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シルバーウッドが研修会開催 介護に生理学の視点を導入

シルバーウッドが研修会開催 介護に生理学の視点を導入

 シルバーウッドは、「銀木犀」(サービス付き高齢者向け住宅、グループホーム)を展開しており、令和3年度厚生労働省、介護のしごと魅力発信等事業(介護技能向上促進事業)の補助を受け、介護職員向けに、科学的に介護を探求する独自の研修事業を始めている。

 今年度の研修は10月からスタートしており、来年の1月まで開催する。コースは2コースで、一つは「マネジメントスタンダードプログラム for kaigo」(6日間)、もう一つは「介護の生理学入門勉強会」(3時間)。

 「マネジメントスタンダードプログラムfor kaigo」は、組織マネジメントと、介護実践の思考過程を科学的に捉えるための介護の目的と原理について学ぶ。座学では理論を体系的に理解し、グループワークやVRを活用したケーススタディを行う。VRは同社が認知症の中核症状を体験するツールとして活用してきたもので、この研修では、組織マネジメントの事例をVRを通して体験していく。

 「介護の生理学入門勉強会」は、「マネジメントスタンダードプログラムfor kaigo」から介護の生理学を3時間抜粋した入門コース。科学的に介護を探求することで、職場に共通の判断基準が生まれ、チームでの話し合いが建設的になり、その結果、職員間の対話やケアの質の向上、離職防止等に繋がる、と研修会の意図を説明している。

 講師の大谷匠さんは、介護の仕事の魅力を業界外に発信するだけでなく、実際に介護を行う介護職が介護の専門性に気づき、実践し、魅力ある現場を作っていくことが大切である、と説明する。

 具体的には、爪切りや入浴、体位交換、部屋の換気など、ケアの項目には高い専門性が隠れているのに、介護職員は気づかないで行っている場合も多い。専門性に気付くことで自信をもって介護をすることができる。「例えば、夜中の2時間おきの体位交換を、利用者の睡眠を妨げてしまうのではないか、とためらう職員もいるが、睡眠の仕組みを理解することで、なぜ2時間が適切かが見えてくる。人体の構造を理解することでケアはより深められ、それが職員の自信に繋がる」と大谷さんは話す。

 すでに介護の生理学入門勉強会に参加した人からは、「3時間でも内容がとても濃く、今までの介護の概念が大きく変わった。このようなプロフェッショナルとしての介護が広まれば、介護で働きたいと思う人も少しは増えるのではないかと感じた」などの感想が挙がっている。「生物体としての人間は、限りなく共通していると思う。そして、生活体としての人間は、どこまでも個別的。人間に共通する人体の構造などの原理原則を理解することが、より個別性のあるケアを行うことに繋がる」と大谷さんは捉えている。

 リーダー層としてしっかり学びたい人には「マネジメントスタンダードプログラムfor kaigo」、介護の生理学に触れてみたい人には「介護の生理学入門勉強会」がおすすめで、早めの参加申し込みを呼び掛けている。

 ■「マネジメントスタンダードプログラム」for kaigo
 6日間コース 参加費:1事業者5万円。3名まで参加可。定員30名。
 ・大阪開催:2021年11月20日・21日・27日・28日。2022年1月22日・23日
 ・東京開催:2021年12月4日・5日・11日・12日。2022年1月29日・30日

 申し込み
 https://cutt.ly/GWJ38y0

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