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「上位認証」で働き続けやすい職場に寄与 社会福祉法人レモングラス(京都市)

「上位認証」で働き続けやすい職場に寄与 社会福祉法人レモングラス(京都市)

 学生などの若者に、介護・福祉業界で安心して働いてもらおうと、京都府は13年から、人材育成に積極的に取り組む介護事業所を対象に「きょうと福祉人材育成認証制度」を実施している。

 認証を受けるには、まず人材育成に取り組むことを「宣言」し、その後▽新人教育の充実▽未来を描ける職場▽社員を大切にする――など4分野17項目の取り組みができているかをセルフチェックし、満たせば「認証」を受けられる。

 さらに、認証を得た法人で▽福祉現場の魅力発信▽キャリアパス・人材育成▽意欲に繋がる評価と待遇▽働きがい・働きやすさ――など5分野13項目と、離職率など6つの数値評価を満たすと、「上位認証」が受けられる。今年4月時点で、宣言551法人、認証287法人、上位認証15法人。

 介護労働安定センター公表の介護職員の離職率は平均14.3%(21年度)だが、認証法人では8~9%、上位認証法人では7%程度と、いずれも平均より低い。
 18年に上位認証を取得した社会福祉法人レモングラスは、京都市で特養「そらの木」を運営する。

 安定した人材育成へ向け、新人職員に担当の先輩職員がつくプリセプター制度を設け、1年間は両者のシフトを合わせ、業務をおぼえやすいよう配慮。「夜勤帯には、全ユニットを自由に動ける職員を1人加配し、夜勤にあたる新人のフォローも担う」と、生活サービス部部長の齋藤乃里子さんは話す。

 人材育成評価の仕組みでは、全職員に年3回面談を実施。個人目標の設定と達成状況を確認し、その上で評価を行う。後の面談で本人に評価をフィードバックし、評価を反映した一時金を支給する。

 施設では担当介護職員が少ないユニットがあり、休暇などで不足が生じた際は、他ユニットからフォローし合うなどする。またインカムや電子記録システムなどICTの導入などで業務の効率化を図り、介護職員1人あたりの平均残業時間は、年間4時間53分まで短縮させた。また、ケアマネジャーなどの専門職や事務職も、極力本来業務以外の仕事を減らすなどし、18年度に1人あたり年60時間だった残業時間は現在33時間まで減らした。有給休暇取得率も、事務・介護職ともに9割以上と高い。

 「これらの取り組みにより、ここ3年の離職率は8.2%と平均より低く、新卒者の離職も防げている。ユニットケアでのご利用者と職員のなじみの関係を保ち続けるためにも、より働きやすい職場づくりに努めていく」と事務部課長の髙田充さんは話した。
(シルバー産業新聞2022年11月10日号)

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