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グッドタイムリビング 見守りセンサーで事故防止 根拠を持ったケア

グッドタイムリビング 見守りセンサーで事故防止 根拠を持ったケア

 グッドタイムリビング(東京都中央区、森川悦明社長)が運営する高齢者住まいでは、見守りシステムや介護記録システムが事故防止や業務効率化、サービスの質向上の効果をあげている。15施設で導入する見守りシステム「Neos+Care(ネオスケア)」は居室内での事故を未然に防ぐ。赤外線センサーでの転倒・転落の予兆動作を検知し、職員にアラートで知らせてくれる。検知する動作は▽起き上がり▽端座位▽離床▽柵越え▽ずり落ち――などで、入居者の状態やADLによって、どのような動作で発報するかのタイミングを設定できる。職員はスマホなどで居室の様子を確認できるが、入居者のプライバシーに配慮し、シルエット映像で映し出される仕様だ。

 見守りセンサーの活用で安否確認のための訪室回数が減少。職員の負担軽減とともに、必要以上の介入がなくなることで入居者のメリットにも繋がっているという。映像データから、事故のリスクや原因をさらに詳しく分析し、改善に繋げていくこともできる。「居室内での過ごし方が可視化され、より適切な介助方法や家具の配置などを検討することができるようになった。普段の動作を観察することは、当社が推進する自立支援介護の実践のためにも重要」(同社担当者)。

 また同社施設では介護記録システムも活用し、記入作業の負担や転記ミスを軽減している。29施設で導入する「CARE KARTE(ケアカルテ)」は、モバイルを使った入力で、記録、計画書作成、介護報酬などをトータルにサポートするシステム。以前は手書きで管理していたが、入居者の身体状況や生活に関する記録を、スタッフが携行するスマートフォンやタブレットで随時、記入・閲覧できるようになった。バイタルデータなどは、グラフが自動生成され、緊急時の状況説明を速やかに行うのに役立っているという。住宅型有料老人ホーム23施設で導入する「Care-wing介護の翼 施設版」は、職員の稼働表やサービス記録提供表の作成業務などを効率化してくれる。稼働表は「誰が」「どの入居者に」「どの時間帯で」ケアを提供するかが一目でわかる表。以前までシフトを確認しながら、エクセルで作成していたが、欠勤やケアプラン変更があると修正作業に時間をとられ、また修正の度に印刷や配布する手間も発生していた。現在は、変更があった場合にインカムでアナウンスし、職員それぞれが新しい稼働表をタブレットで確認する。

 初めは「使いにくい」「紙に戻してほしい」という意見もあったが、操作性などについて具体的な意見を吸い上げて改善を重ねることで、「どうしたら使えるようになるのか」など前向きな声が目立つようになったという。

(シルバー産業新聞2021年2月10日号)

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