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笑認「パノラマ人事評価システム360」 職員のモチベーション向上と離職率改善へ

笑認「パノラマ人事評価システム360」 職員のモチベーション向上と離職率改善へ

 埼玉県桶川市に本社を構えるハートサービス(高安正典社長)の介護事業所では、働いているスタッフ同士で認め合う評価制度を導入し、職員のやりがいの創造、モチベーションアップ、離職率低下を図りながら、処遇改善加算の職場環境要件をクリアしている。

 経営理念や行動指針、ケア方針に基づいた行動につき介護職や看護職など、営業成績では評価しづらい職種を適正に「評価」「承認」できる。

 定量評価(表)では「ご利用者様にもスタッフにも笑顔で自分から挨拶をしている」「他人の誹謗中傷や噂話を決してせず、良いところを見つけて伝えている」「他のスタッフをサポートしている」など、働きぶりに関する質問を▽とても良い▽良い▽もう少し▽要改善――の4段階で評価。定性評価では「感謝したいこと」「その方の強みや頑張り」を記述する。

職員の長所を見つけ、モチベーション向上

 同評価の特徴は、良い評価コメントが「激励評価表」として出力できる点。匿名化されたコメントが集約され、表彰状として一人一人に渡され、職員のモチベーション向上につながっている。

 同社職員からは「自分の努力や頑張りが認められていることを知り、やりがいが増した」や「過去の表彰と比べて自分の成長を実感できるので自信につながっている」など好評だという。

 同社デイサービス「コンパスウォーク桶川プレミアム」では、職員間のコミュニケーションが活性化し、個別ヒアリングによる早期課題解決にも貢献。その結果、紹介・推薦による「リファラル採用」の促進と離職率の改善にもつながっている。

 入社2年目の米澤ゆきさんは「『この人の良いところはどこだろう?自分がされて嬉しかったことは何だろう?』と相手を想う時間が増え、日々の感謝や助けられている気持ちを改めて認識できるようになった」と振り返る。

 米澤さんは利用者への細やかな気配りや、明るい態度で周囲を元気にしている点、認知症ケアを継続的に学んでいる姿勢が高く評価され、激励評価表へ記されたコメントは3ページにも及ぶ。

 「自分の努力を見てもらえていたことが本当に嬉しかった。まるでみんなから手紙をもらったような感覚」と笑顔を見せる。

処遇改善加算の職場環境要件達成にも寄与

 同事業所は処遇改善加算(Ⅱ)を算定。評価制度を用いて▽入職促進:法人理念やケア方針、人材育成施策の明確化▽キャリアアップ支援:上位者によるキャリア面談の実施▽生産性向上:現場課題の可視化と改善▽やりがい・働きがい醸成:定期的な研修機会の提供――など職場環境等要件のほとんどの項目を達成している。

 この評価制度の普及に向け同社は、笑認(東京都豊島区、高安敏行社長)を設立。「パノラマ人事評価システム360」として販売している。現在、介護事業所や美容業界、IT企業など北海道から沖縄まで全国計156事業所(うち介護95事業所)が活用。職場環境要件を目的に導入する事業所も増えている。

 森平友部長は「職場環境を良くすることや給与の改善は、介護業界にとって欠かせない。あるスタッフから『介護は、人の役に立ち、ご利用者様の人生の最後に素敵な想い出をつくれる、最高の仕事』と教えてもらった。大切な現場で日々頑張っているスタッフをしっかり認め、そして、ご利用者様により良いケアを届けるためにも、ぜひこの仕組みを活用してほしい」と語った。

 問合せは笑認(メール:360☆shounin.jp ※☆を@に置き換えてください)またはこちらまで。
(シルバー産業新聞2025年4月10日号)

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