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ツクイ 外国人雇用システムで業務半減「Linkus」導入

ツクイ 外国人雇用システムで業務半減「Linkus」導入

 ツクイ(横浜市、高畠毅社長)は昨年12月より、技能実習や特定技能の手続きを一元管理できるシステム「Linkus」(リンクス、BEENOS HR Link開発)を運用している。同システムは外国人人材雇用に係る①送り出し機関②登録支援機関③受入企業④就労者(求職者)本人――ごとに必要な機能を備え、全てオンラインで管理。書類業務等の負担を軽減する。

 受入企業かつ登録支援機関として利用しているツクイでは、エクセルで管理していた以前と比べ業務時間が半減。「例えば、入国管理局への書類はたいていWordで、『はい』『いいえ』の記入項目が多い。リンクスだと画面上で選択肢をクリックするだけで作成できる。在留カード、パスポートもシステム内で確認でき、情報が煩雑にならない」と同社海外人財部係長の青木美枝氏はメリットを挙げる。
 各機関どうしでアカウント連携を行えば情報共有も可能に。「リンクス上で書類のやり取りができるので、採用までの大幅な時間短縮が期待できる」(青木氏)。現在は求職者から応募が直接来るケースもあるそうだ。

 BEENOS HR Link社長の岡﨑陽介氏は「業界全体では登録支援機関としての導入が最も多く、在留資格の申請や3カ月毎の定期報告で特に利用メリットを感じていただいている。人材探しを目的に活用する介護施設もある」と説明する。

 在留資格の更新時期を知らせるアラート機能もこのほど追加。「更新が漏れると不当就労とみなされる。就労人数が多いと更新時期もバラバラになり、管理上のリスクも高い」と同氏は述べる。

技能実習生36人

 ツクイは2017年10月、ベトナムのホーチミンに駐在員事務所を立上げ。19年の技能実習生1期生誕生に向け、社自ら人材発掘・育成に注力してきた。今年1月に現地法人を設立。「国内採用だけで介護人材を賄えないのは各種データでも明らか。外国人は課題解決の一つのチャネルとして期待している」と海外人財部部長の小野幸二氏(ツクイプランベトナム社長)。「自社だけでなく、業界全体に向けて雇用のスキームを示したい。同業他社と一緒に介護人材難を乗り越えていくことが当社の使命でもある」と強調する。

 今年1月時点で、技能実習生36人が同社有料老人ホーム18カ所に、またトライアルで開始した特定技能生3人が有老と通所介護にそれぞれ勤務。「間もなく3年を迎える1期生も、ほぼ全員が特定技能への移行を予定している」(小野氏)。

 技能実習生は毎年20人ペースで受入を進めていく考え。また、現在はコスト面の事情から有老への配属が中心だが、大規模型を中心に通所介護にも今後展開していくという。

介護の土壌づくりに

 働きぶりについては、「しゃがんで目線を合わせ、ご利用者の手に触れて会話をする。これらが徹底され、かつ我々がベトナム人に期待していたホスピタリティや柔和さが発揮されている」と評価。「日本人職員に対しても、サービス業の基本に立ち返る気づきを与えている」と副次的な効果を語る。

 生活面・仕事面での困りごとが相談しやすいよう、同社海外人財部にはベトナム人スタッフを1人配置。社内連絡等のベトナム語訳や、必要に応じて定期面談への同席も行う。

 「急速に高齢化するベトナムで介護の概念を根付かせるのも事業目的の一つ。日本で働いて終わりではなく母国へ持ち帰り、身に着けた知識・技術で活躍してほしい」(小野氏)。

(シルバー産業新聞2022年3月10日号)

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