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長崎ラッキータクシーグループ 坂の街で利用者の外出を支える

長崎市の移送支援サービス「いこ~で」は、2000年の介護保険制度開始と同時に始まった。長崎ラッキータクシーグループ(長崎市、川添暢也社長)は、地域に根ざした移送業者として、サービス立ち上げ当初から利用者の外出を支える。
坂の多い長崎市では、介護保険制度開始に先立ち、高齢者が通院や通所サービスを受けられないことが懸念されており、市独自の移送支援サービス「いこ~で」を立ち上げた。
市内には斜面地が多く、利用者宅から主要な道路まで狭い坂道や階段が長く続くことも珍しくない。「いこ~で」では、委託を受けたサービス事業者が、要介護・要支援者の車やバスで自力移動可能な場所までの移動を支援する。
市内には斜面地が多く、利用者宅から主要な道路まで狭い坂道や階段が長く続くことも珍しくない。「いこ~で」では、委託を受けたサービス事業者が、要介護・要支援者の車やバスで自力移動可能な場所までの移動を支援する。
ヘルパー2級の乗務員がサポート
長崎ラッキータクシーグループは、市内で最も早く手を挙げた移送業者。「当社の乗務員が、支援第1号の利用者を坂の上までおんぶして上がり、タクシーに乗せて病院まで連れていった」と、同社管理企画課部長の木原啓雅さんは振り返る。
当時、サービス開始に先立ち、従業員約15人が研修を受け、ホームヘルパー2級の資格を取得。ピーク時には、資格を持つ30人以上の乗務員が市内を走っていた。
現在は、乗務員の高齢化もあり、資格を持つ人は3分の1ほどに減少したものの、連日10件以上の依頼に対応している。「乗務員の数が減少しており、希望の時間帯に対応できず、やむを得ず断るケースもある」と木原さんはニーズの高さを語る。
当時、サービス開始に先立ち、従業員約15人が研修を受け、ホームヘルパー2級の資格を取得。ピーク時には、資格を持つ30人以上の乗務員が市内を走っていた。
現在は、乗務員の高齢化もあり、資格を持つ人は3分の1ほどに減少したものの、連日10件以上の依頼に対応している。「乗務員の数が減少しており、希望の時間帯に対応できず、やむを得ず断るケースもある」と木原さんはニーズの高さを語る。
車いすに乗せたまま運ぶ
新規の依頼はケアマネジャーを通じて受け付け、ケアプラン上に位置付けられる。月16回程度利用するケースが多い。事前に自宅の住所を確認し、担当者会議に参加した上で、自宅訪問を行い本人の状態を確認し、サービスの可否を判断する。
車いすでの移動が必要な場合、添乗員2人が対応し、利用者を車いすに乗せたまま抱えて運ぶ。「100段を超える階段を移送すると膝が震える」と木原さんは話す。
深刻な人手不足を受け、同社は今後、遊休車両を活用したライドシェアの導入に取り組む。「タクシー業界に関心を持つ人が増えてほしい。当社では、2種免許取得の支援も行っており、介護の資格を持つ人も歓迎している」(木原さん)
車いすでの移動が必要な場合、添乗員2人が対応し、利用者を車いすに乗せたまま抱えて運ぶ。「100段を超える階段を移送すると膝が震える」と木原さんは話す。
深刻な人手不足を受け、同社は今後、遊休車両を活用したライドシェアの導入に取り組む。「タクシー業界に関心を持つ人が増えてほしい。当社では、2種免許取得の支援も行っており、介護の資格を持つ人も歓迎している」(木原さん)
(シルバー産業新聞2025年2月10日号)