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埼玉県介護人材定着事業 利用者の芸術作品を表彰 芸人訪問に一同笑顔
シグマスタッフ(東京都品川区、鈴木由生社長)は、埼玉県から受託した令和5年度埼玉県介護職員就業定着支援事業において、県内の介護事業所で創作された作品をインターネット上で公開する「オンライン芸術文化祭」を実施している。
作品は今年の1月~2月にかけて募集され、同社が運営する介護情報のポータルサイト「羽ばたけ!SAITAMA KAIGO」内で展示。①利用者部門②介護職員部門③団体部門――に分け、制作背景などを綴ったメッセージとともに掲載されている。
サイトにアクセスした人は各作品に「いいね!」をつけることができ、その得票数と文化祭実行委員の審査によって受賞作を選出。2月末には大宮の市民会館で作品展示と表彰セレモニーが行われたほか、受賞施設へのお笑い芸人による表彰訪問なども実施された。
サイトにアクセスした人は各作品に「いいね!」をつけることができ、その得票数と文化祭実行委員の審査によって受賞作を選出。2月末には大宮の市民会館で作品展示と表彰セレモニーが行われたほか、受賞施設へのお笑い芸人による表彰訪問なども実施された。
リハビリ利用者の押し花 受賞
利用者部門賞を獲得したのは、リハビリデイサービスなめがわ(埼玉県比企郡、管理者=戸坂心さん)が出展した押し花の作品「秋桜」。もともとは押し花教室の講師で、脳梗塞を発症して以降手足を自由に動かせなかった利用者が、事業所の庭に咲いた花を使って創作した。
リハビリの成果で機能は回復しつつも手先の細かい作業はまだ難しい状態のなか、自宅でコツコツと制作を進め、1カ月ほどで作品を仕上げた。利用者自身は納得いかない出来の様子だったものの、「事業所内でしか見られないのはもったいない」と感じた戸坂さんが本人の了承を得た上で芸術文化祭に応募し、見事受賞。押し花を制作した利用者はその後退所したが、今回の結果は家族に伝えられた。
リハビリの成果で機能は回復しつつも手先の細かい作業はまだ難しい状態のなか、自宅でコツコツと制作を進め、1カ月ほどで作品を仕上げた。利用者自身は納得いかない出来の様子だったものの、「事業所内でしか見られないのはもったいない」と感じた戸坂さんが本人の了承を得た上で芸術文化祭に応募し、見事受賞。押し花を制作した利用者はその後退所したが、今回の結果は家族に伝えられた。
「偽マツコ」来訪に大盛り上がり
3月27日、同事業所への表彰訪問が行われた。
埼玉県出身で、今回の特別審査員も務めたお笑い芸人の北条ふとしさんが十八番であるマツコ・デラックスさんのモノマネ姿で登場すると、利用者・職員ともに大盛り上がり。「マツコさん!いつも見てるよ」「ありがとうございます~でもアタシ偽物よ」と会話を交わしたり、職員がイジられたりするたびに、事業所内は笑いの渦に包まれた。
埼玉県出身で、今回の特別審査員も務めたお笑い芸人の北条ふとしさんが十八番であるマツコ・デラックスさんのモノマネ姿で登場すると、利用者・職員ともに大盛り上がり。「マツコさん!いつも見てるよ」「ありがとうございます~でもアタシ偽物よ」と会話を交わしたり、職員がイジられたりするたびに、事業所内は笑いの渦に包まれた。
今回芸術文化祭で押し花が受賞したことが伝えられると、利用者どうしで顔を見合わせ、印象深かったとうなずき合う姿も。
表彰式では、作品を制作した利用者に代わり戸坂さんが表彰状を受け取った。表彰状は事業所内でしばらく飾ったのち、制作者のもとに届けられる予定だという。
表彰式では、作品を制作した利用者に代わり戸坂さんが表彰状を受け取った。表彰状は事業所内でしばらく飾ったのち、制作者のもとに届けられる予定だという。
北条さんは「今まで日本を引っ張ってきたみなさんには、これからもどんどんリハビリを続けて元気に笑顔でいてもらわないと。若い世代を活気づけてください」と激励のことばを送った。
戸坂さんは「身体を動かすだけでなく、手先を使って季節を感じられるような作品を作ることもリハビリの一つ。利用者それぞれが楽しめることをやっていたり、施設外の人に創作物を見てもらえることが、我々のやりがいにつながる」と話した。
また今回表彰訪問を行った北条さんは認知症の母の在宅介護経験を持ち、入門的研修も修了済。同事業について「どの作品もリハビリにつながるような指先を使った作業が盛り込まれていて、職員さんの工夫やアイディアにも驚かされた」と評価し、「介護職員さんには本当に支えられた分、今はこうして施設をまわって笑ってもらうことで感謝の気持ちを伝えていきたい」と語った。
また今回表彰訪問を行った北条さんは認知症の母の在宅介護経験を持ち、入門的研修も修了済。同事業について「どの作品もリハビリにつながるような指先を使った作業が盛り込まれていて、職員さんの工夫やアイディアにも驚かされた」と評価し、「介護職員さんには本当に支えられた分、今はこうして施設をまわって笑ってもらうことで感謝の気持ちを伝えていきたい」と語った。