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「よこすかオレンジLINE」 全国初 LINEで認知症行方不明者の情報発信

「よこすかオレンジLINE」 全国初 LINEで認知症行方不明者の情報発信

 神奈川県横須賀市は9月1日より、認知症の人が行方不明になった場合に情報を発信する「よこすかオレンジLINE」の運用を開始した。LINEを使っての認知症の人の情報発信は全国初の試みとなる。認知症の講義を受けた市民へ捜索に協力してもらうことで、早期の発見・保護につなげる狙いだ。

 利用には、認知症の人の家族が事前に市へ名前や写真などを登録。行方不明になった際に市へ連絡することで、市の公式アカウントに友達登録をした認知症サポーターや認知症オレンジパートナーへ登録情報がLINEで通知される。事前登録情報のほか、行方不明発生日時、最後に確認された場所などの情報も送られる。

 通知を受け取ったサポーターやオレンジパートナーは、行方不明者を発見したら警察へ連絡。早期の保護につなげる。

 オレンジパートナーはサポーターのうち、専門性の高い講義を受けて市にボランティア登録をした人で、認知症の程度などより詳細な情報が送られる。

 9月17日時点で、オレンジLINEに登録しているサポーターは2万6000人のうち430人。「まずは1万人を目指しPRをしていきたい」と市の担当者は話す。111人のオレンジパートナへは今後説明会を開催し登録を進める。

 同市の高齢者人口は9月時点で12万6000人。そのうち認知症の人は約1万9000人と推計されている。

 これまで、認知症の行方不明者は警察や介護事業所、地域包括ケアセンターなどが参画する「横須賀にこっとSOSネットワーク」で捜索・保護につなげていた。オレンジLINEにより、より早期の対応につながることが期待される。同ネットワークにはこれまでに認知症の人317人が登録しており、まずはこの登録者へオレンジLINEの利用を勧めている。

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