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【PR】介護の日・特別座談会 毎日の食事に寄り添うやさしい介護食 

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 キユーピー(本社:東京都渋谷区、代表取締役 社長執行役員:髙宮満、以下キユーピー)は1998年に日本で初めて市販の介護食を発売、翌年にはいつもの食事が食べづらい方の食卓を豊かにする介護食「やさしい献立」を販売した。いつでも食べられるおいしい介護食を食卓に届け、自宅での安全・安心な食事を支えている。マーケティング本部ウェルネス戦略部部長の木原光太朗氏とコーポレートシェフの原進氏、そして管理栄養士として在宅で暮らす高齢者の訪問栄養などを実践する機能強化型認定栄養ケア・ステーションeatcoco代表の米山久美子氏に高齢者の栄養ケアのポイントや、「やさしい献立」の開発経緯・技術について伺った。

木原 当社は1998年に日本で初めて市販用の介護食「ジャネフ介護食」を発売しました。翌年に「キユーピー やさしい献立」にブランドを刷新し、現在まで展開を続けてきました。高齢者向けにベビーフードを大量に購入している家族がいると聞いたことが開発のきっかけです。

米山 私は2010年頃から在宅訪問を行っていますが、当時もベビーフードを使っているご家族は実際にいました。「ちゃんと食べてくれない」との相談も多かったです。それもそのはず、乳幼児用は塩分などが控えられており、大人にとっては物足りない味付けになっているからです。

木原 介護食を世の中に広く普及するためには一社だけの取組みでは不十分だと考え、2002年には当社を含めた食品メーカー6社で「日本介護食品協議会」を発足させました。

 協議会では日常の食事から介護食まで幅広くお使いいただける、食べやすさに配慮した食品を「ユニバーサルデザインフード(UDF)」として、普及啓発活動をスタートしました。

 UDFはベビーフードを参考に、介護食の「かたさ」や「粘度」の規格を作り▽容易にかめる▽歯ぐきでつぶせる▽舌でつぶせる▽噛まなくてよい――の4区分と、水分にとろみをつけるための「とろみ調整用食品」の基準を作り、わかりやすく伝えるための表示マークも統一しました。

 2025年5月末時点で、介護食品協議会には97社が加盟、2000品以上がUDFに登録されるほど市場が広がってきています。
キユーピー マーケティング本部 ウェルネス戦略部 部長 木原光太朗氏

キユーピー マーケティング本部 ウェルネス戦略部 部長 木原光太朗氏

4段階の食べやすさと豊富なラインアップ

米山 かむ力・飲み込む力が弱くなるとかたいものが噛みにくくなり、また飲み込む際にむせることが増え、放っておくと誤嚥性肺炎など命の危機に陥ることもあります。

 在宅で栄養状態が悪くなる理由の一つに、この「適切なやわらかさの食事が提供できていない」があります。病院や介護施設に比べ、われわれ管理栄養士や歯科医師など、「食べること」の専門職が関わるケースが非常に少ないためです。家族が心を込めて作っても、うまく食べられず、本人があきらめてしまい、食事の量が減ってしまうことがあります。かむ力や飲み込む力に応じたやわらかさを選ぶことは、安全面だけでなく栄養面でも非常に大切です。

木原 やさしい献立もUDFと同様に4区分と「とろみ調整用食品」を取り扱っており、現在51品(2025年11月時点)を展開しています。
木原 当社は1960年からベビーフードを販売しており、やわらかい食事作りの豊富な経験があります。加えて、パスタソースなどの調理食品で培ったおいしさの技術なども活かし、工夫を重ねながら商品開発に取り組んでいます。

 「容易にかめる」商品では、具材の形を残し、スプーンなどで簡単につぶせるくらいにやわらかく調理しています。「歯ぐきでつぶせる」では適度な大きさの具材を歯ぐきでつぶせるくらいにやわらかく調理し、とろみをつけて食べやすく仕上げています。

米山 食べ慣れた和食は定番ですし、最近の傾向としては洋食のメニューも人気です。「高齢者=和食」ではなく、嗜好性も多様化しています。私が訪問している利用者の中には「ワインに合う料理」を希望する方もいらっしゃるので、ハンバーグやグラタンなどのメニューがあると助かります。

 「食べたいもの」や「やりたいこと」を引き出すことは、在宅介護に関わる職種共通のミッションです。退院後に在宅介護を受けている方の中には、入院中の徹底した食事・栄養管理に慣れてしまい、食べたいものをあまり言ってくれない人もいます。しかし自宅はご本人の生活の場です。今まで慣れ親しんだ食事をどのような方法で安全に提供するか、その支援こそがわれわれの役目です。
eatcoco 代表 米山久美子氏

eatcoco 代表 米山久美子氏

手料理のような食感・味わいを

木原 「工場は家庭の台所の延長」の考えのもと、お客様の口に合ったやわらかさはもちろん、おいしいと思っていただける風味や香りにもこだわっています。

 味の監修には当社シェフの原が携わり、主食はごはんから雑炊タイプまで、おかずは魚介類や肉類を中心に、和洋さまざまなメニューを豊富にそろえています。食べ飽きずに召し上がっていただけることを大切にしています。

 やさしい献立では食感・舌ざわりも楽しんでいただけるよう、調理方法の工夫やメニューに合わせて裏ごしの程度を変えるなどの工夫を行っています。

 例えば主食のごはんシリーズは、精米からじっくりと炊き上げています。ペースト状にする場合も、炊いたお米を丁寧に裏ごしすることで、なめらかでお米本来の風味が活きるよう仕立てています。

米山 そんなに手間をかけて作っていたんですね!すごいです!

 「かまなくてよい」のペースト状の商品でも、肉や野菜などは炒めて素材の風味を引き出してから裏ごしし、なめらかさの中に素材らしい舌ざわりを残す工夫をしています。発表前にはメンバーで試作・試食を繰り返し、お客様が安心しておいしく食べられる状態と味を追求し、日々研究を重ねています。

米山 それはすごい企業努力ですね。私自身も利用者におすすめしたくなりました。

  ありがとうございます。おいしく食べていただくためには香りも欠かせない要素の1つです。魚原料も吟味し、工夫することでペースト状でも「魚を食べている」と感じていただけるように調整しました。

 このほかにも調理工程の工夫で風味が際立つメニューもあります。例えば「なめらか揚げだし茄子」では、油と茄子を混ぜてミキサーにかけるのではなく揚げ茄子を使用することで、揚げ物特有の香りとおいしさを実感していただけます。さらに、そこに大根おろしを加えることで揚げなすの風味を引き締めます。

 日本独自の食べ方である「口中調味(こうちゅうちょうみ)」はご飯とおかずを交互に食べ、嚙合わせることで生まれる味の変化を楽しむものです。やさしい献立も、これまでと同じように食事を楽しんでいただけるように日々研究開発に取り組んでいます。

米山 「食べたい!」と思ってもらう工夫は本当に大切なので、味だけではなく舌ざわりや香りへの工夫の多さには本当に感心します。

 在宅で認知症の人と関わることが多いですが、目の前の食事をそれと認識できず、一向に食が進まないこともあります。そんなときも、香り、食器選びや盛り付けをちょっと工夫するだけで五感を刺激し、食欲を取り戻せる人も実際にいます。

 鼻に抜ける香りや舌触りの工夫は一般のレトルト食品でも行っていますが、介護食であるやさしい献立では、ほかにもやわらかさの調整など必要となる工程も多いです。そのため、当社のもつ様々な技術を応用しながら工夫を凝らして、「おいしい」を届けられるよう意識しながら開発しています。
キユーピー コーポレートシェフ 原進氏

キユーピー コーポレートシェフ 原進氏

エネルギーに配慮した商品設計

米山 高齢者の場合、食べられるものが減ると徐々に1日の摂取エネルギーが減少し、気づかないうちに低栄養になっているケースがあります。 

 近年は健康志向が高まりダイエットや低カロリー、低糖質などのメニューが人気ですが、高齢者は制限ではなく、栄養をしっかり摂ることがポイントです。そのため、栄養指導でも「いかに1食で多くの栄養を摂取するか」を考えながらアドバイスをしています。

木原 少量の食事でいかに栄養をとっていただくかは当社としても課題の一つでした。今年の3月と9月の新商品では、食べづらくなると不足しがちなエネルギーやたんぱく質、食物繊維などの栄養に配慮したラインアップを追加しました。主食となるごはんにはエネルギー、おかずにはたんぱく質、副菜には食物繊維を強化するなど食事のバランスを考えたものです。

米山 少量高カロリーの商品は非常にいいです!もともと栄養が強化されている介護食を活用することで家族の調理の手間を減らせるメリットもあるので、私も提案することがあります。

 在宅介護は食事だけでなく、排泄や入浴、ベッドからの起き上がりや移動など、やることがたくさんあります。本人、家族に負担を感じさせない方法を選ぶことです。

木原 当社ではマヨネーズをはじめドレッシングやパスタソースなど家庭の調理を手助けする商品を扱っています。エネルギーをアップした主食商品(6品)も油をただ混ぜるだけだと浮いてきたり、油独特のねっとり感が残ってしまいます。当社が取り扱う商品の技術を介護食にも応用して、油と食材が均一に混ざるように工夫して、食べやすい状態に整えています。

 食べやすさの工夫と同時に、おいしさにこだわっています。例えば「なめらか鯛ごはん」では、鯛とその出汁でご飯を炊くことでしっかりと風味を残した上で、裏ごしの工程に入っています。
「やさしい献立 なめらか鯛ごはん」

「やさしい献立 なめらか鯛ごはん」

「やさしい献立 なめらか鯛ごはん」は今年3月に行われた「介護食品・スマイルケア食コンクール」の「飲み込むことに問題がある人(嚥下困難者)向けの食品部門」で金賞を受賞

食欲をそそるパッケージの工夫

米山 やさしい献立シリーズのパッケージは素材のイラストが描いてあるのがいいですね!

木原 パッケージデザインは力を入れている取組みの一つです。これまでは、やわらかさがわかりやすいように盛り付け写真を中心に掲載していましたが、新たに素材のイラストやメニューのイメージ写真を大きく見せることで、メニューの内容が一目でわかるよう工夫しています。

米山 完成形が伝わることは重要ですね。買い物をする家族もわかりやすいですし、提供する前にパッケージを見せることで高齢者も「これから自分が何を食べるのか」が伝わるようになると思います。

水分摂取などとろみ調整用食品の活用

米山 やわらかく調理した食事が必要な高齢者は、水分のとろみ調整も大切です。さらさらの水では、勢いが良すぎて飲み込むときにむせたり、誤嚥に繋がるリスクもあります。

木原 当社では「とろみファイン」という粉末タイプのとろみ調整用食品を取り扱っています。とろみファインは飲み込みを容易にし、誤嚥を防ぐことを目的にした特別用途食品「とろみ調整用食品」として消費者庁の許可も受けています。
冷たい飲み物や温かいお茶、お味噌汁などにも幅広く活用でき、サッと溶けるのが特長です。

 汁物以外にも、大根おろしと混ぜると固形部分と液体部分が絡まって食べやすくなります。また、例えばパラパラのチャーハンにとろみファインを加えて作ったあんをかけると、口の中でまとまりやすく、食べやすくなります。

米山 大根おろしととろみ剤を混ぜるのは初めて聞きました。いろいろな活用方法があるのですね。

木原 商品は大容量の600gタイプと300gタイプの他、1回分のとろみ剤が梱包された個包装タイプの3つを用意しています。ぜひ用途に分けて使っていただきたいです。

米山 キユーピーの商品はスーパーマーケットなどにも置いてあることが多く、どこでも手に入りやすいのがありがたいです。やさしい献立はどのような場所で購入できますか?

木原 ドラックストアやオンラインストア、また福祉用具ショップでの取り扱いもあります。

 食べることは人間が生きる根源にもつながっていると考えています。より多くのお客様のお手元にやさしい献立を届けられるようにこれからも取り組んでまいります。

「やさしい献立」の想いを伝える動画をYouTubeにて公開中

キユーピー やさしい献立「お手やわらかに、お口やわらかに」

<詳細は、下記よりご覧いただけます>

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