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入浴介助の業務負担軽減 微細泡生成装置で職員1.5人減

特別養護老人ホーム黒潮園(和歌山県新宮市、岡司理事長)は、あたたかく楽しい家庭的な雰囲気のもと「心と心のかよい合い」を目標に掲げ、一人ひとりの個性や価値観を尊重した、その人らしさに配慮した介護サービスの提供を基本理念としている。
良質なケアの提供にこだわり、方針の一つに「自立支援を中心とした専門性の高い安心安全な介護」を策定。その実現のため、15年ほど前から医学的知識を軸としたケアを実施している。
職員のやりがいや満足感なくしては質の高い介護ができないと考え、働きやすい環境づくりにも注力。人員配置の見直しや有給休暇取得の推進(2023年度の有給取得率=85.8%)、一律2万円の賃上げなどを行ってきた。
質の高い介護を提供し続けるには、職員への負担が発生する。介護ロボットやICT機器の導入や間接業務のタスクシェアで業務を効率化し、利用者と直接かかわる機会やケアの質向上をめざす生産性の向上が求められる。
そこで同施設では、さまざまなテクノロジー機器を積極的に導入し、生産性向上推進体制加算(Ⅰ)を算定。入浴や排泄、見守り等の新しいテクノロジー機器の実証実験などにも参加してきた。
職員のやりがいや満足感なくしては質の高い介護ができないと考え、働きやすい環境づくりにも注力。人員配置の見直しや有給休暇取得の推進(2023年度の有給取得率=85.8%)、一律2万円の賃上げなどを行ってきた。
質の高い介護を提供し続けるには、職員への負担が発生する。介護ロボットやICT機器の導入や間接業務のタスクシェアで業務を効率化し、利用者と直接かかわる機会やケアの質向上をめざす生産性の向上が求められる。
そこで同施設では、さまざまなテクノロジー機器を積極的に導入し、生産性向上推進体制加算(Ⅰ)を算定。入浴や排泄、見守り等の新しいテクノロジー機器の実証実験などにも参加してきた。
入浴介助にウルトラファインバブルを導入
入浴介助では、金星(東京都千代田区、石井一史社長)が開発・販売するウルトラファインバブル発生装置「ピュアット」を導入した。
ピュアットを使用して浴槽のお湯を循環させると、ウルトラファインバブルと呼ばれる微細な泡が生成される。お湯につかるだけでその泡が身体の汚れを除去するため、従来のこすり洗いが不要に。利用者の肌への負担が減るとともに、時間や介護負担を削減することができる。
黒潮園では事前に洗浄効果の検証会を行い、現場の職員の理解と納得を得た上で導入に進んだ。
岡理事長は「ピュアット導入の最大のメリットは、入浴介助の人員が5人から3.5人にまで減らせたこと」と話す。
入浴介助の人員が減った分、フロアには常に1人分多く配置できるようになり、整容やレクリエーションなどがより充実。人員に余裕が生まれ、欠員が出た場合にもカバーできるようになった。岡理事長は「間違いなくケアの充実につながっている」と評価する。
また、同氏は今後の介護テクノロジーの発展にも期待を寄せる。「テクノロジーの発展により新しい価値が生まれ、介護がまた違ったイメージになると考えている。その中で、さらに働きやすい環境づくりに取組み、介護職をもっと魅力的なものにしていきたい」(岡理事長)。
ピュアットを使用して浴槽のお湯を循環させると、ウルトラファインバブルと呼ばれる微細な泡が生成される。お湯につかるだけでその泡が身体の汚れを除去するため、従来のこすり洗いが不要に。利用者の肌への負担が減るとともに、時間や介護負担を削減することができる。
黒潮園では事前に洗浄効果の検証会を行い、現場の職員の理解と納得を得た上で導入に進んだ。
岡理事長は「ピュアット導入の最大のメリットは、入浴介助の人員が5人から3.5人にまで減らせたこと」と話す。
入浴介助の人員が減った分、フロアには常に1人分多く配置できるようになり、整容やレクリエーションなどがより充実。人員に余裕が生まれ、欠員が出た場合にもカバーできるようになった。岡理事長は「間違いなくケアの充実につながっている」と評価する。
また、同氏は今後の介護テクノロジーの発展にも期待を寄せる。「テクノロジーの発展により新しい価値が生まれ、介護がまた違ったイメージになると考えている。その中で、さらに働きやすい環境づくりに取組み、介護職をもっと魅力的なものにしていきたい」(岡理事長)。

岡理事長
(シルバー産業新聞2025年7月10日号)