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コニカミノルタ 介護データ解析の専門職育成支援

コニカミノルタ 介護データ解析の専門職育成支援

 コニカミノルタQOLソリューションズ(東京都千代田区、三浦雅範社長)は10月7日、社会福祉法人善光会(東京都大田区、梅田茂理事長)とICTを活用して介護現場から収集されるデータ解析・オペレーターによるサポートを行う「ケアディレクターサービス」を開発し、提供開始することを発表した。それに伴い、新サービスブランド「HitomeQ(ヒトメク)」を立ち上げた。

 同社はこれまで、居室の天井に設置した行動分析センサーで、入居者の転倒等の行動を映像と共に通知するシステム「ケアサポートソリューション」を導入してきた。導入した施設では、事故発生時のエビデンス映像の自動記録や、ケア記録の入力機能により、業務効率化などの効果が出ている。

 今回新たに発表した「ケアディレクターサービス」は、同社システムを導入している施設で、介護現場のデータを活用できる専門職「ケアディレクター」の育成をサポートするサービス。センサーによるデータ収集と分析・活用するIoTソリューション「ケアサポートソリューション」の提供にとどまらず、導入前後の利活用も提供する。

 職員の入れ替わりの激しい介護現場では、新しい機器活用を習得しても、現場に定着しにくい課題があった。ケアディレクターサービスでは、職場で中心的な立場を担うケアディレクターに必要な▽IoT機器活用▽業務変革・効率化▽ケア品質――などのスキルをeラーニングで学習する。その後、同社専属コーチが約2カ月間施設に訪問して、データを活用した改善施策の策定・定着教育を行う(コーチング)。

 コーチング終了後は、遠隔から現場のデータを分析して、アドバイス等を行う「リモートサービス」も提供する。善光会の運営施設では、ICTとカイゼン活動により入居者に対する職員の配置比率を1.86から2.79へ生産性が向上した実績をもつ。共同開発では、これらの実績をケアディレクターのスキル要件や、教育コンテンツに組み込んだ。三浦社長は「将来的には、システムを活用することで夜勤の職員が1人でも対応できるレベルを目指していきたい」と期待を寄せる。

(シルバー産業新聞2019年11月10日号)

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