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特定処遇改善加算 配分ルール「4:2:1」緩和を検討

特定処遇改善加算 配分ルール「4:2:1」緩和を検討

 2021年度介護報酬改定で、介護職員等特定処遇改善加算(特定処遇改善加算)の配分ルールを緩和し、65%に止まる算定率を引き上げていくことが検討されている。より柔軟な配分を求める意見がある一方で、「技能・経験のある介護職員」の処遇改善に重点を置く当初の趣旨を損なうとする懸念の声もあがっている。

 厚生労働省が示した案は、①経験・技能のある介護職員②その他の介護職員③その他の職種の配分比「4:2:1」の緩和だ。19年の臨時改定で新設された特定処遇改善加算では、処遇改善の対象を①経験・技能のある介護職員②その他の介護職員③その他の職種――の3グループに分ける。そのうえで、平均処遇改善額を「①経験・技能のある介護職員は②その他の介護職員の2倍以上」「③その他の職種は②その他の介護職員の2分の1を上回らないこと」というルールが設定されている。

 今回の見直し案は、4:2:1に捉われず平均処遇改善額が「①経験・技能のある介護職員>②その他の介護職員>③その他の職種」になればよいというもの。
 
「①経験・技能のある介護職員は②その他の介護職員の2倍以上」
→「①経験・技能のある介護職員は②その他の介護職員より高くすること」

「③その他の職種は②その他の介護職員の2分の1を上回らないこと」
→「③その他の職種は②その他の介護職員より低くすること」

 特定処遇改善加算の算定率は今年6月時点で65.5%。導入当初の53.8%から11.7ポイント伸びてはいるものの、9割超が算定する介護職員処遇改善加算と比べると算定が進んでいない。算定しない理由として、「職種間の賃金バランスがとれなくなる」などもあがり、事業所・施設の裁量で柔軟な配分を求める声があがっていた。全国老人福祉施設協議会理事の小泉立志委員も提案に賛同したうえで、同加算での処遇改善の対象外となっている年収440万円以上の「その他の職種」への配分を認めるよう更なる緩和を求めた。

 日本介護福祉士会常任理事の藤野裕子委員は、「リーダー級の介護職員の賃金水準は他産業と比べてまだ十分でない。柔軟な配分は『技能・経験のある介護職員』への重点配分から遠のくおそれがある」とし、「経験・技能のある介護職員が多い事業所や職場環境が良い事業所へ重点化されるべき」と強調した。

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