中改定で処遇改善を拡充した。介護従事者を対象に幅広く月1万円相当、生産性向上や事業者間の協働化に取り組む事業者の介護職員にはさらに月7000円相当を上乗せし、定期昇給分を含め最大月1万9000円相当の賃上げを可能とした。
処遇改善加算の対象も広げ、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅介護支援、介護予防支援にも新たな加算を設けた。今後、期中改定の効果を検証し、27年度改定につなげる。
一方、介護職員と他産業との賃金差はなお大きい。厚労省のデータでは、介護職員の賞与込み給与は月31万4000円で、全産業平均39万6000円を8万2000円下回る。26年春闘でも5%を超える賃上げが続いており、介護の賃金を引き上げても他産業も上昇すれば格差が縮まらない。
処遇改善加算の対象も広げ、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅介護支援、介護予防支援にも新たな加算を設けた。今後、期中改定の効果を検証し、27年度改定につなげる。
一方、介護職員と他産業との賃金差はなお大きい。厚労省のデータでは、介護職員の賞与込み給与は月31万4000円で、全産業平均39万6000円を8万2000円下回る。26年春闘でも5%を超える賃上げが続いており、介護の賃金を引き上げても他産業も上昇すれば格差が縮まらない。
加算の簡素化も論点
厚労省は27年度改定に向け、持続的な賃上げに加え、事業所の事務負担、保険料・利用者負担への影響も併せて検討する。24年度改定では3種類だった処遇改善関係加算を「介護職員等処遇改善加算」に一本化したが、現在も複数の区分や算定要件がある。サービス提供体制強化加算との関係も含め、さらなる整理・簡素化が論点となる。
6月の介護関係職種の有効求人倍率は3.76倍で、全職業の1.01倍を大きく上回る。介護労働安定センター調査では、従業員の不足感は訪問介護員82.9%、介護職員69.8%。入所系では「定着率が低く困っている」が27.7%、居住系でも23.7%に上った。
国は26年度改定で、処遇改善加算の対象を介護従事者に拡大し、生産性向上や協働化に取り組む事業者への上乗せを新設。訪問看護、訪問リハ、居宅介護支援、介護予防支援にも加算を広げた。27年度改定では、他職種と遜色のない処遇改善と離職防止をどう実現するかに加え、持続的な賃上げ、事業所の事務負担軽減、加算体系の簡素化を検討することが焦点となる。
委員からは、3年ごとの報酬改定では賃金動向への対応が遅れるとの指摘が相次いだ。
平山春樹委員(連合)は、全産業との月額賃金差8万2000円を挙げ、医療のベースアップ評価料も参考に「原則すべての事業所が利用できるシンプルな仕組み」とし、賃金動向を毎年把握して対応する仕組みを求めた。
東憲太郎委員(全老健)も、3年ごとの改定に縛られず、賃上げや物価高騰に毎年機動的に対応できる仕組みが必要と主張。
江澤和彦委員(日本医師会)は、27年度の名目賃金上昇率の見通しを大きく上回る処遇改善を求めた。
6月の介護関係職種の有効求人倍率は3.76倍で、全職業の1.01倍を大きく上回る。介護労働安定センター調査では、従業員の不足感は訪問介護員82.9%、介護職員69.8%。入所系では「定着率が低く困っている」が27.7%、居住系でも23.7%に上った。
国は26年度改定で、処遇改善加算の対象を介護従事者に拡大し、生産性向上や協働化に取り組む事業者への上乗せを新設。訪問看護、訪問リハ、居宅介護支援、介護予防支援にも加算を広げた。27年度改定では、他職種と遜色のない処遇改善と離職防止をどう実現するかに加え、持続的な賃上げ、事業所の事務負担軽減、加算体系の簡素化を検討することが焦点となる。
委員からは、3年ごとの報酬改定では賃金動向への対応が遅れるとの指摘が相次いだ。
平山春樹委員(連合)は、全産業との月額賃金差8万2000円を挙げ、医療のベースアップ評価料も参考に「原則すべての事業所が利用できるシンプルな仕組み」とし、賃金動向を毎年把握して対応する仕組みを求めた。
東憲太郎委員(全老健)も、3年ごとの改定に縛られず、賃上げや物価高騰に毎年機動的に対応できる仕組みが必要と主張。
江澤和彦委員(日本医師会)は、27年度の名目賃金上昇率の見通しを大きく上回る処遇改善を求めた。
基本報酬引上げ求める声も
加算だけでは限界があるとして、基本報酬の引上げを求める意見も出た。
小泉立志委員(全国老施協)は、最低賃金や他産業の賃上げを上回るペースでの処遇改善と財源確保を要望。
石田路子委員(高齢社会を良くする女性の会)は、24年度改定で基本報酬が引き下げられた訪問介護を念頭に、「基本報酬を思い切って上げなければ『他職種と遜色ない』は絵に描いた餅になる」と指摘する一方、保険料や利用者負担への影響も検討すべきとした。
今井準幸委員(民間介護事業推進委員会)は、人材紹介費、外国人材受入れ、ICT、制度対応など管理コストが増えているとして、基本報酬を含む報酬体系の再設計を求めた。
今村文典委員(日本介護福祉士会)は、高度な介護実践や人材育成を担う介護福祉士の専門性が処遇に反映されるキャリア体系を提案。
濵田和則委員(日本介護支援専門員協会)は、ケアマネジャーの確保難を踏まえ、処遇改善加算の上乗せ対象拡大を求めた。
欠席した田中志子委員(日本慢性期医療協会)も提出資料で、最低賃金・物価上昇と介護報酬改定の時間差が小規模事業者を圧迫するとし、最低賃金に連動した機動的な報酬見直しや、次回改定までをつなぐ恒常的な財政支援を提案した。2040年には約57万人の介護人材不足が予測される中、第10期改定に向け一層の処遇改善が求められる。
小泉立志委員(全国老施協)は、最低賃金や他産業の賃上げを上回るペースでの処遇改善と財源確保を要望。
石田路子委員(高齢社会を良くする女性の会)は、24年度改定で基本報酬が引き下げられた訪問介護を念頭に、「基本報酬を思い切って上げなければ『他職種と遜色ない』は絵に描いた餅になる」と指摘する一方、保険料や利用者負担への影響も検討すべきとした。
今井準幸委員(民間介護事業推進委員会)は、人材紹介費、外国人材受入れ、ICT、制度対応など管理コストが増えているとして、基本報酬を含む報酬体系の再設計を求めた。
今村文典委員(日本介護福祉士会)は、高度な介護実践や人材育成を担う介護福祉士の専門性が処遇に反映されるキャリア体系を提案。
濵田和則委員(日本介護支援専門員協会)は、ケアマネジャーの確保難を踏まえ、処遇改善加算の上乗せ対象拡大を求めた。
欠席した田中志子委員(日本慢性期医療協会)も提出資料で、最低賃金・物価上昇と介護報酬改定の時間差が小規模事業者を圧迫するとし、最低賃金に連動した機動的な報酬見直しや、次回改定までをつなぐ恒常的な財政支援を提案した。2040年には約57万人の介護人材不足が予測される中、第10期改定に向け一層の処遇改善が求められる。
(シルバー産業新聞2026年9月10日号)


