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「ショッピングリハビリ」京都市の総合事業で展開
島根県雲南市で誕生した「ショッピングリハビリ」が京都市でも始まっている。「10回のリハビリより1回のお買い物」をキャッチフレーズに、介護保険の総合事業で、要支援者と事業対象者を対象に、地域のショッピングモールで、送迎付きでの体操と買い物をする取り組み。退院後の生活を維持する方法として作業療法士の杉村卓哉さんが考案した。フランチャイズ方式(加盟料250万円)で全国に12事業所展開している。
「ひかりサロン安心プラス向島」は、京都市南部の伏見区にあるショッピングセンター、近商ストアの2階にある。周囲は団地が建ち並ぶ。地元で福祉用具サービスを行う安心ライフ(中川宏實社長)が、介護予防型デイや早期認知症予防会員制トレーニングセンターの展開とともに、さらに介護予防の取組を進めようと、昨年9月に健康体操教室「カーブス」の跡でスタートした。「ショッピングリハビリ」は、全国で11番目の加盟になる。
「在宅で居つづけるためには、リハビリは欠かせません。コロナになって家に閉じこもりがちな要支援者を、週1回か2回、3時間のリハビリと買い物でショッピングセンターに来てもらう取組で、たいへん好評です」と、中川社長。
3時間の流れは、到着、バイタルチェック、挨拶・ラジオ体操、モールウォーキング(ショッピングセンター2階でノルディックウォーク)、ポール体操(上半身)、休憩、日替わりレク(運動、脳トレ、口腔など)、ポール体操(下半身)、連絡帳作成・記録入力、買い物(1階の食料品売り場で)、送迎車への乗り込み。次から次へと、プログラムで充実した時間が過ぎていく。買い物時に必要な人用に、買い物かごを載せることのできる専用の歩行車も用意されている。
京都市の介護予防・日常生活支援総合事業の位置づけとなり、加算(選択的サービス複数実施加算、科学的介護推進体制加算、介護職員処遇改善加算)を含む利用者負担は、要支援1と事業対象者で月2206円(要支援2でも週1回程度利用ならば同額)、要支援2(週2回程度)で月3931円になる。開設にあたり「デイサービスではなく、総合事業での提供を」という保険者の意向もあったという。
利用者は女性9割、独居者が多い。「同程度の状態像の人が多く、家にいたら1日だれともしゃべらないとか、この歳で新しいお友だちができたとかで、話ができることが喜ばれています」と、介護福祉士の大久保美咲課長。「デイサービスのお世話になりたくないという人もいます。ケアマネジャーからは、『いままでこんなに通所サービスを楽しみにされていたことがなく、驚きです』の声もある」と話す。
「4カ所の地域包括支援センター、児童民生委員、社協が実施する介護予防事業『すこやか学級』などへアピールしてきました。いまの利用者は14人。採算ベースには、午前午後2回で34人程度まで利用が必要で、3年半程度でそこまで持って行きたいです。将来は男性の利用者も増えるのでは」と中川さんは展望する。
取材日、3人の利用者は、それぞれにスタッフとともに、思い思いの買い物を楽しんだ。買い物メモをもって、品物と値段をしっかり確認しながらショッピングカートに積んでいく。体操をした心地よい疲れと買い物の満足感、そして利用者やスタッフとの楽しい会話を思いに、送迎車に乗り込み家路についた。
3時間の流れは、到着、バイタルチェック、挨拶・ラジオ体操、モールウォーキング(ショッピングセンター2階でノルディックウォーク)、ポール体操(上半身)、休憩、日替わりレク(運動、脳トレ、口腔など)、ポール体操(下半身)、連絡帳作成・記録入力、買い物(1階の食料品売り場で)、送迎車への乗り込み。次から次へと、プログラムで充実した時間が過ぎていく。買い物時に必要な人用に、買い物かごを載せることのできる専用の歩行車も用意されている。
京都市の介護予防・日常生活支援総合事業の位置づけとなり、加算(選択的サービス複数実施加算、科学的介護推進体制加算、介護職員処遇改善加算)を含む利用者負担は、要支援1と事業対象者で月2206円(要支援2でも週1回程度利用ならば同額)、要支援2(週2回程度)で月3931円になる。開設にあたり「デイサービスではなく、総合事業での提供を」という保険者の意向もあったという。
利用者は女性9割、独居者が多い。「同程度の状態像の人が多く、家にいたら1日だれともしゃべらないとか、この歳で新しいお友だちができたとかで、話ができることが喜ばれています」と、介護福祉士の大久保美咲課長。「デイサービスのお世話になりたくないという人もいます。ケアマネジャーからは、『いままでこんなに通所サービスを楽しみにされていたことがなく、驚きです』の声もある」と話す。
「4カ所の地域包括支援センター、児童民生委員、社協が実施する介護予防事業『すこやか学級』などへアピールしてきました。いまの利用者は14人。採算ベースには、午前午後2回で34人程度まで利用が必要で、3年半程度でそこまで持って行きたいです。将来は男性の利用者も増えるのでは」と中川さんは展望する。
取材日、3人の利用者は、それぞれにスタッフとともに、思い思いの買い物を楽しんだ。買い物メモをもって、品物と値段をしっかり確認しながらショッピングカートに積んでいく。体操をした心地よい疲れと買い物の満足感、そして利用者やスタッフとの楽しい会話を思いに、送迎車に乗り込み家路についた。
(シルバー産業新聞2022年3月10日号)